毎年鑑賞しているゲルギーですが日程調整できずオペラは断念してチャイ5だけとなりました
マーラー3番・1番ときて2日で3公演の最後でしたがババヤン降板で真央くんの登場でした
2019年12月7日東京文化会館大ホール
マリインスキー歌劇場
チャイコフスキー・フェスティバル2019
Cond:ワレリー・ゲルギエフ
Pf:藤田真央
ConM:ロレンツォ・ナストゥリカ
【第1部】
ピアノ協奏曲第2番 ト長調 Op.44
第1楽章 Allegro brillante e molto vivace
第2楽章 Andante non troppo
第3楽章 Allegro con fuoco
【第2部】
交響曲第5番 ホ短調 Op.64
第1楽章 Andante - Allegro con anima - Molto più tranquillo
第2楽章 Andante cantabile, con alcuna licenza - Moderato con anima - Andante mosso - Allegro non troppo - Tempo I
第3楽章 Valse: Allegro moderato
第4楽章 Finale: Andante maestoso - Allegro vivace (Alla breve)- Moltovivace - Moderato assai e molto maestoso - Presto
今までライブに1回も巡り合ったことがない注目のPf協2でしたが、もう1曲目からぶっちぎりの名演
藤田くんとはシティ定演(コンサート日記312)以来の再会ですがチャイコン2位の実力は伊達じゃない
オケ専でTb族の私はピアニストのヴィルトォーソの系譜やロシアンピアニズムの何たるかなど皆目知見など持ち合わせていませんが、その系譜に連なる連綿としたチャイコフスキーの息遣いを2番に感じる~あるいはそう表現した藤田くんの見事な演奏に感嘆したのでした自席3F最前列中央
第1楽章の重厚な入りからダイナミックな展開におお~チャイコワールドと私の心の叫び~
オケも毎年聴いていても改めておお~ロシアンオーケストラと同じく心の叫び(少々シツコイか)
第2楽章はまるで室内楽かVl・Vc・Pfによる3重協奏曲のような見事なアンサンブル~お馴染みのコンマス:ナストゥリカさんとVc首席がまた上手い~そしてオケも美演でもうここでウルウル突入
第3楽章はもう曲に入り込み3つの楽章のなかで一番短いこともありアッという間にチャイコらしい壮麗雄渾の頂点をつくりフィニッシュブラニッシモ~
繊細な弱音からロシアらしいダイナミズムまで超絶技巧を駆使して歌い上げた藤田くんは、この前より更に進歩していました
Great~
チャイ5はもう曲への感想など不要なほどの有名曲で6番悲愴と人気を分かちますが、今年5月ネルソンス/ゲバントハウスで同曲を既に堪能していたもののサスガにゲルギーが上手でした
振り返ればチャイコは後期3曲揃い踏みで2月クルレンツィス/ムジカエテルナで4番を、11月にはビシュコフ/チェコフィルで6番(名演でした)を聴いた後にゲルギーが最後を飾ってくれました
クルレン&コパチン コンサート日記268
ビシュコフ&樫本大進 コンサート日記352
ステージを一見すると一般的に上手CBが配置されることが多い位置にひな壇が~そこにズラリTuba・Tb・Tpが並び、Tbがいることが多い上手2段目とその下にHrが2名づつスタンバイ
金管&Perで演奏する英国式ブラスバンドと同じハ字で客席を向かずに奏者が向かう隊形
冒頭から最後までひとりひとりのフレーズやパートやセクションアンサンブルまで、Tuttiは無論まさに手兵を自在にグリップしゲルギーの意思統一が見事に反映されていると感じる名演
ロシアンオケの正統派鳴らすところは思いっきり鳴らし、先ほど触れた金管配置が威力を発揮絶妙にブレンドされたサウンドが消え入るような弱奏からTuttiの爆発的な強奏までデューナミクを織り成しながらチャイコワールドへと私を誘いました~お約束の涙腺崩壊で撃沈ぶらぁぼぉ~
3連戦のうち2つも名演にめぐり合え、チャーリーおじさんはブラボーオヤジ&子泣き爺と化してよく叫びよく泣きましたまあ演奏だけではなく涙には別の要因もあったのですがね・・・
ともかくこんなにコンサートを楽しめて改めて音楽の神様、出演者のみなさんに感謝カンシャです
次はいよいよ第九の第一弾で広上/日フィルを横浜みなとみらいで聴きます~ヨロシクです