香港サンライフの保険料をタンス預金(現金)で支払う方法 | Mr.Gの気まぐれ投資コラム

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50代グダグダちょい悪おやじMr.Gの趣味と海外投資に関するコラムです。
香港を拠点に活動する個人投資家であり、自称「投資戦略予報士」Mr.Gがお伝えする海外投資の生情報。
ねだるな勝ち取れ、さすれば与えられん!

 

日本円が紙くずになるかもしれないと思っている人にとって、日本円資産が腐ってしまう前に海外に移転するための残された時間は僅かとなった。

 

30年以上ぶりの円安を経験している今、日本円を米ドルなど外貨に両替するには勇気が要るかもしれないが、それはこれ以上円安は進まずどこかで頭を打ってまた円高に戻るかもしれないとなんとなく思っているからだろう。

 

為替は予期せず変動する要因がいくつもあるので、円安になれば円高にもなるかもしれないし、極度の円安が経済に与えるインパクトが大きいことを知っている政府や日銀は、できる限りの介入もするだろう。

日銀は金利は上げたくないが、上げたくなくても上がるかもしれない。

しかし金利差要因だけで円安が進行しているわけではなく、世界に目を向けてみれば、日本円以外の通貨で生活している外国人が、持っていても金利も付かず、為替的にも徐々に弱くなって腐っていく通貨を持ち続ける意味はない。

世界が円を売ってドルを買えば円は更に安くなり、ドルは高くなる。

 

まるで、日本人だけが日本国内の(日本国内で登録されている外資系も含める)生命保険会社の保険を買っていて、外国人は誰も買わないように、日本円という通貨の魔力に取り憑かれて日本円を持ち続けるのは、日本円で生活をする日本人だけになるかもしれない。

 

もし、これから毎日1円ずつ円安が進み、年末までに1ドル=300円まで行くとしたら、いったいどれくらいの人が銀行に走り、現金をありったけ引き出して、即海外に飛ぶことを考えるのだろう?

 

私の予想は、それでも日本人はパニックを起こさず日本円を持ち続けるひとが殆どだろうと思う。

 

いったいどれくらいの速度でどれくらいの円安(やそれに伴うインフレ)が進んだら、一般的な日本に住み働く日本人は危機感を感じて日本から逃げ出すのか?を考えてきたが、円安やインフレといった数字だけでは語れないことが分かってきた。

 

たとえ日本円だけで資産を持っていると流石にやばいんじゃないか?と感じるひとですら、日本の銀行で米ドル定期預金するか日本の生命保険会社の提供する米ドル建て保険商品を買えば良いじゃないかとせいぜい思う程度だ。

 

しかし、紙くずになるかもしれない通貨で回っている日本の経済を憂いで資産を海外に逃そうとするひとが、潰れるかもしれない日本の金融機関にペイオフの対象ではない外貨で預金や投資をするなど馬鹿げているとは思わないのだろうか?逃げ場所というものを完全に間違えている気がする。

 

逃げる必要がないと確信している人はともかく、逃げられるなら逃げたいと思っている人が逃げられるかどうかはその荷物(円資産)の量(かさ)次第だ。

 

日本の金融機関に数億円以上の現金資産を積んでしまっている「荷物の多い富裕層」が、今から逃げるにはちょっと遅すぎるかもしれない。

 

ただ、日本で10億円のキャッシュを持っている金持ちの場合、日本円が腐って価値がたとえ半分になっても死にはしない。

損の額は大きいが、別に逃げなくても死なないのであれば逃げなくても良いかもしれない。

 

為替だけではなく、インフレの側面から見ても、物価が倍になっても、そういう一部の富裕層が飢えて死ぬことはないばかりか、それほど困ることはないのだ。

 

いま、円資産を、半年から1年以内に海外に避難させるべき人たちは、国内に現金を1,000万円~1億くらいの程度の規模で持っていて、海外資産は全く持っていない一般的な中流階級層だろう。

 

超富裕層の資産は既に避難済みで、逃げ遅れている中途半端な富裕層はもう逃げられず、中流のアッパー層はまだ逃げるチャンスはあるという状況だ。

 

今からでもHSBC香港など海外の銀行口座を開設して、現金で1,000万円くらいは持ち込むことは明日でも来週でもやろうと思えば可能だ。

 

もちろん、無申告での100万円以上の現金の海外への持ち出しは法に触れる。

 

それ以上に、海外への現金の持ち込みはある一定額以上は申告しなければ違法となる場合が多く、以前は何の規制もなかった香港ですら、12万香港ドル(約220万円)以上の現金の持ち込みは申告は必要となっている。

 

いまのところ香港への規定金額以上の現金や有価証券の無申告による持ち込みで捕まった日本人の話は聞いたことがないが、知っておいた方がいいだろう。

 

アメリカでは1万米ドル以上の現金の持ち込みには申請が必要で、特にこれは厳しい。

海外からのテロ資金の流入を防ぐという意味合いが強い。

 

10年以上前の記事だが、現金の無申告による持ち出しの法的リスクについて参考までに。

無申告での海外への現金の持ち出しについて | Mr.Gの気まぐれ投資コラム (ameblo.jp)

 

これらを仮に無視して、もしくはちゃんと申告をして、日本円の現金を1,000万円くらい、たとえば香港に持ち込んだとしても、HSBCやスタチャン(スタンダードチャータード銀行)の窓口でその現金を円のまま入金する際には、引き出し履歴のある通帳など原資証明がなければ1日に200万円くらい、最悪1円も入金できない場合も有り得る。

 

原資証明のない現金の持ち込みは、今や香港の銀行でもマネーロンダリング防止の観点で厳しく監視されるようになったからだ。

 

香港に銀行口座を持っていない人は、日本で発行されたクレジットカードで保険料の支払いをする場合が多いが、クレジットカードの決済可能額(与信枠)がよほど大きくないと、一括で500万円とか1000万円とかの決済はできない。

 

今までだと、大きな金額の保険料の支払いは、香港に銀行口座を保有している場合は、日本から現金を持ち込み、窓口で入金してから送金で支払うのが一般的だったが、窓口での現金の入金が昔のように容易ではなくなった今はそれも難しい。

 

まさに、原資証明のない「タンス預金」を、来年の7月以降お札が「渋沢札」に切り替わって補足される前に、海外に持ち出して外貨に転換しようと今更考えるひとにとっては八方塞がりといった感じだが、このような状況は10年以上かけて日本だけではなく世界中の資本主義国が自国の通貨が補足できないまま海外やタックスヘイブンに流れ出すのを阻止するために着々と進められてきた政策であり、以前から分かっていたことではある。

 

イザという時(自国の通貨がヤバい時)に、海外に資産を疎開させる「キャピタルフライト」は、多くの人がそれを望む状況下では限りなく不可能に近くなる。

 

本来は、まだ誰も逃げようと思ってない内にこっそり自分だけ逃げなければならないのだ。

 

絶望的に思えるかもしれないが、ここで大切なのは、あなたは、「逃げられないなら諦めて死ぬのか?」それとも「逃げられなくても、なんとか足掻いて生きようとするのか?」という意思の問題だろう。

 

確かに、キャピタルフライトということを考えると、いろいろと八方塞がりではあるが、全く希望が無いわけでもない。

 

前述したとおり、もしあなたの持っている国内資産が1億円程度までであれば、一瞬で海外に飛ばせる方法はある。

しかし、それは以前のように足跡を完全に残さない方法では難しい。

 

タンス預金ではなく、銀行にあるお金であれば、普通に海外送金すれば良いと思うかもしれないが、海外送金は理由や目的にもよるが、ただ「海外の金融機関に送りたい」という理由では不可能だ。

やったことのない人は、いちど日本の銀行から海外送金というものをやってみた方が良いだろう。

自分のお金であるにも関わらず、銀行にあるお金に自由がないことを実感できるはずだ。

 

サンライフ香港の保険の支払いにおいても、ちゃんと契約書や請求書を銀行に提示しても理不尽に送金を断られるケースが出ている。

 

海外送金代行業者でも、PayPalやPayForexでは、保険料の支払いはもうできなくなっており、WISEでは1回100万円くらいまでかろうじて送金できるようだが、年間の送金枠が小さすぎてあまり使えない。

 

いちばん良いのは、決済枠の大きいクレジットカードによる決済だが、アメックスなどで交渉すれば3,000万円くらいまでは決済できる可能性がある。

 

クレカの支払いキャパはその人の信用度で決まっているが、銀行に何億円かの預金があれば、その残高をクレジットカード会社に開示して与信枠をあげてもらう事も可能だ。

 

しかし、このようにクレカを使った保険料の支払いで資産を海外に移転できるのは、銀行に預金のあるひとに限られる。

 

タンス預金の現金だけが5,000万円以上ある場合、その移転はかなり難しい。

 

できれば5,000万円全部を持っていってHSBC香港の口座を開設し、入金したところだが、流石に持ち出しも怖いし、そもそもHSBCの口座を開設しても原資証明のないタンス預金5,000万円の入金は難しい。

 

そこでサンライフ香港のサンジョイあたりを利用して、保険料の支払いにいくらかを充てたいと考えるが、わざわざ日本の銀行に入金して海外送金するか、クレカを使うか?とも考えるが、タンス預金の性質上それはあまり賢明でないことは明らかだ。

 

これが、2,000万円くらいまでのタンス預金なら、すぐに海外移転する方法がなくはない。

 

2,000万円くらいなら、手持ちで香港に持っていくことも可能な気がする。

 

その場合、たとえ香港ドルに両替して何日かかけたとしても、おそらく1,000万円くらいが入金可能な上限だろう。

 

例えば、サンライフ香港のSun Joy(サンジョイ)を5万米ドルx2年の支払額で契約し、一括で10万米ドルを支払うとすると、実際には1ドル=147円では1,470万円になる。

 

ここで、少額ではあるが、日本円の現金を香港に持ち込んで、現金のままサンライフ香港の保険料として支払う方法があるということについて触れておきたい。

 

これは一般には公開されていない方法であり、いつまで可能かも分からないが、1証券につき年に1回だけ米ドルで5万ドル(=700万円程度)相当まで銀行ではなく、サンライフ香港事務所の入金カウンターで現金での支払いが可能という裏技があるのだ。

 

これを利用すれば、年払いで最大5万米ドルまでは現金で支払うことが可能であり、銀行で入金しきれなかった余りを両替所で香港ドルか米ドルに両替して銀行ではなくサンライフ香港の窓口で保険料の支払いとして入金できる。

その際には、銀行が要求するような原資証明は要求されない。

 

HSBC香港の銀行口座があるのであれば、持ち込んだ現金を全て香港ドルに両替すれば、1日あたり150枚x1,000香港ドル札=15万香港ドル(約285万円)までATMで入金することが可能なので、銀行への原資証明のない現金の入金はその方法がいちばん確実だろう。3日あれば約1,000万円は入金できる。

 

現在考え得るタンス預金の海外移転方法としては、①持ち込んだ円を香港ドルに両替する。②香港の銀行に入れられるだけATMで入金する③サンライフ香港の保険料を香港ドル現金で支払うという方法が最も確実かつ短期的に処理可能な方法と思われる。

 

現金の海外への資産移転(キャピタルフライト)がどれほど難しくなっているかという前置きが長くなり過ぎたが、限られた手段の中で、こういった現金による保険料支払いの技術についても、やってみたいという方は経験豊富な信頼できる香港のIFAに相談されることをお勧めする。