1月特選映画コロナ編【1】★映画のMIKATA★ | 流石埜魚水の【特選映画】、★映画のMIKATA★映画をMITAKA・・・

流石埜魚水の【特選映画】、★映画のMIKATA★映画をMITAKA・・・

都市生活者の心と言葉を掌にのせた小説、電脳化社会の記号とイルージョンを巡る映画、都市の孕むシンボルと深層を探るエッセイ、街の風景と季節の色を彩る短歌…。小説と映像とエッセイと短歌をブログに・・・掲載します。

 

昨今、映画館で観たいという大人の作品がなかなか現れないので、GEOの5本千円のレンタル方式を利用して、DVDになっている作品をまとめて5本一週間借りました。今回のブログは「コロナ編」の続投で、DVⅮの観賞のコメントを簡単に載せることにしました。私が興味を持った映画と、アメーバブログに掲載されていた推薦作品を紙にズラリと書いて、レンタルショップで5本選びました。その中には他の人に貸し出し中で借りられなかった作品や昨年映画館で上映されたが、未だレンタルショップの棚に並んでいない作品もありました。私の見たかったDVD は、『パブリック』(2018年/エミリオ・エステベス監督 )、『異端の鳥』(2019年/バーツラフ・マルホウル 監督)、『21世紀の資本主義』  (2019年/ジャスティン・ペンバートン監督)、『コリー二事件』(2019年/マルコ・クロイツパイントナー監督 )、『ランボー/ラストブラッド』(2019年/エイドリアン・グランバーグ 監督 )、『グランドジャーニ』(2019年/ニコラ・バニエ監督 )、『ゲッべルスと私』 (2016年/クリスティアン・クレーネス&オーラフ・S・ミュラー&ローラント・シュロットホーファー&フロリアン・バイゲンザマー監督)、『キーパー/ある兵士の奇跡』(2018製作/ マルクス・H・ローゼンミュラー監督)がありました。残念ながら5本借りられたのは、、『パブリック』『21世紀の資本主義』『コリーに事件』『ランボー/ラストブラッド』『グランドジャーニ』でした。この中には以前から私か興味を持っている«ナチズムとホロコースト»のテーマに関わる作品、例えば『異端の鳥』『コリーに事件』『ゲッべルスと私』『キーパー/ある兵士の奇跡』などがありましたが、借りられたのは1本だけでした。ナチへの抵抗組織によるドイツ兵への反逆・攻撃に対して、ドイツ軍が報復のためにレジスタンスを匿っている村人に対して無差別に射殺する事件は、他の映画でも何処かで観た気がしました。

 

新米弁護士のカスパー・ライネンは、ホテル経営者であり経済界の大物ハンス・マイヤーを殺害した事件の裁判で、初めての弁護士としての仕事であり、国選弁護人に任命された。その事件の犯人は、老齢なイタリア人市民・コリーであった。しかし、彼は殺人の動機を中々告白しようとはしなかった。裁判が始まる中でコリーニの過去を調べてると、ドイツ軍の報復で彼が少年時代に住んでいた村人と、彼の両親がコリー二の前で銃殺されたことを知る・・・。その銃殺に関わっていたのが過去にドイツ将校であったハンス・マイヤーであったことを知る。しかも彼はカスパーの少年時代の恩人であった。「ファシズムとホロコースト」に関心がなくても、司法関係の映画としても楽しめる作品でした。

 

実は私、フランスの経済学者であるトマ・ピケティの著書『21世紀の資本』(2013年刊行、みすず書房、訳者山形浩生、守岡桜、森本正史)を読もうと買ってあるのだけれど、700ページを超える厚さに尻込みしていてそのまんま「積読」になっています。そんな訳で活字ではなくて大学の経済学授業のように映像で解説してくれるものと思って借りました。が、非常に大雑把な内容でした。17世紀18世紀の封建貴族の持つ富の不平等から、産業改革から資本主義に経済体制が変遷する中で、企業経営者の収益率が大きくなり経済成長率を上回る程、反対に富の蓄積は労働者に分配されずに資本家の懐に入り、更に資本家の富のさらなる増加のために投資される・・・。資本の蓄積と設備投資の連続の中で、21世紀の資本主義制度では、貧困が社会や経済の不安定を引き起こすというピケティ理論に沿った内容なのだが、どうも映像だけでは良く分からない点がありました。もしも、大学のリモート講座の様な授業があれば見たいものです。知ってる方が居れば教えてください・・・。その後、サイトをあれこれ調べて見たら下記のサイトを見つけました。大変平易な解説なので参考にしてください。

 

5本のDVDの中で私がお勧めしたい映画は、『パブリック/図書館の奇跡』でした。ホームレスが凍死するほどの大寒波が襲来した人口約150万人のオハイオ州シンシナティ市の公共図書館が舞台です。その図書館で職員として働くスチュアートが主人公です。市が設置するホームレスのシェルターは満杯で凍死するほどの寒さでも収容所に入り切れずに路上生活を余儀なくされていました。昼間は図書館の常連のように暖房の効いた館内で過ごすが、閉館後は凍死を避けるため一晩の宿として館内に滞留したいと要求を出した。退去しない約70人のホームレスに対して、公共図書館の運営規則では、閉館時刻以後は退去することが決められていた。滞在拒絶の対応にホームレスたちは館内入り口を閉鎖した。スチュアート自身の過去もまたホームレス体験があり、警察逮捕の前歴もあったので、行き場のないホームレスに同情を寄せ、規則を破って一夜の宿として、ホームレスたちと共に館内に立て籠もった。1%の貧困層と99パーセントの富裕層という所得格差の分かれたアメリカ社会では、富裕層はコロナの流行でも郊外のリゾート地の別荘で優雅に暮らし、99パーセンを占める人たちの低所得者とホームレスは、喩え熱があっても軽い風邪と放置して、皆保険制度のないアメリカ社会では解熱剤も買えずに路上で病死する人もいました。ゆえに、、こんな図書館に閉じこもる映画は、アメリカ社会の縮図のように多くの人の共感を与えたのだろうーネ・・・。警官の強行突入寸前の所で、彼らがぞろぞろと図書館からギブアップするラストは笑えました。ナントホームレスたちは真っ裸で、無抵抗非暴力を示す態度で逮捕されました。

 

大統領がバイデンに移行した今、アメリカ資本主義は、民主主義と自由の両輪である社会福祉をどう両立させるのか、期待したいです。既に最低賃金を時給15ドル(1570円)に値上げすると発表しています。これ一つでも日本の最低賃金を遥かに超えています-,ネ。

 

2世議員3世議員によって国会はナントナク澱んでいますーネ。棄民政党の自民公明維新の国会議員を早く国会議事堂から追い出したいですーネ。もしも公明党が民衆の宗教団体が大きな支持基盤であるならば民衆の声を聞いて欲しいーナ。もはや,自民党を切り捨てるべきです。衆議院選挙はそのチャンスです。森喜朗 元首相の女性蔑視発言 「女性は視野が狭い」は、最早「老害政治家」の失言以下で、こんな人が公の場で当たり前のように発言するのは恥ずかしいですね・・・。