キングダム・オブ・ヘブン エルサレム問題
- 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- キングダム・オブ・ヘブン 特別編(初回限定生産)
◆レンタルDVDにて鑑賞。
◆巨匠リドリー・スコット監督の歴史超大作。「デュエリスト決闘者」からのスコットファンである。冒頭に絵画タッチのスコットフリーというロゴが出る。自分の映画会社つくってまさに創りたいものを創れるということだろう。
◆冒頭,鍛冶屋である主人公が剣の道でもいきなり才を発揮するところはちょっとショートカット。父親が尋ねてくる前までの生活もほとんど語られないので唐突な感じではある。
◆しかし,後半の大戦闘シーンはさすがに圧巻。累々たる屍の上をカラスかなにかの鳥が群がっている映像には戦慄を覚える。人類の歴史が戦争の歴史であることを感じる。
距離を測定した正確な投石作戦,オイル作戦,やぐら引き倒し作戦など知恵で大群を迎え撃つあたりは実に爽快である。自分たち命は自分たちで守る,そのためには戦うときには戦うという心理は一つの真理である。
◆現在まで営々と続くエルサレムの問題がエピローグで語られ,実質上無信教の多くの日本人の一人である私は,この問題に興味をもつことになる。そういった意味でも価値ある作品であった。
キングコング 息もつかせぬ3時間
- Philippa Boyens, Merian C. Cooper, Fran Walsh, Peter Jackson, Edgar Wallace, 田中 芳樹, フィリッパ ボウエン, メリアン・C. クーパー, フラン ウォルシュ, ピーター ジャクソン
- キング・コング
◆ユナイテッドシネマにて鑑賞。
◆3時間オーバーの超大作である。「さすがに長すぎる」「絶賛の嵐」など賛否両論の中で,ほとんど内容を予習せずに観る。
◆3時間はあっという間であった。恐竜があんなに速く走れるのか,そもそもTレックスは足が細いので走れないなどの科学的考証の不備も何のその,心躍らせる冒険活劇がこれでもかと詰め込まれた作品である。
◆特に谷底での虫たちの襲来は恐怖であった。前の住居ではムカデがよく出ていたので,鳥肌ものだった。沼にいる牙だらけの内蔵の肌色は目に焼き付いて離れない感じ。
◆ヒロインのナオミ・ワッツはセリフがあまり無く(後半ほとんど無く),その分の表情などの演技が要求されるわけだが,ブルーの瞳は美しいものの,心情的に迫ってくるものは少ない。
◆サウンドはサラウンドバックまでよく回り,複葉機のエンジン音の移動などすばらしい。
BIRD 推定年齢65歳 いいえ34歳よ
- ワーナー・ホーム・ビデオ
- バード
◆レンタルDVDにて鑑賞。
◆天才JAZZマンの苦い人生。画面が始終暗く,ほとんど顔の半分しか見えない。家族を大切に思いながらも,音楽の茨の道にもどっていくチャーリー・パーカー。そう考えると,音楽の道も魔の道である。
◆161分の大作だが,演奏の数々で退屈することはない。しかし,ディジー・ガレスピー役は,演奏場面で第3ピストンをほとんど押さえなかったので,ああ吹き替えだとわかってしまう。
◆2005年の最後の映画はこの苦い映画で締めくくった。来年が苦い1年にならなければいいが。
インファナル・アフェアⅢ 時間が行ったり来たり
- ポニーキャニオン
- インファナル・アフェア III 終極無間
◆レンタルDVDにて鑑賞。
◆三部作の完結編。1部の主役二人に,新たなヤンが加わってこの3人が中心に
描かれる。マフィアのボスと警視は影をひそめる。
◆とにかく,1ヶ月後や7日前など,時制が行ったり来たりするので,わかりにくいが,
全体の雰囲気が第1作と同じなので,自然に楽しめた。
◆エンディングにオーディオ店で二人が出会い,あの女性ボーカルで終わるところが
「無間地獄」ならぬ輪廻転生を思わせてよい。
◆演技に難はあるが,ケリー・チャンは実に美しい。クールな無表情が最高である。
ナショナル・トレジャー リアルでなくともジェットコースターは楽し
- ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
- ナショナル・トレジャー 特別版
◆レンタルDVDにて視聴。
◆次々に巻き起こる謎解きとアクションに退屈させられない,ジェットコースタームービー。俳優陣も,ジョン・(アンジェリーナ・ジョリーの父)ボイトらがしっかりと脇を固め,主役の3人を盛り上げる。特にヒロインのダイアン・クルーガー(「トロイ」のヘレン王女)は知的で美しく,グラマラスという申し分なさ。
◆ジェリー・ブラッカイマー風味全開で,ワシントンDCの地下にトレジャーがあるなんてまあ,リアリティは薄いけれど,楽しませてくれる。特に,独立宣言書強奪に2つのチームが同時進行で進むスリルは,デパルマばり。スプリットスクリーンとか使ってほしかったなあ。
◆ニコラス・ケイジは「ザ・ロック」にしろ本作にしろ,知性的な役だが,そうは感じられず,庶民的でそこが少し残念。
ロボコン みんな足らないねじを探している
◇レンタルDVDにて鑑賞。
◇待ちに待ったディスク。長澤まさみめあてのチョイスであり,内容的には期待していなかったのだが,何の何の,すばらしい青春&スリリングなファイト映画であった。満足できる映画に出会ううれしさよ。
◇冒頭の第1ロボット部の顧問のセリフ「自分が何か自分で考えられない落ちこぼれ」。これはほとんどの若者に共通することだ。誰もが自分に何ら自信が無く,流れのままに漂う。その自分に悩みながらどうしようもない。「みんな足らないねじを探している」のである。
◇主人公の4人の男女も,そんな足らないねじを探している。ロボコンを通じて,そのねじの一つをそれぞれに見いだしていく。そこには「スチームボーイ」と正反対の,主人公たちの成長が描かれる。これが共感を呼ぶ。長澤まさみは映画初主演作だったわけだが,自然であり,映画俳優としての存在感やオーラを感じる。
徳山の工場を背景に疾走する自転車での笑顔。航一をびんたする顔,けりをいれる顔。旋盤を真剣に見る目など,ひいき目もあるが,違和感がないのである。
◇もうひとつのおもしろさが,ロボット対戦。優勝するまでの一つ一つの勝ち方,途中の巻き起こるトラブルなど,実によく練られたシナリオであると感心する。まるで,アリーナに同席しているかの興奮と感動をもたらしてくれる。
◇残念あのは,映像がボケぎみであること。ステレオ音声であること。特典は充実。ちょっと恥ずかしがりの才能ある監督像が浮き彫りにされる。
- 東宝
- ロボコン
スチームボーイ
- バンダイビジュアル
- スチームボーイ 通常版
◇レンタルDVDにて視聴。
◇子供と一緒に鑑賞したが,子供たちには不評。確かに,書き込みはすごい。後半のスチーム城の巨大な表現は「アキラ」に通じるところもある。しかしながら人物の描き込みが足らないのである。いくら豪華俳優陣を声に当てたとしてもシナリオの貧弱さはいかんともしがたい。まず,主人公の男の子も女の子も全く成長が見られないのであ。したがってカタルシスを感じることがない。見るものを感動させる人物の絡み合いがないのである。主人公の男の子はあまりに優等生すぎるし,女の子は最後まで鼻につく高慢ちきである。残念。
推定無罪 法廷映画は大好きなのだが
◇BS-hにて放送分をD-VHSに録画して視聴。
◇新しく導入したD-VHSビデオデッキにてI-link接続して録画。今やD-VHSやS-VHSテープは普通の家電店には売っていない。すなわち,D-VHSはその役割を終えたと言うことだろう。しかし,現在HDDからハイビジョンのままのクオリティで移動できるのは,ブルレイとこのD-VHSだけなのである。
◇さて,本編。ハリソン・フォードの押さえた演技は美しい。でも,やっぱり悪役はできないのだなあ。ハリウッド映画のお決まりの意外な人物が犯人として明かされて終わる。今回は権力側の犯人では無かったけれど,やっぱりねえと思ってしまう。こうやって,汚れ役ができないハリソンができていったんだんだなあ。
◇映像は美しく,法廷でのいすの背もたれの革張りの質感など感心させられた。暗いシーンが多く,黒の沈みのチェックにもなるだろう。でも,たぶんすぐ消してしまうだろう。テープが高いんで。
- ワーナー・ホーム・ビデオ
- 推定無罪
世にも怪奇な物語 月曜ロードショーで観たはずだが・・・
◇BS2にて放送されたものをHDDにためていたが,やっと観ることができた。
◇これは,子供の頃月曜ロードショーで故荻昌広氏の解説で観た記憶がある。特に第2話の「影を殺した男」はよく覚えていた。いかさまされる女はBB(ブリジット・バルドー)だったんだなあ。第1話にはフォンダ姉弟で出ていたんだなあ。
◇記憶との相違が一番大きかったのは第3話「悪魔の首飾り」。不気味な少女の記憶しか無いのだ。冒頭の飛行場の夕焼け,映画祭会場の色彩と,異常な出演者,そしてフェラーリをぶっとばすテレンス・スタンプ。このものすごい展開が全く記憶に無いのである。たぶん,当時あまりに理解ができなかったために,記憶から消去されたいたのだろう。今日は9歳の娘と一緒に観たのだが,たぶんこの子の記憶からも消去されるのだろう。「意味不明ー」と言っていたから。フェリー二のすごさを思い知らされた感じがする。音楽もモダンだが居心地悪く不気味である(ほめてます)。
- アミューズソフトエンタテインメント
- 世にも怪奇な物語
半落ち 音楽に泣かされる
◇民放BS放送をHDDに録画して視聴。
◇オールスター映画である。寺尾聡の表情がすばらしい。台詞や動きが少なく,それは表情での演技を要求するわけで,それを見事に演じる。柴田恭兵は冒頭で見せ,途中から舞台を去り,代わりに鶴田真由,伊原剛,原田美枝子,きききりんが中心となる。それぞれに自然体の演技は見事である。さらに奥貫 薫の苦しみを胸に秘めた愛らしさが存在感を感じる。
◇2チャンネルの音であったが,音質がよく,盛り上がるストリングスに泣かされる。映画における音楽の重要さを感じさせてくれる。
◇骨髄移植で命をつなぐ少年役の役者はどこかで観たことあるとおもったら,「スイングガールズ」の吹奏楽部の部長さんだった。あーすっとした。原作者横山秀夫氏も裁判の傍聴席にいて,前にいる鶴田真由より目立っていたぞ。
- 東映
- 半落ち