〈パリ五輪〉朝鮮ペアが銀メダル獲得/卓球混合ダブルスで快進撃
五輪初出場で世界1位に善戦
30日、パリ五輪の卓球混合ダブルス決勝で、朝鮮のリ・ジョンシク(24)、キム・グムヨン(22)ペアが中国の王楚欽(24)、孫穎莎(23)ペアと対戦し、朝鮮選手団のメダル第1号となる銀メダルを獲得した。
世界ランク2位の日本をはじめとする強豪との戦いで快進撃を続けていた朝鮮ペアは、世界ランク1位の中国ペアを相手に熱戦を繰り広げた。
第1ゲームは中国ペアが優勢となり、6-11で先制されるも、第2ゲームは朝鮮ペアがペースを掴み11-7で取り返す。
中国ペアが得点を決めるごとに大勢の中国人観客から大歓声があがるなか、熾烈な優勝争いを繰り広げられるも、中国ペアの戦術に苦しめられ第3、第4ゲームを連取される。キム・ヒョクポン監督は時折、タイムアウトの最後に選手らと握手やタッチを交わし、その励ましに背中を押された選手らは着実に得点を重ねていった。
ゲームカウント1-3と中国ペアが金メダルに王手をかけるなか、第5ゲームでは、勢いに乗った朝鮮ペアが得点を重ねて11-7で奪い返す。第6ゲームは、互いに得点を積み上げる接戦となり、激しく長いラリーが増えるも、巻き返すことはできなかった。
五輪初出場の両選手は、ゲームカウント2-4で敗れたものの世界最強ペアを相手に善戦し、銀メダルに輝いた。
表彰式に続いて行われた記者会見で、キム・グムヨン選手は、「初めてオリンピックに参加し、うれしくもあり、悔しくもある。世界的に1位の中国と対戦して多くを学んだ」と話した。
混合ダブルス決勝に先立ち行われた女子シングルス2回戦では、ピョン・ソンギョン選手が世界ランク16位のニナ・ミッテルハム選手(ドイツ)を4―3で下してベスト16に進出した。第1、2ゲームを落とすも、第3ゲームからは、3ゲームを連取。第6ゲームは奪われるも、第7ゲームを制して勝利を収めた。
3回戦は31日22時(日本時間)から行われ、世界ランク11位のアドリアーナ・ディアス選手(プエルトリコ)と対戦する。
(安鈴姫)
7月26日〜8月11日にかけてフランス・パリで開催されるオリンピックに朝鮮選手団が参加する。国際オリンピック委員会(IOC)が発表したリストによると、今大会には朝鮮選手16人がレスリング(5人)、ダイビング、卓球(3人ずつ)、ボクシング(2人)、体操、柔道、陸上(1人ずつ)にエントリーしている。
メダル獲得への期待が大きいのは、昨年のアジア競技大会(9~10月、中国・杭州)で金メダルを獲得したボクシング女子54キロ級のパン・チョルミ選手(29、人民体育人)、レスリング女子62キロ級のムン・ヒョンギョン選手(25、功勲体育人)、体操女子のアン・チャンオク選手(21)だ。3人はいずれも、朝鮮における2023年の10大最優秀選手に選ばれている。
このほかにも、杭州アジア大会で銀メダルを獲得したボクシング女子60キロ級のウォン・ウンギョン選手(22)やレスリング女子50キロ級のキム・ソンヒャン選手(27)、今年2月の世界水泳選手権(カタール)ミックスシンクロ高飛び込みで銀メダルを獲得したキム・ミレ(23)、チョ・チンミ選手(19)のペアにも注目したい。キム・ミレ選手は日本で行われたダイビングワールドシリーズの富士大会(18年)、相模原大会(19年)に出場したことがある。
朝鮮オリンピック委員会委員長である金日国体育相を団長とする朝鮮のオリンピック委員会代表団と選手団は20日に平壌を出発、21日(日本時間)にパリに到着した。
最新情報は、特設ページから。