新医学アラカルト-26.除虫菊とは- | 血液の鉄人の医学と切手のサイト

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除虫菊は、シロバナムシヨケギクと呼ばれ学名は Pyrethrum cinerariifolium (ピレトルム・キネラリフォリウム)です。

除虫菊は、地中海・中央アジアのセルビア共和国(旧ユーゴスラビア)を原産地とする、マーガレットに似た白い花をつけるキク科の多年草です。

古くから除虫菊の子房の部分には、殺虫成分「ピレトリン」が含まれていることが知られており、主にノミとり粉などとして使われていました。

日本に伝えられたのは19世紀末頃。金鳥の創業者である上山英一郎(1862~1943)が、アメリカから種子を入手し、全国に栽培を奨励。そして世界初の蚊取り線香を発明しました。


この除虫菊との出会いから、様々な家庭用殺虫剤が生まれることになります。

線香からヒントを得て2年後の1890(明治23)年、世界初の棒状蚊取り線香「金鳥香」が誕生しますが、これは40分程度しかもちませんでした。

渦巻き型蚊取り線香は、試行錯誤の末、1902(明治35)年に発売されますが、棒状蚊取り線香誕生から12年後のことです。

彼が開発した蚊取り線香は、現在、世界の人々の生活に欠かせないものになっています。

切手は1957年ユーゴスラビア発行の「花切手」の中の一枚で、除虫菊が描かれています。

 

 


 

 

切手は1975年ルワンダ発行の「農業労働の年切手」の中の一枚で、除虫菊とそのプランテーションが描かれています。