Iさんの選択
Sさんからのお願いをお聞きしてから数日後、Iさんご本人にお会いすることになりました。
Iさんの職場にお伺いして、「どうしてもご夫妻でのお時間をいただきたい」とお約束をして、一旦は帰りました。
後日お二人にお会いしても
「坂田さんが何回来ても、無理なものは無理だけん…。」
と、同じ言葉が返ってきました。
私は、Sさんの言葉をそのままお伝えしました。
「いえ、実は今日お伺いしたのはSさんからのご依頼でまいりました。先日Sさんが受け取られた入院給付金をIさんの茸源購入に使って欲しい。ある時払いの催促無しでいいから、と仰ってます。」
そのことを聞いたお二人はしばらく無言のまま、うつむいていらっしゃいました。そして。
「坂田さん、今までずっと世の中の人は全て敵だと思ってましたよ。いわれのない差別を受け、子ども達まで苦しめられて…。でも、こんな事もあるんですね。本当に嬉しい…。」
と、涙を流されました。
「でもね坂田さん。ご厚意に甘える訳にはいきません。自分たちをここまで心配してくれるSさんの気持ちは本当に有り難く受け取りました。二人でよく相談して、茸源を半年間飲める予算を計算して、なんとか工面します。」
とのお返事でした。
その数日後。Iさんのご主人からお返事をいただきました。
「何とかかき集めました。茸源、送ってください。」
こうして、ご利用がスタートしました。
ここまでの流れも含めて、ぜひお読みください✨