初めましての旅行 | さんすけのつぶやき

さんすけのつぶやき

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昔懐かしい歌を歌って、高齢者に支持されている4人の若者の楽団がある。


今まで昔の歌に興味をもった事がなかったが、歌ってる人がとても上手でビジュアルも昔風で、興味が湧いた。

同じく興味をもった人とSNSを通して知り合い、長電話したり、美味しいものを送ったり送られたりしながら、3年もやり取りが続いている。


でも、その人とは会った事がない。


そのうち楽団への興味も薄れてきたが、それでも付き合ってくれると言う。


6月の始めに、仙台で楽団の公演があるけど来る?と打診があった。興味は薄れてるけど、その人に会えるなら行ってみたいと思った。コロナも下火になり大丈夫かなというのもあり、行くと返信した。


その人は、同じく楽団のファンを2人連れてくるという。結果もうひとり増えて、3人になったが。

会った事もない人と一緒に、大丈夫かな………。不安と会ってみたいという思いもあり、その日を待ち望んだ。


当日、早めに起きて身支度して、車で30分の駅につき、新幹線で仙台に向かった。コロナ以降初めて県外に出る。

 

仙台駅に着いたが、会った事がない人をどうやって探すか。電話でやり取りしながら、周りをキョロキョロ見回す。そんな自分を相手のほうが先に見つけてくれた。

「いた、いた。」

と電話で話しながら私に近づいてきてる。かなり近づいても、会った事がないから、目の前に来ても分からない。


かけてくれた聞き慣れた声で、やっと分かったのである。会ったら絶対ハグすると思ってたけど、連れもいるし、思ったような感動的な出会いにはならなかった。


目的地にタクシーで行こうという事になり、私は前に、3人は後ろに乗った。3人はよく会う友達同士だから、賑やかに話しが弾んでいた。なんか、自分は場違いなところに来たかなという気持ちになり、とても緊張していた。


タクシーを降り、地元の人と合流し、5人で行動を共にする事になった。自分を除いて他4人は、会った事がある友達同士。初対面なのは自分だけ。


公演までまだ時間があるので、5人で昼食をとる事になった。同じテーブルに向かいあって座り、それぞれに注文をした。

………、人見知りしてる自分。何か言わないと。共通の話題が見つからない。人の話を聞いてそこに絡んでいこうか。何かを言ったが空回りしてるような気がする。


注文したナポリタンが口に合わず、他にもあまり食べてない人もいた。「馴れない味付けですね」と話しかけたら、他の人達もそう思っていたらしい。変に凝りすぎた味付けというか。

それでも全部食べた。


店を出て、丁度公演の開場の時間になった。

凄い人だかりが会場の前に列になって並んで、舗道を埋め尽くしている。杖をついた方々、高齢者と見受けられる方々、若い方々が溢れて凄かった。楽団の人気の凄さを見せつけられたようだ。


公演が始まり、一曲一曲を丁寧に歌い、流石上手いなと聴き入ってしまった。

公演が終わったら、お見送りというのがあるそうで、楽団と一言挨拶して帰りたい人達が列をなしていた。挨拶が終わっても帰りたくなくて、楽団を遠くから見つめている人達を見て、夢中になれるものがあるっていいなぁと思った。



夕飯を一緒に食べましょうという事で、地元の人が、前日から店の予約を取ってくれていた。そこに向かうのだが、大雨が降っており、私は傘を持ってこなかった。傘を貸して下さった方があり、とても親切にして頂いた。ご自分はひとつの傘でもうひとりの傘を持たない方と差し、私はひとりで差す。なんか申し訳ない。


そんな大雨の中、予約していた7階の店に着いた。

ここでも向かい合ったテーブル席に着く。仙台の名物だという料理尽くしだった。地元の人は、喜んで欲しいと思って、色々調べて予約してくれたんだろう。

この頃には少し緊張も解け、幾らか話に参加出来てたかな。とても楽しい時間を過ごせた。


二次会は、喫茶店に入った。

ここも地元の人が教えてくれたのだろう。こじんまりとして、外の景色を見ながら寛げそうな可愛い店だった。言葉の訛りなんか気にせず話せて、楽しい時間が流れた。又この人に会いたいなと思わせてくれた。


静岡、静岡、東京、仙台、青森。

バラバラの県に住んでるのに、こうしてこの小さな喫茶店で話をしてるという縁。そうあるものでもない。


そして解散。


雨の中、新幹線で帰る人。

車で自宅に帰る人。

ホテルに帰る人。

それぞれが帰途に着いた。


ホテルに着いてひとりで寛いでいても、なんか夢心地だった。本当に楽しかった。



でも、団体行動なので、3年も仲良くしてもらってる人とは、話し足りない。その人に会いたくて仙台に来たのだから。


翌朝、身支度が終わった頃、部屋に来て話そうと電話がきた。喜び勇んで訪問した。

やっといつもの電話みたいに、いっぱい話せた。今度は直接会って話せた事が、念願が叶ったので嬉しかった。お互い感謝の言葉を言い合い、最高に楽しい時間を過ごせた。来た甲斐があった。


こういう縁は、そうそうあるものではない。来年も仙台でやるなら、集まらないかと話しが出ている。それも楽しそう。来年なら皆さんに、「元気だった?」と声かけれるし。年金暮らしだからそんなにお金があるわけでないが、先の楽しみは取っておきたい。


楽しい仙台の旅だった。







なんてね。