慣用句 “fiddle while Rome burns” | 流離の翻訳者 青春のノスタルジア

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

「イディオム」については大学受験以来まともに勉強したことが無いのではないか?


”Look forward to”とか”carry out”のような「句動詞(群動詞)」を除き、純粋なイディオム(慣用句)はビジネス英語(特に英訳)では殆ど使わないのである。


このような慣用句をタイミングよく使うことが難しく、また読み手がそのような慣用句を熟知してるとは限らない(単に2国間の共通語を英語としている場合等)という事情があるからだと考える。


一方で、慣用句の起源などを調べてみると、英語学習者としては非常に面白く、また「へーっ」と思うようなこともあり、所謂「薀蓄」は増えてくる。困ったものである。


従って、時々はこの「慣用句」をブログでも紹介して、自分の理解や「薀蓄」を充実させたいと思う。今回はその第一回目である。


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“Fiddle while Rome burns”


直訳すると「ローマが炎上してる最中にバイオリンを弾く」という意味であるが、それが転じて「緊急事態に対策をたてようともしない」という意味である。


The governor fiddled while Rome burned, doing nothing about crime, poverty, and pollution.


「知事は犯罪や貧困や公害に対して何ら手段を講じようともしないで、のうのうとしていた」


紀元64年、当時の皇帝ネロはローマが燃えているのを見ながら高い塔の上でリラ(バイオリン)を弾いていたという有名な伝説があるらしい。


特に現在の日本の政局を揶揄しているわけではない。