コロナウイルス陽性となってクリニックに駆け込んだり、薬局で生薬をもらうと、
もれなくＣＤＣ（アメリカ疾病予防管理センター）のガイドラインを渡されます。
タム先生が、簡潔にメールで説明してくれました。
クローズコンタクト（濃厚接触者）の定義や、
自宅隔離の期間（５日間）、その後のマスク着用義務の期間（５日間）、
それに自主隔離中の注意や、自宅内の衛生管理のこと、
公共交通機関を利用しないこと、回避すべき様々な注意、
などなど。
そして
Ｍｏｓｔ ｐｅｏｐｌｅ ｈａｖｅ ｍｉｌｄ ｉｌｌｎｅｓｓ ａｎｄ ｃａｎ ｒｅｃｏｖｅｒ ａｔ ｈｏｍｅ
（（ほとんどの人々の症状は軽く、自宅で回復します）
と結びます。
隔離も終わり、陰性にもなってやっと外出。
アラモアナセンターのにぎやかさは眩しく、
夏休みの最後をハワイで過ごす日本からの家族連れも久々、多くすれ違いました。
日本で過ごした夏休み、
今度はハワイで始まった新学年、
KIKIとずっと一緒にいられる、というのに、
直接、顔を合わせられない日が続くことになろうとは。
その砂をかむような日々からも解き放たれて、
やっとハワイの空の下を自由に出歩けます。
この日の夕陽は、遮る雲は吹き飛ばされて、まんまる。
いつの間にか、姿を隠す先も、ワイアナエの山すそを下りきって、そろそろ水平線。
マジックアイランドならではのこの光景も、
この日は完全無欠。
波打ち際に並んだオーディエンスをわくわくさせます。
リハビリを始める今の体調は、すっかり平熱。
ただし、
隔離が終わってからのほうが、乾いた咳が続きます。
おしゃべりしようとすると、ひょっこり始まる咳。
まだマスクが手放せません。
きれいな空気で肺を洗うには、もってこいのハワイの海と緑。
やっと友人たちとも時間を共にできます。
この日は行きそこなってしまったバーベキューパーティーで会うはずだったメンバーたちとのラウンド。
同じパーティーは、コロナ経験者が７５％。
４人のうち３人が感染経験があります。
そう言えば週末のゴルフは久しぶり。
なにしろ平日ゴルフは格安だし、空いています。
ラウンドしたカポレイゴルフコースを訪れるのも久しぶり。
すっかり以前の記憶はリセットされて、初めて来たコースみたい。
Ｈ-１を西に向かうと、パールハーバーを過ぎれば高層ビルはありません。
ハイウェイの海側は真っ平、
山側に近づいてくるのはワイアナエの山々。
エヴァエリアの西隣は、リーワードと言われる乾燥地帯。
ちょうど、エリアの境目くらいの、カポレイ。
ハイウェイを降りれば、すぐゴルフコースが現れます。
どんどん広々とした住宅地に変貌していく、エヴァやカポレイのエリア、
海沿いも、ホアカレイなど大規模な開発が目白押しです。
丘陵というより、ほぼ平らな海側に開かれたゴルフコース、
起伏がないから、ティーグラウンドに立つと、周囲いくつかのホールが見渡せます。
乾燥エリアのイメージ通り、
ホノルルのように、コオラウの峰々でもくもく立ち上がる雲が流れるようなこともなく、
青い空と遮る地形もないから、風も気持ちよく流れます。
隔離で動くこともなかったし、
風の中に立つこともなかったし、
乾いたトレードウインドは、今のカラダにはなによりのクスリ。
コロナウイルスも吹き飛ばしてくれそうです。
プレイには風は良かったり悪かったり。
パッティングしたボールがころころ。
少し傾斜があると、風にも押されて止まりません。
ココヤシはしなりながら、風をやり過ごせるけど、
人間はそうもいきません。
プレイを終われば、
乾いた風がすっかり肺のもやもやを持ち出してくれたような気分。
静養してしていたほういいのかもしれないけど、
ここ数年のいろいろな隔離で、飽きるほどお部屋の中に閉じ込められてきたから、もういいかな。
一緒にラウンドしてくれたグラントはすごく上手だけど、
今日は、スコアつけないから、ジャストファン、のんびり回ろう
リハビリと知って、そう言ってくれました。
海のソルティな風と、緑を渡る風と、
コロナウイルスの残滓をやがて洗い流してくれます。
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