誰もが年を取るのはわかっていることなのだけど、
やはりその現実を突きつけられるのは、なかなかしんどい。
「天地真理」という名前からは、今でも正統派アイドルの輝きのよう
なイメージをぼくはもっているのだが、時の流れは速いもので彼女は
現在、川崎市の高齢者向け住宅に暮らしている。
「私、20代、30代の一番仕事が忙しいころは、今みたいな状態になる
なんて、思ってもみませんでした」
1970年代前半に「ひとりじゃないの」などの曲を次々とヒットさせ、
スーパーアイドルとして一世を風靡した天地真理、63歳はこう語る。
「月に家賃が14万円、食費が4万円ほどかかりますが、ファンクラブの
方が出してくれていて、感謝の言葉しかありません。
65歳からは年金が月15万円ほどもらえるはずですが、今、蓄えはない
です。渡辺音楽出版との契約で、私が死ぬまで3カ月に1回、5万円が
振り込まれることになっていますが、全額娘に渡していて、普段の
生活に使うお金は、娘が週に3回、2000円ずつ振り込んでくれて、それ
でなんとかやりくりしています」
かつての大スターが、週に6000円、月に24,000円でやりくりしている
とは、驚きだ。
「それは私に浪費癖があるからです。20代のころから良い思いをたく
さんしてきて、今でもそのときの感覚が忘れられなくて、お金がある
と使っちゃうんです」
アイドル時代には月に300万円の給料をもらっていたという。また、
アイドルとして一番いそがしかったときのことを聞かれて1年間で1日
も休みがなかったと、高須基仁との対談にて答えている。
高須 一日もないの?
天地 そうですね。
高須 寝る時間だけ?
天地 そうそう。だから、家に帰ったら寝るだけ。で、1歩外へ出たら、
もう「天地真理」。その繰り返しですよ。
そんな彼女もやがて人気がなくなってきて、25歳の時に彼女はウツ
病をわずらう。2年間、芸能活動を休止していた。
仕事が増えず、他の事務所へと転々とするようになってからは、月に
50万円くらいの給料に減った。
86年にはにっかつロマンポルノ『魔性の香り』(原作:結城昌治、
監督:池田敏春)に主演した。すべてお金のため。しかし、ギャラの
200万円は毛皮のコートを買って、使い果たしてしまったという。
そのころ、喫茶店のマスターと結婚した。が、
「彼が住んでいた麹町のマンションで暮らし、娘も生まれましたが、
元亭主は仕事を全然しなくて、私には暴力をふるうし娘にもつらく
当たって、離婚のときに慰謝料ももらえませんでした。離婚を機に横浜
市に移って、娘が専門学校に入るまで学費などで困りはしませんでし
たが、浪費癖は止まらなくて、30万円するサンローランの服を買ったり。
お金を貯めなくちゃ、という思いはあっても、通帳にお金が残ってい
ると使っちゃうんです。そんなだから娘ともいつも喧嘩になって、ひ
とり暮らしすることにしたんです」
この天地真理のエピソードは、老後破産に関して書かれた週刊新潮
2015年10月1日号に掲載された記事の中に出てくる。
また、かつてテレビ番組「北の国から」の黒板五郎役や、映画などで
活躍した田中邦衛(82)も、現在は介護付き有料老人ホームに入居して
いる。
月額利用料は家賃に食事、管理費等を含めて20万円超と、その地域
の相場を考えても一般的なもので、有名俳優が入居する施設としては
決して豪華なものではないと、週刊ポストの記事に出ている。
田中邦衛を知る関係者がこう話している。
<「ホーム内では車椅子での移動が基本。部屋で過ごすことが大半
ですが、食堂やホールに顔を出す時は介護士が付き添います。
(中略)
やはりテレビで見かけた頃より痩せた印象は否めません。毛染めも
やめているので白髪も目立ちます。ただ身体的に問題があるわけで
はありません。気懸かりなのは、最近はふさぎ込みがちなことだそう
です」>
そのような記事を目にするたびに、老いる事、その厳しさが自分の中に
もつきつけられてくるものだ。
参照::「天地真理」が激白! 「柳沢きみお」も瀬戸際! 誰でも
危ない「老後破産」の共通項を検証する
エロス・ジャンキー―究極対談
(箸 高須基仁)
田中邦衛「健康不安説」地井武男、高倉健、菅原文太・・・友人
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