お天気下り坂の沖縄へ
週明けから出張。
前夜、飲み過ぎでカラダがイタイ。
二日酔いならぬ、宵越し筋肉痛です。
なぜかずいぶん前から、酔った翌日はカラダがバキバキ。
たぶん脱水状態で、関節、筋肉が干からびて、動かすとメリメリ・・
粉々になりそうなカラダで空港まで這って行きます。
週末の夏のような陽気が、
一転してどんより。
お天気予報が芳しくなくて、ちょっと心配。
雨が降りそうなので、ミーティング行きません、
なんて許してくれそうにもありません。
沖縄はもう梅雨入りして、
梅雨前線が元気よく、毎日傘マーク。
そこに、日本列島を串刺しにするような低気圧が移動してきて、
おまけに、台風１号発生。
もれなく大雨が付いてきます。
羽田空港の空もどんどん暗くなり始め、
東京も沖縄に負けじと、お天気を崩します。
たまたま、悪い空模様の巡り合わせになっちゃったけど、
機内には、一様に旅行会社のバッチを付けた沖縄ツアーの参加者たちがいっぱい。
海外旅行でなくても、まだ団体ツアーって健在なのが、ちょっと意外です。
おかげで出張には中途半端な出発時間でも、
ヒコーキはほぼ満席。
お天気がもってくれるといいなあ、と
きっとKIKIパパだけじゃなくて、ツアーの参加者も念を送っています。
雨粒を落とさず頑張っていた雲は、
ちょうどヒコーキが動き出した途端に、
どどど
鍋底が割れたようなどしゃぶりの中、出発。
乗客のためいきが聞こえてきそうです。
こんな荒天の予報の出ている日に、旅行だの、出張だの、
自己防衛本能が薄い、と顰蹙を買いそうです。
特に、沖縄まで渡ってしまうと、
代わりになる交通手段がほぼありません。
明朝の会議のあとは、いつもウインドサーフィンしたり、ゴルフしたり、
とのんびりしてから帰る出張も、とっとと帰ろうかな。
まだ穏やかな曇天の沖縄
那覇はもっとタイヘンなことになっていると思っていたら、
意外にもまだ持ちこたえていて、
するする下ってきたヒコーキが突き抜けた雲もそれほど黒くありません。
光が映えない海は、鈍色で冴えないけど、期待以上のお天気です。
どっとカラダを包んだのは、沖縄の温かい湿気。
雲に取り囲まれたこの日は、梅雨のさ中とは言え、湿度は最高潮。
これも沖縄らしさの一つです。
おかげで、
ごろごろした氷で満たされたグラスに注いだ
うっちん茶と泡盛の美味しさ、が引き立ちます。
長い付き合いの久米の居酒屋さんの福店長、
「新人です」
可愛らしいアルバイトの女の子（とは言っても大学生）を紹介して、
担当させてくれたのが、良かたのか悪かったのか。
ハーフ（半人前）の注文をすべて、間違えてフルサイズを持って来られてしまい一騒動。
お刺身なんて突き返せないから、まるで大食い番組状態の一人宴会。
学習能力がなくて、全部食べちゃったら、く、苦しい
すべて半額のお値段で会計してくれたのが、せめても、です。
食べ過ぎの夜の夢見はそもそも悪いのに、
この夜は、びっくり。
久々、早寝できる、
と幸せな気分で寝付いた瞬間。
聞いたことのない警報音
ビービー
聞き慣れない音に飛び起きます。
ねぼけアタマで、何が何やら。
でも、すぐ閃いたのは台風一号の荒天の知らせ？
もっと悪いお知らせです。
「ミサイル飛来アラート！！？？」
Jアラートが鳴り出しました。
人工衛星を打ち上げ予告のニュースは流れていたので、ぼんやり
「それがいよいよ？」
念のため点けたテレビで、”沖縄県”は飛来コースに当たると知ります。
うひゃあ、
なにしろこのミサイルやら、人工衛星やら、は
かつて３回打ち上げの内、２回は失敗して海に落下、というシロモノ。
落ちてきてぶつかったらイタイくらいで済みません。
数年前、
ハワイでも”ミサイル飛来”アラートが発報され、
ハワイ大学などではパニックが起きたなんてこともあります。
誤報ではなさそうだけど、
こうなるとやっぱり”正常性バイアス”が働いてしまい、
まかり間違っても、まさかの直撃はないはず・・
都合よくいろいろ妄想。
ほかに知恵もなく、やっぱり寝よう、
と横になったら、またもやの
ビービー
神経に触るような音で、またガバッ、と飛び起きます。
何かと思ったら、
「避難の呼びかけを解除します」
あっけなく完了。
早寝しよう、なんて企てるから、です
羽田がタイヘン
ミサイルの夜は明け、那覇の空は変わらず曇天。
荒天はどちらかと言えば、本州の空へと急いでいて
沖縄は無事かな、と
これも正常性バイアスののんびり予想。
それでも帰京便を早めようと思ったら時すでに遅し。
夕方以降の便しか空いていません。
天気予報が確認するたびに悪い方に転がりだして、
東京の空も怪しくなっています。
九州や本州の線状降水帯のニュースに気を取られていたら、
南関東が夜には”警報級”の暴風雨！？
Yahoo天気・災害のホームページより
またもやの警報とは
それも羽田空港に着陸予定の夜９時過ぎから、ひどくなるとやら。
ビンゴです。
ピンチは数々あれど、何とかくぐり抜けてきた海外や国内の出張。
きっと今回もオッケー
を信じます。
ところが、空港についてみたら、
出発便情報のモニターが何やら不穏。
欠航！？
いつも利用している最終便は、最悪のことになっています。
今回はちょっと早くて１９：００発。
どうだろう。
どこに連れて行かれちゃうの？
ちゃんと飛びそうだし、遅延の情報もないし、
と喜んだのもつかの間、備考欄をみてがーん
「羽田空港強風のため関西国際空港または成田空港に向かうことがあります」
いろんなことがアタマをぐるぐる。
翌日は朝からKIKIのＩＥＰカンファレンスだし、
午後は会議だし、
そもそも泊まるところなんてまるでメドが立ちません。
それに、
搭乗時刻、離陸時刻はじりじり遅れ、
まだうっすら明るかった那覇も、暮れてきます。
よけいにばくばくしたのは、機長のアナウンス。
「現在、多くのヒコーキが悪天候の中、羽田空港に着陸しようと試みております
強風のため着陸が難しい場合は、行先変更し関西国際空港に向かいます」
こんなアナウンスを聞いたのは初めてかも。
「いや、がんばって羽田に行ってくれると思います」
ＣＡさん、明日は自分のお休みでもあるので、
何が何でも羽田です！とパイロットを鼓舞しています。
かくしてヒコーキは、
大勢の不安な気持ちを乗せて、ぐいーんと上空に舞い上がります。
たぶんもう東京湾当り。
雲の中に入ったヒコーキの視界はなく、向かっている方向もさっぱり分からなくても、
どうやらぐるぐるしているのは分かります。
案の定、
「９時半の離陸予定は、２０分ほど遅れます」
ぐらぐら風にあおられながらのヒコーキはどんどん降下して、
ずいぶん長く感じます。
そして雲をくぐったヒコーキの機窓に街の滲んだ光が映りはじめ、
やがて、
ちょっと荒っぽくドスン。
かなりスリリングな思いはしたけど、
関空に連れていかれることもなく、なんとか羽田に着陸。
もう１０時になろうとしています。
限られた日本での時間、
今回の出張は１時間遅れの到着で済んでホッとします。
この後の予定の番狂わせも覚悟したけど、
よかった
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