「スペインのルソン総督府は、日本に入貢せよ」 (3) | 産経新聞を応援する会

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なぜ秀吉は、ここまでスペインに対して強硬だったのでしょうか。
理由があります。
第一に、国際関係において、対等な関係というものは存在しないのです。
この時代における国際関係というのは、やるかやられるか、つまり上下の関係しかありません。
たとえ日本が小国であったとしても、大帝国のスペインに日本を攻めさせないためには、日本が圧倒的な強国であることを、思い知らせるしかなかったのです。
第二に、もし、秀吉が中途半端に「対等な関係」の構築を図ろうとするならば、スペインは当然のごとく平和特使と称して宣教師を日本に派遣します。
そして宣教師たちは、日本の内部から切り崩し工作(まさにいま支那や韓国によって行なわれている日本解体工作と同じ)を行なう。
現に、世界のあらゆる国家が、その方法でスペインの植民地にされていたのです。
ですから、日本がスペインの驚異から逃れる道は、ただひとつ。
あくまでスペインに対して、強硬な姿勢を崩さないこと。

これしかなかったのです。
第三に、秀吉が目指したのは、あくまでも「戦のない世の中」であったということです。
並みいる敵は、圧倒的な武力で制圧する。
その上で、武力そのものも奪ってしまう。
つまり「刀狩り」を行い、そうすることで秀吉は、「戦のない世の中」を実現しようとしています。
けれど、同時に刀狩りをして日本人から武力を奪うことは、一方において日本人を弱化させることを意味します。
ならば、日本国内に武器を持たない平和な国を実現するためには、国際的な武力衝突の危険を日本から出来る限り遠ざける必要がある。
名護屋におけるペドロ・バウチスタ・ベラスケスとの会見も、平行線となったスペインのゴメス提督は、日本との軟弱な外交姿勢を咎められ、スペイン国王によって更迭されてしまいます。
そして後任の提督としてやってきたのが、ルイス・ダスマリニャスです。
ルイス・ダスマリニャスは、アウグステイン・ロドリゲスを使者として日本に派遣し、回答の引き延ばしを図るとともに、日本の戦力を冷静に分析します。
そして、ゴメスの分析通り、もし日本とスペインが、東亜で正面から衝突すれば、むしろスペイン側に勝ち目がないことを知ります。
そこでルイスは、秀吉との直接交渉は避け、ひとり、またひとりと、宣教師を日本に派遣するという戦略をとる。
つまり、時間を稼ぎ、その間に、当初の戦略通り、日本に宣教をしていこうとしたのです。
(略)
要するに秀吉の朝鮮出兵は、スペインによる東洋の支配に対して、統一国家をやっと形成した日本が、いかに国を護るかを考えた上での決断であった、ということです。
このことは、単に日本や朝鮮の国内事情だけを見ても、まったくわかりません。
当時の世界情勢、東亜諸国の情勢をみなければ、秀吉がなぜ朝鮮出兵を決意したのか、そして多くの大名たちが、なぜその秀吉に従い、兵を出し、勇猛果敢に他国に出て戦ったのかが、理解できない。
もっというなら、日本が明治という統一国家を形成してから朝鮮半島を領有するまでの動きと、秀吉の朝鮮出兵当時の世界の動きは、スペインがロシアと変わっただけで、まったく同じことが歴史上、繰り返された、ということなのです。
もし、秀吉が朝鮮出兵を行なわず、日本の国力をスペインに見せつけなければ、どうなっていたか。
スペインは、当然のことながら、明国を植民地としての支配下に置いたことでしょうし、当然のことながら、朝鮮半島も、スペインの支配地となったことでしょう。
そしてスペインの支配地となることが、いかなる意味を持つのか。
そのことは、南米の様子が、見事にまで現代に伝えています。
いま、南米に南米人の純粋種は存在しません。
白人種との混血種だけです。

アルゼンチンやウルグアイでは、先住民族がほぼ完ぺきに抹殺されてしまいました。
このエリアの女性たちは、手当たりしだい強姦されたあげく、子を産む前に殺戮されたのです。
ですから、いま住んでいるのは、ほぼ白人種です。

ブラジル、エクアドル、ペルー、ボリビアは、全員が、先住民族との混血です。
純血腫はいません。

強姦され、放置され、子を産み、いまに至っています。
日本も支那も朝鮮も、それぞれに純血種を保ちながら、いまに至っています。
なぜそうなったかといえば、秀吉たちが、スペインと真っ向から戦う姿勢を明確に見せたためです。
ちなみに、慶長の役は、秀吉の死去にともなって、中止となり、日本は朝鮮半島から撤収しました。
だから、これは秀吉の気まぐれでおきた戦争だというのは、大きな間違いです。
半島に出兵した大名たちは、それぞれに真剣に戦ったのです。
ではなぜ日本が撤収したか。
こたえは簡単です。
スペイン自体が、英国やオランダに押されて、国力を低下させ、もはや東亜に構っていられなくなったのです。
わたしたちは、いま、スペインという世界最強の大帝国に対し、一歩も退かず、むしろ臣従せよと迫った秀吉の壮大な気宇と誇りを、いまこそ見習うべきときにきているのではないでしょうか。
引用元
世界の8割を支配していたスペイン
http://nezu621.blog7.fc2.com/blog-entry-1582.html