まだ梅雨は開けないが夏山シーズンは開幕している。
そして夏山の主人公なんと言っても「花」だ。
7月から8月中旬にかけてアルプスや白山等の2000mを超える山々では色とりどりの高山植物が咲き乱れる。
同じ登山道を歩いていても、時期が違うと咲く花の種類もガラッと変わる。
更にコバイケイソウのように毎年咲く訳ではなく数年に一度しか咲かないような花もあるので面白い。
何となくのイメージとしてはシーズン初めは黄色い花が優勢で、終わりに近づくと紫や青い花が増えていく感じだ。
花の名前や生態を知らなくても十分楽しめるが、花のことを知れば知るほど更に山行に深みが増す。
例えばレアな花。
日本でここにしか咲かない花というのは是非一度見てみたいと思う。
南アルプスの北岳にしか咲かない「キタダケソウ」はあまりにも有名だが東北の早池峰山にしか咲かない「ハヤチネウスユキソウ」(著名な言い方をすると「エーデルワイス」)も同じく固有種と呼ばれる貴重な花だ。
コバイケイソウのように数年に一度しか咲かない御柱祭(笑)のような花は別として基本的には毎年同じ時期の同じ場所に同じ花が咲く。
毎年お気に入りの花に逢いに行くのも良し、貴重な花を求めて遠征するのも良し、花を絡めることでより味わい深い山行を愉しむことができるだろう。