「荒神曼荼羅より多波天王図」
油彩・キャンバスF8 2019年

三宝荒神は、日本特有の神さまで、飛鳥時代から奈良時代にかけて役行者が感得したのが最初と言われ、
不浄を許さない厳しさを持つことから、火で清浄が保たれる竈に祀られ、かまどの神、火の神として知られます。
三宝荒神は人々を災いから守り、金銭を融通してくれる力強い神として家の守護神になってきました。
祀る人を攻撃する悪人には、厳しい罰を下すといわれています。
荒神様には多くの眷属達がおり、その姿の表現は蛇体や獣のような異形姿をしています。
中世では、仏菩薩が濁世の衆生を済度するために垂迹した神の「権者」と、
「実者」といわれる泥にまみれた衆生を救うのにふさわしい「蛇体」や獣、鬼的な姿のカミサマ達が多くいました。
異形姿の実者の神々に惹かれています。
参考資料:時代別日本文学史事典(中世編)
第六章 中世神話 (山本ひろ子)(有精堂・1989年)
下画像は「三宝荒神曼荼羅」
中央上段の八面八臂二足の三宝荒神の周囲には、
鳥頭の天夜叉神、女神の偽荒玉女、猪頭の地夜神、一身双体の那行都作神、僧形の多波天王、人面蛇体の国潜尾命、二体の人面蛇体の風潜尾命など沢山の眷属神がいます。
今回は下の三宝荒神曼荼羅の中の眷属作品4点展示しています。

「渡辺つぶら展-お好み八百万神図-」
11月8日(金)-19 日(火)
平日は11時-19時
19日は1時には在廊予定です。
B室では、内藤瑶子さんの個展が同時開催です。
T-BOX
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私が異神に惹かれ作品を作り始めたきっかけの伝説の本、
- 山本ひろ子先生の「異神」が改訂新版されます。オススメの是非読んで頂きたい本です。
