2024年6月30日、つまりは昨日、
さんま師匠の「ナンデスカマン」について好き勝手に書いたら、
私の心に火をつけた | JIROのブログ (ameblo.jp)
「#ビートたけし」で7位になっていたみたいでして。
高校の試験成績以来、ベスト10に入ることなんてなかったから
実に嬉しいですね。
アタシの周りにいる方々の記事がなんか高尚なんで
狼狽してしまいましたが。
それらを参考して興味を持ちましたのが、
絵画の展示会か何かで、香取慎吾さんと殿が
芸術について語り合った、というものでありました。
そこでアタシの脳裏をよぎったものは、
さんま師匠を題目にしたドラマで、
香取さんがタケちゃんマンに扮していた写真であります。
(実際の映像は観ていない)
というわけで、今回は殿のタケちゃんマンについて
徒然なるままに。
今回の参考文献は
『ビートたけしのしまいにゃ笑うぞ!』
(株式会社スコラ、1983)――以下『スコラ』
『オレたちひょうきん族』
(サンケイ出版、1982)――以下『剽軽』
『ビートたけしの幸せひとり占め』
「ビートたけしのオールナイトニッポン」単行本「伝説の幸せシリーズ2」
(扶桑社、2000年)――以下『ANN2』
『コマネチ!ビートたけし全記録』
(新潮社、1998年)――以下『コマネチ』 の4冊です。
たいていは神田の古本屋街を物色していて見つけたものです。
新たな東京都知事には、この文化をちゃんと守れる人に就任していただきたい。
『剽軽』だと、タケちゃんマンやブラックデビルについての詳細な説明が
これでもか、と掲載されておりまして。
「俺様はタケちゃんマン。ものすごく忙しい!!
特に、土曜の夜8時は、すさまじい。
おかげで、好きなドリフの番組も見れやしない。」(同書のカバーより)
と、「みんなが好きです!!」なひょうきん族名物の楽屋落ちが。
「(前略、「全員集合」と「ひょうきん族」の作り方に触れて)
みんなが一丸となって練りに練って、
ひとことのアドリブの余地もないくらい
完成度の高いギャグやってるワケでしよ。
それにひきかえ、ちゃらんぽらんにやってる
われわれが勝っちゃ失礼だっての。」
(『スコラ』、17頁)
と、殿ご自身は当時からどこか醒めた視点で語っておられますね。
その直後、タケちゃんマンブームについて、
「これじゃまるで上野のパンダだよ。もう情けないったらありゃしない。
シャッターが押されるたびに、オレもニコっなんて
ひょうきんな顔しちゃってポーズつけたりしてネ、
芸人の悲しいサガなんだろうねェ。」
(『スコラ』17頁)
「このタケちゃんマンのせいで、前は高校生あたりが
オレのあとをゾロゾロついてきたもんなんだけど、
最近は道を歩いててても、ついてくんのは、
鼻水たらしたジャリばっかり!」
(『スコラ』18頁)
時代は一気に下りますが、『誰でもピカソ』の最終回で
殿は「動物ならパンダが理想。何もしなくてもみんながチヤホヤしてくれる」
と述べており、タケちゃんマンを演っているうちに
こう思われるようになったのかな?なんて邪推しちゃって。
そういえばこの放送で、さくらももこさんからのお手紙か
なにかが朗読され(間違っているかもしれない)、
ご本人登場か、なんて期待していたら、
スタジオに登場したのはタケちゃんマンの衣装を着た
格闘家の桜庭選手なんてのも確かにありましたね。
ご存じの通り、あの衣装はジュリーさんが
「TOKIO」で歌う際に着用したやつなんですが、
元々がイイ男の衣装なので、木村拓哉さんが
「タクちゃんマン」に扮したとき、
「メイクさんたちが最初は笑っていたんだけど、
終わりに近づいてくると自分でも、
あれ?イケるじゃんと思えてきた」とか語られていたような。
まあ、2008年の『27時間テレビ』で
さんま師匠の「ブラックデビルスマイリー」と一緒に映った
しょっぱなの画では、
「こないだまで総理大臣を演っていたタクちゃんマンです」
って恥ずかしそうに述懐していましたけど。
ちなみにKōki,さんが5歳くらいのときで、
殿ご自身も、
「ありゃどう見たって、30過ぎの子持ちがやる
カッコじゃないぜ。うちのガキはまだ1歳で、
ものごころついてないからいいけど、これが
小学校にでも行ってたらバカにされるぜ、まったく。」
(『スコラ』、17~18頁)
で、時代は違いますが、『HANA-BI』時代の
北野井子さんの切り返し方がいいんですわ。
「お父さんの仕事も普通の仕事。自営の仕事なんだし、
自営業の人はいっぱいいるでしょ。」
(『コマネチ!』56頁)
あとはちょっとした雑談ふうに。
1982年あたりで「タケちゃんマンセブン」の構想はもうあったらしく、
『あしたのジョー』の力石さながらに大規模な葬式をやった翌週に、
「オレはタケちゃんマン太郎だ!」としれっと登場し、
(たしかブラックデビル末期に一度、高田純次さんが演じた)
そのあとにタケちゃんマンセブン、
さらに5人出てきて「ゴタケちゃん」にしよう、なんて
しょうがねぇなぁ(笑)。
(『スコラ』19~20頁参照)
同じ時期かな、太田プロの興行か何かで、札幌に
鶴太郎さんとか若人あきらさんなんかと
行った際、スキー場でナンパとかしようとして、
遭難スレスレのところまで到達したみぎり、誰かが
「こんなときにタケちゃんマンがいてくれたらなぁ」
とついボケたところで、
殿が「バカ野郎!オレはここにいるだろ!!」って
マジになっちゃったとか。
これもしょうがねぇなぁ(笑)。
最後に、『ANN2』には色彩された頁が半分くらいを
占めておりまして、「ひょうきん族」特集では
殿がタケちゃんマンの衣装に着替える様子や、
高田純次さんが担当した初代ブラックデビルとの共演など
(DVD6枚組だと『少年ジェット』の悪役が初代らしいけど)
今では貴重な光景が多数収められておりますが、
その中で一番気に入ったのは、漫才ブーム華やかなりしころ、
「跳びツッコミ」なるネタで人気だった(のか?生まれていないのでわからん)
「くるみミルクの悩殺ポーズだって!!
だれだ⁉これ見て全力投球してるのは!」(126頁)の写真で、
ことごとくしょうがねぇなぁ(笑)。