さすらいびとの徒然漂流記

さすらいびとの徒然漂流記

ふらふら漂流するさすらいびとのように,色々な話題についてお気楽極楽,徒然なるままに…

最近,部屋の目覚ましの置き時計が動かなくなった。

いつ買ったか忘れたけど10年ぐらいは使っていたと思う。

でもって,買い替えようとAmazonと楽天で検索。

今と同じように,アナログで電波,でもってベルがあるやつと思って,とりあえずは電波時計とアナログ時計のキーワードを入力して検索してみると・・・

 

んんんっ!?

 

デジタル時計,電波でないものがたくさん・・・

全然絞り込めていない・・・

最近はAI検索だなんだと言われているけど,簡単なキーワード検索すらまともにできないって,今どきどうよって感じ。

 

仕方がないので,今度はPerplexityくんでも最近のアナログ・電波時計を尋ねると,こっちも発狂している・・・

 

 

AIだ,雇用破壊だ,世の中浮かれポンチだけど,買いたいアナログ電波時計を探すのすら簡単にできないとは。

日本のGDPによる順位が落ち込み,どんどん貧しくなっている,なんとかしないとまずいのでは,という風潮が強まっている昨今,GDPでは本当の豊かさは測れないと,新たな指標が出てきているようです。

 

日本は本当に貧しいのか? サイエンスジャーナリスト・鈴木祐が科学的に解説 | GOETHE

英政府、GDPでは測りきれない価値を測る「GII」を公表。無償労働や生態系サービスを再評価 | 世界のソーシャルグッドなアイデアマガジン | IDEAS FOR GOOD

 

最初の記事によると「インクルーシブ・ウェルス」の2024年版で,日本の高校進学率や健康寿命の長さ,そして,インフラが評価されたとある。

 

 

しかし,「落ちぶれ日本どこへ行く」で書いたように,理系離れは加速しているし,散々頑張ってきた団塊の世代も,多くは老後不安が尽きず,悠々自適な老後など夢のまた夢。

インフラについても,8月に国交省が陥没の危険性についての調査を公表したばかり。

 
果たして,新しい指標は市民権を得られるのか。
そして,この指標は本当に「豊かさ」の評価ができるのか。

京大と日立製作所がローマ・クラブが1972年に公表した「成長の限界」のAI版とも呼べる「政策提言AI」をまとめたようです。

 

広井名誉教授が、AIを活用した地球社会の未来シミュレーションと政策提言に関する研究(日立製作所との共同研究)についての記者発表を行いました(2025年7月7日) - 京都大学 人と社会の未来研究院

AIを活用した、持続可能な地球社会に向けての政策提言 | 京都大学 成長戦略本部のプレスリリース

日本発の「政策提言AI」が警告! 「地域分散」か「グリーン成長」か 「地球社会の未来シナリオ」は「2034年までの選択」がカギを握る | リーダーシップ・教養・資格・スキル | 東洋経済オンライン

 

これによると7つのシナリオがあって,最初に2029年に分岐があり,最大で6個の分岐によって,それぞれのシナリオにたどり着くとのこと。

 

AIを活用した、持続可能な地球社会に向けての政策提言より

 

正直どれも今一つで,未来にあまり希望が持てないという印象。

一番マシなシナリオになるには,先進国はエコ意識を更に強くして,資源消費も更に抑えた生活をしろってことみたいですね。

横並び大好き日本人には良いだろうけど,世界的には期待薄な行動だけど。

 

まあ,想定通りの内容ですが,分岐起点となる時期が明確になっているのがポイントかな。

ただ,プーチンやらトランプやらが主導する米露を見ていると,すでにシナリオ7に向かってまっしぐらという気もするけど。

 

もしこの予測が正しければ,そろそろ最初の分岐の兆候は現れているのかも。

 

 

科学と資本主義の未来―<せめぎ合いの時代>を超えて

 

成長の限界: ロ-マ・クラブ「人類の危機」レポ-ト

 

 

〇〇システム開発:100万円/人月 x 5人 x 3ヶ月 = 1500万円(チャリン!)

✕✕システム開発:150万円/人月 x 2人 x 1.5ヶ月 = 300万円(チャリン!)

 

この計算に違和感はないだろうか?

 

これは車の製造を例に考えると分かりやすい。

  • ベテラン2人が手慣れた作業で3ヶ月で製造したクラウンが300万円
  • 新人5人がもたつきながら1年かけて製造したカローラが1500万円

これに違和感を感じない人は殆どいないだろう。

 

先ほどの違和感は「〇〇システム」や「✕✕システム」がクラウンにあたるものかカローラにあ

たるものか,全く考慮されず,開発にかかった人月ベースで計算されているからだ。

 

これを解消するには「〇〇システム」や「✕✕システム」が何であるか,つまりその価値,バリューベースによって支払われる金額を決めるべきだというのが明らかだろう。

 

「顧客にとって1000万円の価値があるシステム」であれば、何人何ヶ月で作ったかに関わらず、1000万円支払われるべきではないだろうか?

 

しかし現状、システム開発費は主に人月ベースで算出されている。プログラマの生産性は7倍から28倍という差があると言われているが、人月単価は最低でも7倍の半分以下の3倍程度しかない。最初の例で言えば、同じ価値のシステムを開発した場合、後者は1.5倍の価格で5倍の価値を生み出すことになる。

 

もちろん、バリューベースにも課題はある。「価値」の算出方法が明確でないことが、導入の障壁となっている。

 

例えば、30万円/月の事務職が毎月2時間、10人で作業する業務をシステム導入によって1時間で1人でこなせるようになった場合、単純計算では以下のようになる。

  • 従来のコスト: 30万円/月/人 x 2時間/月/160時間/月 x 10人 = 375,000円/月
  • システム導入後のコスト: 30万円/月/人 x 1時間/月 /160時間/月 x 1人 = 18,750円/月
  • 月々の削減額: 375,000円 - 18,750円 = 356,250円/月
  • 5年間の削減額: 356,250円/月 x 12ヶ月 x 5年 = 21,937,500円

これは、システム導入によってもたらされる直接的なコスト削減効果のみを考慮したものだ。

 

さらに、システム導入によって事務職が他の業務に集中できるようになる。例えば、集計作業の時間が多く取れることでスピードが向上し、市場の変化にいち早く対応できるようになり、競合他社よりも先に新たなビジネスチャンスを掴むことができる、といった「価値」が生み出される。

逆に,システム導入が遅れたことで、競合他社にシェアを奪われたリスクの回避という「価値」も考慮すると、より早い開発はさらに大きな価値を生み出す可能性がある。

 

しかし、これらの将来的なメリットをどのように価格に反映させるかは、非常に難しい判断だ。

 

それでも、IT業界が「価値」ベースの価格設定へ移行しなければ、優秀な人材とそうでない人材が同じ評価を受け、結果的に優秀な人材は他の業界へと流れていくことになるだろう。また、質の低いシステムが開発され、ユーザーがITに不信感を抱くようになり、ブラック企業のような企業が市場を席巻する悪循環に陥る危険性もある。

生成AIの台頭で、今までの開発方法が破綻し始めている昨今ではすでに手遅れかもしれないが。