うな垂れちゃ駄目さ 踊ろよ Get it up, stand it up, man. | JIROのブログ

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「話しの中身がどうなれこうなれ気持ちも知らずに」だべっていくと思いますが、他人様を傷つけることのないようにしていきたいと存じます。

『オレたちひょうきん族』について書いたいくつかの記事で、

 

さんま師匠のキャラクターではナンデスカマンが一番好きです、と

述懐いたしましたが、

私の心に火をつけた | JIROのブログ (ameblo.jp)

 

当該文章の中で1985年に生まれた名物キャラクターである

 

島崎さんのアダモステや、

紳助さんの「さんまちゃん、寒い……」(「洗濯女」などとも呼ばれる)

について触れております。

 

その時期にさんま師匠が演じていたのが「妖怪人間知っとるケ」です。

 

「ヒャッホホー!」と奇声を上げ、右肩にカラスのバッキーくんを乗せ

(夏場は軽装で扇風機を乗せていたという、クールビズの元祖?)

 

「♪最低の男って知っとるケのケ」など踊りながら登場する、お馴染みのあれです。

(予算削減なのか、単なるネタなのか、踊り子さんたちは次第に減少し、

タケちゃんマンセブンが作り物の腕を操作することもあった)

 

このキャラクターへの思い入れはそうでもないかな、というのが

正直なところなのですが、

 

いろいろ考えてみると、『ひょうきん族』も社会に対して

様々な主張をしていたんだな、と思わされまして、

 

その筆頭が知っとるケ、とも云えるわけでございます。

 

 

そもそも知っとるケの初期設定が

「青森県毛取市」という架空の山村で、

時たま祟りをもたらす神秘的存在とされています。

 

巡礼僧のふたりが、父親の急逝により

幼い子供ひとりで毛取市で暮らすことを余儀なくされ、

分教場でさんざん馬鹿にされた悔しさから

 

あらゆる知識を習得することを神仏に祈願した結果、

「妖怪人間」として生まれ変わった、というものでありました。

 

幼稚園まで受験させる風潮がいつ頃から広まったのかわかりませんが、

1990年代末期にその動機での殺人事件が起こったのは記憶にあります。

 

 

そして最終回「さよなら知っとるケ」では、

 

内閣支持率が極度に低下したことを憂う、渡辺リーダー演じる大臣が

1985年の未解決事件の濡れ衣を一挙に着せるべき人物を

コンピューターで無作為に抽出(?)させたところ、

知っとるケが選択されたわけです。

 

そして彼は故郷である毛取市の「知っとるケ神社」に籠り、

タケちゃんマン手鼻セブンが自衛隊の包囲から脱出させようとする中、

「俺が死ねばみんな幸せになるんや」と踊りながら焼身自殺を遂げるという

 

えもいわれぬ哀愁が漂う最期を遂げるのです。

2024年7月現在、なにか共感と危惧を感じてしまうのは

アタシだけでしょうか。

 

 

ま、そんなことは置いておいて、知っとるケ編で最も好きなのは

「二代目はマジシャン」という挿話で

(つかこうへい氏原作、井筒和幸監督『二代目はクリスチャン』のもじり)

 

鬼瓦権造という名前がついていなかった時期の

殿扮する「関東手鼻組組長」と鶴太郎さん「お約束」の

おでんネタ、

 

その後に「熱いのはなしですぜ?」と鶴ちゃんが念を押したところで、

待ってましたとばかりに山盛りのかき氷を口いっぱいに詰め込むとこが

お気に入り。

 

そしてさんま師匠がいわゆる「脱出マジック」の箱を持ってきて

殿がその中に入るわけですが、台本通りにはもちろんいかず、

 

「【殿】ああ、痛てぇ。誰だ、思いきり後頭部突っついたのは!」

「【さんま師匠】これで、テレビの前はドッカーン。」

「【殿】俺、こんなことしてまで笑い欲しくない。のりおじゃないんだから!」

 

知っとるケとの対決では、料理研究家「江上タケ」に久々に「変身」し、

助手役の松っちゃん(たけし軍団)まで馬鹿でかい貯水層に突き落とした挙句、

 

「【さんま師匠】ちょっと、ちょっと待ってくれましぇんか。

股間が保ちまシェンて~!!」

の名言を引き出した印象深いコントです。