村上春樹氏の2作目の小説で、名作『羊をめぐる冒険』の前作だ。
亡くなった恋人直子の話。双子との共同生活。友人<鼠>と彼女の出会いと別れ。ジェイズ・バ-の風景。3フリッパ-のスペ-スシップというピンボ-ルへの哀愁。あまり繋がりの無いいくつかの話が、支離滅裂に散りばめられているような印象を受けたが、発想がユニ-クだと思った。この小説も、多くの読書から得た博学な知識が無ければ書けない小説だ。
読んでいて、ほろ苦い青春の味がした。また、そんなにあくせくしたり焦ったりしなくても、「何とかなるさ」という気持ちになった。