ロボットが人間らしさを教えてくれるという、素敵なスト-リ-だった。画一的な教育から人間性重視・個性重視の教育への転換という、教育における問題提起も含んでいるように思えた。
かわいいロボットのエルコスが、短所を見方を変えて長所として捉える「リフレ-ミング」によって、問題を抱える生徒を生き生きと再生させていく過程が素晴らしかった。授業や勉強も、本来は「学ぶことが楽しい」と思えるようなカリキュラムであるべきだ。1人1人の良さや個性を引き出し、その子に合った道を見つけていくのが、教育の目的だと思った。集団で教えている現在の学校ではなかなか難しいと思うが、エルコスは、そんな理想的な教育のあり方を示してくれた。
エルコス役の古田しおりさんが、フレッシュで生き生きとしていた。ダニエラ役の松田祐子さんは、ベテラン女優らしい老練で芸達者な演技だった。ダンスの振り付けも素晴らしく、俳優さん同士のチ-ムワ-クも抜群だと思った。また、カ-テンコ-ルが長く続くのかと思ったら、「この後はロビ-で」とお見送りに切り替える演出が新鮮だった。
劇団四季のミュ-ジカルを観ると、いつも「「明日から頑張ろう」という元気をいただける。