タカラジェンヌを目指して小さい時からたくさんの習い事をしている女の子が、私にこんな事を言ってきた。
女の子「ミツさん、私、習い事で賞取ったの!あなたが一番上手いっていつもホメられてるの。」
「友達と遊ぶのも我慢して習い事をずっとずっと頑張ってきたおかげ!」
私「親にも感謝やな?」
女の子「は?頑張ってきたのは私だけなんですけど?お父さんなんか、アタシが一生懸命家で練習してても疲れた疲れたって言ってくつろぐだけで何もしてくれないし、お母さんだって!習い事の事解らない素人だから、何にもならないし。」
「何もならないだけならいいけど!アタシが昔、辛いからやめたいって言った時、すっごく怒ってきて!練習がどんなに辛いか、知らないくせに!腹立つ、クソウザいだけ!」
「結局続けたけど、全て私の、私だけの我慢努力、辛抱の結果!あと、みんなより才能があったから今がある。親なんか関係ない。」
「感謝なら、今までの自分に感謝かな?」
私「思い上がんな!クソガキ!」
私「ほならオノレ!全ての習い事の月謝、今までずっと自分の甲斐性で払ってきたんか!新聞配達でもして稼いできた言うんか!」
「みな、お父さんが毎日毎日一生懸命ヘトヘトになって働いてくれた給料から出てたん違うんか!」
「疲れた疲れた言うてくつろぐだけで何もしてくれてないて、よう言えたモンやの?」
「更に!たくさんの習い事するにあたって、遠くのレッスン場まで、自力で毎回通ってたんか?運転わがでしてきたんか?電車乗る交通費は、わがの甲斐性、稼いだ金で全て賄ってきたんか?違うやろ!」
「全てお母さんが送り迎えして、電車賃も渡してくれたからこそ!通えてたん違うんか!」
「更に言えば!お前がやめたい言うて暴れた時!お母さんは、由美子さんは必死で考え直させたて、自分が一生懸命止めへんかったら、今ごろとうに辞めてたて由美子さんから聞いてる。」
「お母さんがお前の事思うて止めへんかったら!今の賞もホメ言葉もあるか!」
「自分の我慢努力辛抱の結果?才能の結果?眠たい事抜かすな!ホンマに我慢努力辛抱出来る子は、途中で投げ出したりせんわ!やめたいやめたいてわめいて親に心配かける事も有り得るか!」
「トコトン親のすねかじりさらしといて、投げ出すのも未遂にしてもらっといて!自分の功績語る事ならんわ!」
「なんぼ才能あったとて、親に甲斐性なかったら、反対されてたら!習い事行く事すら出来んねや。」
「更に言えば!お前がやめたいやめたいてわめいた時、お前の事をどうでもいいと思うてる母親やったら!あ、そう、ほな、やめなさいでしまいや。」
「お前の事大事で応援する気持ちがあるから!必死にやめるのを食い止めてくれはったんや!」
「習い事に関して素人で何にもならない、腹立つクソウザいだけの母親やと?習い事通う事、続ける事に対して莫大な世話してもらっといて、応援してもらっといて!ワレみたいなモン、親の恩恵受ける資格も値打ちもない!」
「お前こそ!あんばいしたってても何にもならん、腹立つクソウザいガキやないか!」
「お前みたいなノボせ上がった、つけ上がり尽くしたクソガキがタカラジェンヌ?やめとけやめとけ。」
「腐った情けない性根が、人間性がバレたら落とされる。万が一受かってジェンヌになれたとて!クソさを見抜かれたら終いや。誰がお前みたいなモンのファンになるか!」
「人に夢と憧れを与える仕事。ワレみたいな感謝のないクソにつとまるか!」
「由美子さん、マナブさん(父親)には、もう全ての習い事やめさせた方がエエ、送迎、月謝の支払い、全てがあまりにもムダ過ぎるて言うとく。」
「2人にとって私は大恩人や。まして、筋の通った話やから、聞いてくれはるやろ。」
女の子「ま、待って、やめて!」
私「何も困る事あらへんがな?お父さんは何もしてくれへんし、お母さんは素人で何にもならない、クソウザい、腹立つだけの存在なんやろ?ずっとそうやったんやろ?」
「自分だけの才能と努力でここまでしてこれたんやから、これからもソレ続けたらエエだけの話やないか?」
「感謝する、すべきなんは、自分自身にだけなんやからよ?」
「感謝も出来ん人間が!ありがたい親ナメ尽くしてふんぞり返って恥じんクソガキが!いっぺんトコトン思い知ったらエエわ!」
女の子は泣きながら謝り続け。
事情を聞いて呆れ、習い事をやめさせる事に同意した両親の前で土下座。
やめさせる事は保留になり、それからは毎日毎日、感謝を述べるようになったと。
子供はえてして、親に何をしてもらっても当たり前だと思いがち。
それが高じたら、ロクな事にならない。
ナメた子供は思いきり叱るべき。
本人の為にも、周りの為にも。
ウチの子も、当たり前に思って感謝がないと悩んでいる人の参考になれば幸い。