先日お隣りから川魚の焼いたカジカをいただいた。
 冬から早春のこの時期に魚野川で獲れるカジカは脂がのり、焼いたカジカを酒に浸して飲む「かじっか酒」は、左党の人にはことのほか喜ばれる。かじか汁にしても独特の風味がありおいしいものだ。
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                                                  Stillman&Birn GAMMA  14cm X 21.6cm   /  HOLBEIN 
 カジカは、やれ顔つきがグロテスクだ、いやいや、頑固オヤジの顔そっくりだとか、いろいろ言われているらしい。あまりにおいしくて皆が箸で取り合うように鍋を突くために、「なべこわし」などとも言う地方もあるという。
 なるほど、などと感心しながら、いただく前にカジカに感謝しながらスケッチを始めた。
 カジカはメスが産んだ卵が孵化するまでずっと見守るというから、その姿形からくるイメージとは違う繊細で健気さも感じられて面白い。顔つきも小さなチョコンと並んだ目と大きな口、立派なむなびれなどが何となくユーモラスである。散々に言われるカジカがちょっと気の毒だなどと思いながら筆を進めていると、鍋が待っているから早くして、という家内の大きな声で我に返ったように描き急いだ。
 昔はどの川にもたくさんのカジカがいた。夏休みなどには割れガラスや箱めがねで川底をのぞきながら、ヤスを片手にカジカ捕りを楽しんだものだった。懐かしい思い出の一つである。
 
 
 大雪と言われた今年の雪も、このところの好天続きで、急ピッチで雪消えが進んでいます。1日6センチくらいの率から考えると、消雪は4月12,3日頃(昨年は4月10日)になるでしょうか。
ほんとうに大雪の年は、残雪の風景の中にサクラが咲くこともありますが、今年は雪が消えると一斉にウメもサクラも咲きだすことでしょう。

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               南魚沼市塩沢地区から 巻機山       WHITE WATSON  F10  /  HOLBEIN

 標高の高い山ではまだまだ雪が降るため、山は真っ白に輝いて見えます。山の遭難事故が起きると、よく「こんな時季にこれほど雪が降るとは思わなかった」という話を聞きます。高い山での気象の変化は「想定外」が普通で、何でもありの世界です。

画面遠くに見える巻機山(まきはたやま)は新潟県南魚沼市と群馬県利根郡みなかみ町の境、三国山脈にある標高1,967mで「日本百名山」のひとつです。山名の由来が、頂上一帯がその昔御機屋と呼ばれ、美女が機を織っていたというロマンチックな伝説によることもあるようですが、シーズンには豊富な高山植物に彩られる稜線歩きの楽しさから、人気の山になっているようです。
もう1ヶ月もすると、里の新緑と山の残雪、青空とのコントラスト・・・・、などと文字通り絵に描いたような風景が広がります。

 

 

 

 パソコンが不安定で、あれこれしているうちにあっという間に「春分の日」が目前です。
 新聞によると、この祝日は、「国民の祝日に関する法律」の第2条で、「自然をたたえ、生物をいつくしむ。」を趣旨としているとのこと。なるほど、などと思いながら我に返ったような気持ちで、周囲の春をさがしてみました。
 
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                                                                  WHITE WATSON F10  /  HOLBEIN
 庭の積雪は、いつの間にか1m20cmくらいに下がっています。2階の窓から見下ろすと、庭の端からあのなつかしい土の色が見え始め、雪の白い面積が少しずつ減っていくのがわかります。モクレンの筆の穂先のようなつぼみも、日ごとにふくらんできました。オオイヌノフグリの花のコバルトブルーが鮮烈です。フキノトウはもう十分食べました。

 

 雪は間もなく芽吹く春に場を譲り、静かに消えていくのでしょう。あれほど、こんな雪は降らなければどんなに暮らしがらくだろう、などと思っていたのに、今はなんだか雪がいとおしいような不思議な気持ちがします。
 でも、やはり春の到来はうれしい。長い冬を耐え忍んできた後だけに、ほんとうに嬉しいものです。
 
 
 
 「桃の節句」が終わっても、玄関の飾り棚のお雛さまは2月の雨水の頃から、この寒い場所で頑張っています。
 
 冬が長く春が遅いこの地方では、昔から行事によっては月遅れで行われてきたものも多くあります。ひな祭りもひと月遅れの4月3日のため、2月から4月の初めまでの長丁場。お雛さまもお勤めがたいへんかもしれません。
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                                                           Lamp Light F2  /  HOLBEIN
 4月には、雪消えとともに急速に季節が進むため、端午の節句は5月5日です。早めに鯉のぼりを立てる家では、一時的にはお雛さまと鯉のぼりが同居するというようなおめでたい時季になります。

 いずれにしても、長い陰鬱な雪の季節が終わり、万物が一斉に躍動するような雪国ならではの楽しい季節はもうすぐです。
 
 
 2月28日。この日も晦日というのでしょうか。朝の最低気温はプラスの1.6℃。日中の最高気温は8.6℃。どこかほっとするような暖かい一日でした。夕方からは曇ってくるため放射冷却は弱く、おそらく今晩24時までは、気温はプラスで推移することでしょう。

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                                   Stillman&Birn GAMMA  14 x 21.6cm  / HOLBEIN

 そのため今日は、ずいぶん久しぶりに、一日の最低気温がマイナスの、いわゆる統計上の「冬日」にならないものと思います。データーでは、1月19日の―1.7から始まったこの冬日、昨日の2月27日まで続いていました。連続41日ということになります。
 ちなみに昨年の連続した冬日は16日でしたから、この冬はかなり気温が低く、降雪もここ数年になく多い冬だったと言うことができます。
 それでも、ここ2,3日、急に春めいてきた感じがします。ま()ず咲き出すマンサクの花を探しに、かんじきも付けずに里山に登ってみました。
 山は至る所に雪崩の跡が見え、厚さ2~3メートルの雪が谷に落ちた所からは、春を待つ雑木が健気に立ち上がり始め、春の息吹を感じさせています。
 これからは、降雪があってもそう長くは続かないことでしょう。日一日と春の足音が聞こえてくるのが楽しみです。