老人ホーム『Sアミーユ川崎幸町』で、二ヶ月の間に三件の転落死が発生した。
三人とも遺書は残していない。
■ 最初の事件があったのは、昨年2014年の11月4日
87歳の男性が、深夜4階のベランダから転落、1時40分ごろ裏庭で倒れている
ところを施設の職員が発見。緊急搬送されるが、死亡。
■ 最初の事件から、約一か月後の2014年の12月9日
86歳の女性が、未明に4階から転落死。
■ 2014年12月31日
96歳の女性が6階のベランダから転落。前の二人と同じ施設の裏庭で死亡。
社会部記者が警察の初動捜査ミスを指定する。
「事故死として処理したため司法解剖は行われず、遺体は火葬されてしまった。
今さら検死のしようもありません。しかも、鑑識すらまともに行っていなかった
ふしがある。
県警内部では相当問題になっており、当時、捜査に関わった担当者が次々と
事情を聴かれています。表沙汰になったいま、殺人で事件化できなければ
警察のメンツにかかわりますが、初動捜査ミスの影響は大きい。」
事件当日、すべてに夜勤していた23歳の職員がいる。その職員Aは、同施設
でマスターキーを使い、入居者から現金、貴金属を盗んで、同僚を引き連れ、
コンサートや野球観戦に興じていた。今年の9月には、公判が行われた。
元介護職員のA被告は短髪で、黒メガネをかけており、身長180センチのがっし
りした体型が印象的だったという。
介護施設経営の経験がある作家、中村淳彦氏のコメントを以下、抜粋。
「現状の介護現場は、労働基準法を守っていたんじゃ成り立たない。ほかに雇用
のある人なら逃げ出す現場です。だが、国が生活保護圧縮の狙いで、雇用先の
ない中年男性を介護職に押し込んでいる。ですから応募すれば必ず採用されま
す。いわば生活困窮者の吹きだまりで、人に奉仕できるわけがないのです」
高いお金を出して快適な生活を送らせてもらえるはずと思って入居したら、実
は『虐待が日常化していた恐怖の施設だった』というのでは、救われない。
今回事件で表面化した施設の他にも、まだいろいろなトラブルが隠されている
のであろうと思うと、不安は消えない。
参照:作家・中村淳彦氏が語る「老人ホームのキツい実態」
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