地銀を襲う巨額の外債損失 きらやか、清水、農林中金… 運用能力で二極化も | 韓国の森3

韓国の森3

2014~2024~

 

 

 

 多くの地銀は一度投資すると満期まで持ち切る「バイ&ホールド型」の運用を好むが、金利上昇の影響をもろに受けてしまう。

 

 金融機関が外債や海外貸し出しを増やしていった理由は、端的にいえば日本では長期にわたって低金利・ゼロ金利環境が続いてきたからだ。地銀の有価証券運用の“主食”である日本国債の10年金利は16年にマイナスをつけ、その後もゼロ近辺で推移する。これでは国債投資で利益が得られるどころか経費さえ賄えない。

 

  そのため、当時1%以上は見込めた米国10年国債などの外債や外債ファンドへの投資が、地銀でも14年ごろから増えていった

 

 金融機関の外債の評価損が問題になり始めたのは22年ごろからだ。背景には、新型コロナウイルス禍に端を発する欧米の急激なインフレの進行がある。これを受け、欧米では利上げが急速に進み、低金利の時に投資した債券価格が大幅に下落した。  

 

金利上昇期の債券運用では、傷が浅いうちに売却あるいは損切りし、金利が上がったところで買い直すことが重要だ。合わせ切りのために他の有価証券で評価益づくりを企図したり、各種スワップなどのリスクヘッジをかけることも求められる。 

 

 しかし、多くの地銀では、一度投資したら満期まで持ち切る「バイ&ホールド型」の運用を好む。

 

 もちろん、高い金利の債券つまり評価益となっている債券であればそれで問題ない。だが、バイ&ホールド型運用は金利上昇の影響を100%もろに受ける。決算が傷むからといった理由で損切りを避けてバイ&ホールドした銀行は、深い評価損の問題を抱えがちだ。 

 

 債券の評価損はあくまでも資本の一時的な毀損(きそん)に過ぎず、国債のような信用リスクが限りなく低い債券であれば、満期になれば元本は償還される。赤字続きの企業の社債といった高リスクの債券さえ抱えていなければ、直接的な経営破綻につながる可能性は低い。その点が自己資本の毀損に直結する貸し倒れ費用の増加とは性質が異なる

 

 だからといって、問題がないわけではない。第一に、評価損となっている債券を保有し続けることは、その金融機関の将来収益力が向上しないことを意味する。いま10年国債に100億円投資すれば、10年金利は約1%のため、今後毎年1億円の利息収入が見込める。

 

 だが、3年前に金利0.1%の時に投資した国債の利息は同じ100億円でも満期まで0.1億円しか得られない。政策金利が引き上げられ、預金金利が連れて上がると、逆ザヤとなるリスクも皆無ではない。

 

 第二に、評価損を放置すると、金融機関のリスクテーク力が低下する。統合リスク管理上、有価証券の評価損はリスク資本から控除するのが一般的だ。リスク資本が少なくなれば、場合によってはその分、貸し出しや有価証券の投資規模を縮小しなければならない。投資規模が縮小すると当然収益力は落ちる。

 

  これらの理由により、評価損のない金融機関と多額の評価損を抱える金融機関では、将来の収益力の格差が拡大していく可能性がある。そもそもなぜ評価損を処理できないかといえば、処理するだけの債券以外の有価証券の評価益や期間収益が少ないからだ。

 

  評価損のない金融機関は金利上昇を収益につなげられるが、評価損の大きい金融機関はその機会を享受できない。かくして、将来的には地銀の二極化が進む可能性がある。

 

 地銀ではこれまで外債の処理が優先的に進められてきた。24年3月期の外債・投信などの評価損は前期に比べると大きく減少している。欧米ではすでに政策金利の引き上げは一服し、いつ金利引き下げに転じるかが論点となっている。外債の評価損は今の水準がピークとなる可能性もある。 

 

 一方で、日本ではマイナス金利が解除され、一段の政策金利の引き上げが論点とされている。24年3月期の円債の評価損は外債・投信などの4倍近くに膨らんだ(図2)。今後の金利上昇次第では、外債で起こった問題が今度は円債でも起こる可能性がある。

 

 

今現在、円安前からの外債系の投資では、金利要因では損失だけど、為替要因ではかなりのプラス。 これって決算書を見ていないから的外れかもしれないけれど、利益隠しではないの? それに 投資の中心である米穀も結局今年はどうかわからなけど、来年か再来年には利下げになるから利益は出る、それを売却するというのは他の意図があるのでは? 

 

農中のHPより↓ 「特に外貨建て資産の運用に際しては、変動が大きくなりうる為替リスクを極力ヘッジしています。」 つまりヘッジ外債なんだよ。これは持ち切ろうがヘッジコストが高すぎて保有しているだけで逆ザヤ状態。米ドルヘッジコストなんて今年率5%台半ば。一方低金利時代買った米債なんて利回り2%アラウンド。赤字拡大するだけ 

 

ドルを購入(両替)して外債に投資する方法と、ドル資金を短期で借り続ける方法があり、銀行は多くの場合後者です。 なので、ドルを借りているだけなので、円安が進行しても為替益を享受できず、金利だけ負けると言う仕組みです。

 

 

>多くの地銀は一度投資すると満期まで持ち切る「バイ&ホールド型」の運用を好むが、金利上昇の影響をもろに受けてしまう。

>金利上昇期の債券運用では、傷が浅いうちに売却あるいは損切りし、金利が上がったところで買い直すことが重要だ

 

これを日銀にも当てはめて記事書いて欲しいものだ

 

農林中金は損切りして出直すが、日銀が損切り(国債の売却)するとトリプル安になるので損切りしない

最後は倒産させるしかなくなるだろう