風邪かと思ったら白血病だった
──急性骨髄性白血病を知るきっかけに──
-夢乃とわさんの訃報と、私の親友のこと-
みなさん、「急性骨髄性白血病」って聞いたことありますか?
血液のがんのひとつで、AML(Acute Myeloid Leukemia)とも呼ばれます。
ただ、正直に言えば「名前は知ってるけど、実のところよくわからない」という方も多いのではないかと思います。
私自身、この病気で29歳のときに親友を亡くしました。
最初は風邪が長引いて…と話していたのを覚えています。熱、倦怠感、のどの痛み。
これは変だと疑い出したのはちょっとしたあざが出来始めたころでした。
でもまさか白血病だなんて、当時の私たちは思いもせず。
入院したという報告を聞いた時にも「すぐ治るだろう」と思っていたのですが。
亡くなったのは、それからわずか2ヶ月も経たないうちでした。
さて、今日はこの「急性骨髄性白血病」について、少しでも多くの人に知ってもらいたくて改めて記事を書くことにしました。
なぜなら、今年5月にも、2D/3Dクリエイターとして活躍されていた夢乃とわさんが、同じ病気で亡くなられたという報道がありました(2025年5月7日 各メディア報道より)。
まだ若くこれからの活躍がさらに期待される人でした。
いまだに多くの命を奪う急性骨髄性白血病(AML)。
一体どんな病気なのでしょうか?
◆ 急性骨髄性白血病とは?
簡単に言えば「血液を作る細胞が異常に増えてしまうがん」です。特に白血球のもとになる「骨髄」の細胞ががん化し、未熟なまま大量に増殖します。
正常な血液を作る力がどんどん奪われていくことで、貧血、免疫力低下、出血傾向などが急速に現れます。
◆ 風邪との見分けがつきにくい初期症状
実際に見逃しやすい症状がこちら。・微熱・発熱(長引く)
・だるさ、倦怠感
・のどの痛み
・出血しやすい(鼻血、歯茎の出血、あざ)
・息切れ、動悸
・食欲不振
風邪薬を飲んでも改善しない場合や、あざが増えてくる場合は特に注意が必要です。
<参考資料>国立がん研究センター がん情報サービス「急性骨髄性白血病」
◆ 病院に行くべきタイミングは?
次のようなときは、血液検査を受けることをおすすめします。・1週間以上発熱や倦怠感が続く
・身に覚えのないあざや出血が目立つ
・血液検査で白血球や血小板の異常を指摘された
・家族に白血病経験者がいる
とにかく、「なんかおかしい」と思ったら、ためらわず病院へ。
急性型は、本当に数週間単位で命に関わるスピードで進行します。
◆ 新たな治療薬候補が2025年に発表
2025年5月、希望となるニュースがありました。大阪大学の研究グループが、既存薬「セルトリチニブ」がAMLの一部タイプに有効である可能性を発見したそうです。
この薬はもともと肺がん治療薬として開発されたもの。
AMLの発症に関わる「FLT3-ITD」という遺伝子変異に対し、高い効果が期待されているとのこと。
<参考資料>急性白血病にも免疫細胞療法=再発患者に効果期待―大阪大(2025年5月8日時事メディカル)
また2025年6月2日にはIDH1遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病に対する日本初の分子標的薬『抗悪性腫瘍薬イボシデニブ(商品名ティブソボ錠250mg)』が発売されました。投与には様々な条件が必要ですが、これもまた希望への一歩であると感じます。
<参考資料>IDH1遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病に日本初の分子標的薬(2025年6月13日日経メディカル)
また、このティブソボに関しては2025年9月1日、適応かどうかを確かめるコンパニオン検査薬が保険適用となりました。
これによりIDH1遺伝子変異の有無を迅速かつ安定的に診断することが可能となります。
<参考資料>キアゲン、日本セルヴィエ株式会社の新規がん治療薬に対するコンパニオン診断薬の保険適用を取得(2025年9月1日時事メディカル)
2025年はさらに、急性骨髄性白血病における最適な治療選択の実現を目指した新プロジェクトが始まる年になりました。
株式会社Medii様が、AMLに深い知見を持つエキスパート専門医チームを新たに組成。主治医向けの相談窓口を開設されました。
※医師向けAML啓発サイトも開設され( https://medii.jp/aml-consultant )ています。
株式会社Medii様によると「本取り組みにより、主治医の臨床上の疑問解消をサポートすることで、AML治療における重要な選択の機会を逃さず、患者一人ひとりがより適した治療にたどり着ける社会を目指します」とのこと。
全国どこでも最適な医療が受けられるようになる、嬉しいニュースでした。
<参考資料>Medii、急性骨髄性白血病(AML)の治療最適化を目指す新プロジェクトを始動(2025年10月21日 PR TIMES)
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※コンパニオン検査薬とは
特定の医薬品の有効性や安全性を一層高めるために、その使用対象患者に該当するかどうかなどをあらかじめ検査する目的で使用される診断薬。例えば、「ALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」という効能効果を有する抗がん剤の使用前に、その患者さんがALK融合遺伝子陽性かどうかを検査するために用いる診断薬が該当します。(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構:コンパニオン検査薬WGより)
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そして2025年9月30日。ここでも新しい報告がありました。
大阪大学などの研究グループは、急性リンパ性白血病(ALL)が治療の途中で急性骨髄性白血病(AML)へと姿を変えて再発する「系統転換再発」と呼ばれる現象の仕組みを明らかにしました。
今回の研究では、患者さんから得られた白血病細胞を詳しく調べたところ、系統転換したAMLは「免疫を抑える細胞」に似た特徴を持つことが分かりました。これにより、がんを攻撃する免疫細胞(T細胞)の働きを妨げたり、逆に免疫のブレーキ役となる制御性T細胞を増やしたりして、免疫の攻撃をかわしてしまうのです。
研究チームは、こうした白血病細胞の「免疫から逃れる性質」が、治療の効きにくさや再発の大きな原因になっていると考えています。今回の成果は、これまで有効な治療法が限られていた難治性白血病に対して、新しい治療法や薬の開発につながる可能性が期待されます。
<参考資料>白血病の“系統転換再発”による免疫逃避―マルチオミクス解析で免疫抑制性を解明―(2025年9月30日京都大学)

◆ 最後に
夢乃とわさんのこと。私の親友のこと。
どちらも若くして旅立ちました。(夢乃とわさんの年齢は非公開なので推察ですが)
だからこそ、この病気のことを少しでも知ってほしい。
そして、何か異変を感じたときすぐに「もしかして」と気づける人がひとりでも増えるように。
私たちができる「予防」は限られていますが、「気づくこと」はできます。
「風邪っぽいな」で済まさず、自分の体の声に耳を傾けてあげてください。
今後も研究の進展に注目していきたいと思います。
どなたかの参考になれば嬉しいです。
※この記事は2025年5月15日に作成し、12月17日に株式会社Mediiの発表を受けて一部加筆修正しております。
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