朝日新聞によれば、長崎の平和式典に米国が参加しないことに関して・・・
以下引用
米大使館の説明では、エマニュエル大使は長崎の式典を政治問題化させたくないため、出席を見合わせることにしたという。代わりに、9日に増上寺(東京都)で開かれる長崎原爆殉難者追悼会に出席することで調整中という。「亡くなられた方々を追悼したい気持ちに変わりはないため」(米大使館)としている。
以上引用
ということだ。いったい平和式典の大きな目的のひとつである核廃絶や恒久平和を、高度な政治課題として捉えずしてどうして実現するのであろうか。申し訳無いが・・・
【日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。】
我が国はこう云う国なのだ・・・そして
【威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。】と宣言した国なのだ。
勿論、独立国には自衛権がある。自衛権の行使の基に戦うウクライナは支持し、侵略国であるロシアやそれを助ける国は平和式典から排除する。これは、長崎がとった政治判断として正しいと思うし、NATO 諸国も賛成だと思う。
それをイスラエルに当てはめれば・・・、勿論、イスラエルには自衛権がある。しかし、現在のイスラエルの蛮行は「過剰防衛」である。更に、イランでの行動はわが国の持つ憲法の理念に照らして、到底支持できることでは無い。だからイスラエルにはご遠慮願う。それが長崎のとった政治判断である。
クラウゼヴィッツは「戦争は政治の延長」と述べたが、悲しいかなこの言葉は核心をついている。ならば「平和もまた政治の延長」にある。その意味でも私は長崎の判断を支持し、アメリカ等の行動を「お門違い」と批判したい。