「ブリッジ・オブ・スパイ」 ( 原題:BRIDGE OF SPIES )
監督 :スティーヴン・スピルバーグ 2015年 アメリカ
脚本 :マット・チャーマン(英語版)、イーサン・コーエン
ジョエル・コーエン
キャスト:トム・ハンクス、マーク・ライランス、アラン・アルダ
「ブリッジ・オブ・スパイ」は僕にとって今年になって1本目の劇場映画。
スティーヴン・スピルバーグが実話をもとに、『ターミナル』以来のトム・
ハンクスと4度目のタッグを組んだ作品だ。
スピルバーグは、インタビューにて、今作を監督することになった経緯を
このように述べている。
「若いイギリスの劇作家マット・シャルマンが、歴史から発見したスパイ
交換のストーリーを、プロデューサーに売り込んでいるのを一緒に聞い
ていたんだ。僕は監督としてではなく、ただの映画製作会社のヘッドとし
てね。不思議なことに彼が語り終えた時、僕が関わるべき作品で、監督
することになると悟ったんだ。」
また、作品のテーマーに関し、「僕にとって最も重要だったのは、尊厳。
周囲の人々が、ドノヴァンは間違ったことをしていると言っている時に、法
を守り、法の原則に基づいて行動する彼を称えるということだった。彼の
家族でさえ、ソ連のスパイを弁護するという自らの評判を落とす選択を
することで、彼が世間から否定的な注目を浴びることを恐れていたんだ。」
アメリカとソ連の冷戦のさなか、1957年、押しの強い敏腕弁護士ジェーム
ズ・ドノヴァン(トム・ハンクス)は、ソ連のスパイであるアベルの弁護を
引きうける。彼の法廷での熱弁によりアベルは死刑をまぬかれ懲役30年
となった。
5年後、アメリカがソ連に送り込んだ偵察機が撃墜され、乗組員が捕えら
れる。弁護士ジェームズは、かつて弁護を担当したソ連の老スパイと、
捕虜となったパイロットの交換交渉を進めるため、東西分裂中のベルリン
を訪れ、命がけで任務を遂行する。
ソ連のスパイのアベルを演じたマーク・ライランスはニューヨーク批評会
協会賞の助演男優賞を獲得した。
この映画を観たほとんどの感想が絶賛。
週刊文春のCinemaChartでも、5名の作家や映画評論家が、最大
☆5個の評価で、全員☆4個以上の評価をしている。100点満点に換算
すると、平均88点という高得点になる。
なんだけど、ぼくは正直、何度か寝てしまった。「20世紀を映像で遺す
ことが監督としての使命」とスティーヴン・スピルバーグが語ったという。
確かに偉大な弁護士の行動と、本作品には重要ないくつかのメッセージ
が込められているのはわかる。でもぼくが望む一般的な面白さには微妙
にずれていた。ぼくの評価は55点。DVDが出たら寝てみてなかった部分
をもう一度見直して、再評価したい。
参照:『ブリッジ・オブ・スパイ』スティーヴン・スピルバーグ 単独インタビュー
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