身近に存在する危険な植物-4.キョウチクトウ- | 血液の鉄人の医学と切手のサイト

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インド原産で日本へは、中国を経て江戸時代中期に伝来したと言われています。

葉が竹のように狭く花が桃のように美しい事から夾竹桃(キョウイチクトウ)と呼ばれています。

キョウチクトウには、強い経口毒性があり、野外活動の際に調理に用いたり、家畜が食べたりしないよう注意が必要です。

キョウチクトウの毒で最も強い成分が"オレアンドリン"です。

オレアンドリンの毒性は青酸カリより強いと言われています。

ヒトの致死量は、0.30mg/kgで、キョウチクトウの枝を箸や串の代わりに使って食事をするだけでも死に至るといわれています。

身近な所によく植えられているだけに、野外活動で調理に用いたり、家畜が食べたりしないよう、また子供が触らないように気を配って下さい。

花、葉、枝、根、果実すべての部分と、周辺の土壌にも毒性が存在し、生木を燃した煙も毒を有し、腐葉土にしても1年間は毒性が残るため、腐葉土にする際にも注意を払う必要があります。

中毒症状としては、嘔気・嘔吐、四肢脱力、倦怠感、下痢、非回転性のめまい、腹痛などが見られます。 

治療法はジギタリス中毒と同様の治療を行います。

【おまけの話】

強い毒性について、アレキサンダー大王のインド遠征のとき、ひとつの小隊がインドの河原に生えているキョウチクトウの枝に肉を挿して調理し、全滅したという逸話が伝えられています。

セイヨウキョウチクトウとキョウチクトウは、同じ種内の植物(変種)とされて、区別は非常に難しいとされています。


 

切手は1970年イギリス領バーミューダ発行の「通常切手」でセイヨウキョウチクトウが描かれています。

 



 

切手は1982年オマーン発行の「通常切手」の中の一枚で、セイヨウキョウチクトウが描かれています。

 

 



 

切手は1985年グレナダ発行の「通常切手」の中の一枚で、セイヨウキョウチクトウが描かれています。

 



切手は1994年キリバス発行の「季節の花切手」の中の一枚で、セイヨウキョウチクトウが描かれています。

 



切手は2000年台湾発行の「台湾の毒草切手」でキョウチクトウが描かれています。