過去問の副作用 | 札幌の家庭教師 学びの森通信

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札幌でプロ家庭教師をしています。
家庭教師歴26年になります。

どの問題が出るか予めわかっているテストで、子供に点数を取らせるのはさほど難しいことではありません。

 

本試験で30点しか取れなかった生徒でも、全く同じ問題が出るとわかっている追試なら70点、80点は簡単に取ることができるでしょう。

 

理屈がわかっていなくても解き方や答を暗記してしまえば、とりあえず点数に結びつけることは可能です。

 

でも、これって本当に生徒に実力がついたと言えるでしょうか?

 

以前、ある親御さんからこんな話を聞きました。

 

近所の塾では定期テストが近づくと朝から晩まで過去問演習をするそうです。

 

そしてご親切にも過去問から先生のクセを見つけ出し、予想問題まで準備してくれるそうです。

 

その過去問と予想問題を何度も解かせて、問題と答のパターンを覚えさせてしまう。

 

そのため、塾生の定期テストでの平均点は異常に高く、それを「餌」にして生徒を集めているとか。

 

でもその割には、受験前に伸び悩む生徒が多く、本番では不合格になっている生徒も意外と多いそうです。

 

その親御さんの話はここまででしたが、その塾出身の生徒さんは仮に進学校に合格できたとしても、きっと高校での勉強で苦労している生徒が多いのではないか。そんな気がしました。

 

まあ、その塾は中学生までが対象のようなので「高校に行ってからのことは知ったこっちゃない」といったところなんでしょうけど(笑)。

 

もちろん私も受験が近くなれば、その学校の過去問を解かせることはありますが、それはあくまで傾向を知ってもらうためであって、解き方や答を覚えさせるためではありません。

 

だって過去問はあくまで過去に出た問題というだけであって、全く同じ問題が出るわけがありませんから。

 

「どうせ塾で過去問をやってくれるから」

「どうせ先生が出る所教えてくれるから」

 

生徒がこんな気持ちを持つようになったら、それこそ本末転倒です。

 

学生講師が多く在籍している塾で手っ取り早く結果を出させる方法として最も有効的なのが、この過去問対策かもしれません。

 

でも、この過去問の「副作用」は、私たちが思っている以上に大きいのではないかと思います。

 

札幌の公立中学校はこれから定期テストを迎える学校も多いようです。

 

テスト前になると毎日塾に通って、テスト対策をしてもらう生徒も多いと聞きます。

 

どこの塾も、塾生に点数を取らせるために必死ですね。

 

でも、子供たちが自主的に通っているならまだしも、塾から強制的に通わされているというのは、どうなんでしょう?

 

こう言っては何ですが、「たかが定期テスト」のために過去問までやらせて点数を取らせる必要、あるんでしょうか?

 

目先の点数にばかり捉われた勉強は、後で思わぬ「副作用」に苦しめられることになるでしょう。

 

これは高校生を指導している方なら、よくわかって頂けるのではないかと思います。

 

内申点を稼ぐことと本物の実力をつけること。

 

いったい、どっちが大切なんでしょう?

 

 

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