新医学アラカルト-27.非接触体温計は正確に体温を測定できるのか??- | 血液の鉄人の医学と切手のサイト

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新型コロナウイルスの流行時期に、商業施設や飲食店への入店時などに、非接触体温計での検温を受けた経験があるのではないでしょうか。

しかしこの非接触体温計は本当に正確な体温が測れているのでしょうか?

その前にまず最初に非接触体温計の測定原理について見てみましょう。

非接触体温計は、私たちのからだ発している赤外線をセンサーで感知して測定しているんです。

端的に言いますと非接触体温計は、額表面から放射される赤外線量を測定し、舌下温度に換算して表示します(体温測定モード)。

同一人物の額と舌下の温度を同時に測定する実験データなどを活用してつくった特殊なアルゴリズムを使って、額の温度を舌下の温度に換算して表示しています。

からだの表面温度は環境によって変化しますが、深部体温は体調になんらかの異常がない限り、暑くても寒くても大きく変わりませんので、舌下の温度はその深部体温に近いため、額の温度を舌下の温度に換算しているのです。

それでは首や手首でも、額と同じようにはかれるのでしょうか?

額の温度を舌下の温度に換算しているので、額以外の部位での測定は不正確となります。


それでは何故首や手首でなく額ではかるのかというと言いまずと、額は体温の変化を反映しやすい部位だからなのです。

熱があるかな?と思ったとき、皆さんはおでこに手を当てますね!また額は体形を問わず脂肪がつきにくい部位なので、測定したときの個人差も無いのです。

ちなみに、2022年1月現在医療機器として国から認証を受けている非接触体温計はすべて額かこめかみではかる設計になっています。

※医療機器認証を受けている他社製品の一部に、こめかみ限定ではかる非接触体温計もあります※

一般的に非接触体温計は外部環境の影響を受けやすいため、測定結果は体温の目安とし、必要があれば改めて脇の下で計るのが正しい使い方です。

正しく体温を測るには、

額にむけてピッと音がすればOKで、特段計測においてテクニックは必要ありませんが、測定の際に気をつけることとしては、

1.室内ではかる場合と屋外ではかる場合とでは計測結果が変動しますので、一定の環境で測るようにしましょう。

2.運動や入浴後は血行がよくなり体温が上昇しますし、夏場などに強い日差しを浴びた後も肌表面の温度の変化が大きいことから、からだが落ち着いてからは測るようにしましょう。

3.体温計のセンサーの汚れも正確に計測できない原因のひとつになりますからに、定期的に消毒用アルコールに浸した綿棒でやさしく拭くようにして下さい。

4.化粧品のなかには、赤外線の放射を妨げる成分が含まれているものもありますので、計測のタイミングはメイク前後のどちらかに統一して測定して下さい。

切手は2020年チャド発行の「Covid 19 パンデミックとの戦い切手」の中の一枚で、非接触体温計による体温測定が描かれています。

 



 

切手は2021年ジンバブエ発行の「新型コロナウイルスの戦い切手」の中の一枚で、非接触体温計による体温測定が描かれています。

 

 



 

 

切手は2021年キューバ発行の「新型コロナウイルス感染症対策キャンペーン切手」の中の一枚で、非接触体温計による体温測定が描かれています。

 

 



 

 

切手は2020年台湾発行の「新型コロナウイルス感染症対策キャンペーン切手」の中の一枚で、非接触体温計による体温測定が描かれています。

 

 



 

切手は2020年ベトナム発行の「新型コロナウイルス感染症対策キャンペーン切手」の中の一枚で、非接触体温計による体温測定が描かれています。