仕事帰りに、映画「ブラック・ショーマン」を観た。私は東野圭吾さんの小説が大好きで、マジシャンが主人公のこの映画の原作は、発売直後に読んだ。ぜひ観たいと思っていた映画なので、公開が終わらないうちに観られて良かった!
冒頭のラスベガスの和風マジックショーの映像が凄かった。主演のマジシャンを演じた福山雅治さんが、上手に指でコインを転がしていてビックリした。飲み込んだ免許証が出てきたり、知らない間にスマホを抜き取ったり、興味深い手品の技が随所に見られた。
コロナ禍で、開発から置き去りにされた小さな街の殺人事件。信頼の厚い元中学教師が殺された背景には、この街を何とかしようとする若者たちの苦悩ともがきも潜んでいた。殺された元教師の弟でマジシャンのブラックショーマンの見事な推理と卓越した手品の手さばきには、驚かされるばかりだった。手品だけでなく、人の心を読む術にも卓越していた。
早世した親友のアイデアから漫画をヒットさせた釘宮克樹の苦悩もよく分かるが、不運が重なり恩師の殺害に至ってしまったことは、救いようのない悲劇だ。
叔父ブラックショーマンと共に、父が殺害された事件の真相を解明したは神尾真世は、今度は婚約者にまつわる疑惑のわだかまりを解いてほしい。
この映画の手品の監修と指導は、私の尊敬するマジシャンKiLaさんだ。素晴らしいマジックシーンも演技も、KiLaさんのお力の賜なのだと納得した。
この映画を観て、再び原作の小説を読み返したくなった。
