KIKIとママと別々に暮らす生活ももう３日目、
飲みだしたお薬のせいなのか、
お口の中から、なんとも苦い後味が消えません。
サプリメントもそうだけど、
アメリカのタブレットはご当地サイズで、
とにかく大きくて飲み下すのにタイヘンです。
嚥下障害のあるKIKIにはとても手に負えそうになく、
幸運にも陰性で、余計な心配が増えません。
週末にさしかかっていたこの日、
登校を諦め、オウチでごそごそ、のKIKI。
つまらないし、
さびしいし、
どうしてくれるの、ともう限界。
とは言っても、のこのこ出て行ってしまう訳に行かないので、
ビデオ電話でおしゃべり。
パパのこえがドアからもきこえるー！
そりゃそうです。
KIKIがお勉強をしているデンは、セカンドベッドルームのお隣。
ｉＰａｄからと、リアルな声と、
ステレオで聞こえます。
おしゃべり、と言っても話題はあっちこっち。
スクールへの登校も自粛してしまったから、
その日の報告事項、といっても、
自習しかしていないし。
ｉＰａｄでおしゃべりしながら、今度はＰＣに向かってかちゃかちゃ。
何をタイプしているのかと思ったら、
ビデオ電話しながら、メッセージ。
もうおねつ、ないってママがいってた
から先の会話は、KIKIとパパ以外にはたぶん理解不能。
KIKIはとにかく自由です。
無症状のママが、お食事の支度をちゃかちゃかし始めると、
KIKIもお手伝い。
テーブルで頂いているのは、KIKIだけで、
ママはリビングルームの窓際、
パパはセカンドベッドルーム、
三人一緒に同じ屋根の下なのに、
てんでばらばら。
なんとも悲しくなります。
本当は、２日後の朝、再検査の予定だけど、
もうずいぶん回復したし、
きっともう大丈夫かな。
KIKIはそれを聞いて、大喜び。
隔離明けまで毎日カウントダウンしていて、
一日千秋です。
３日目の様子と言えば、
検温するとたまに３７度、
のどのガラガラが残り、
咳は、ほんの時々。
ひどかった頭痛がなくなって、すっかり良くなったような気分です。
隔離３日目、の夜
つまり症状が出てからは、もう４日目。
ちょっとフライングだけど、
ひそかに期待しながら、２回目の抗体検査。
じわーっと検体が浸みこんでいく試薬を見つめます。
全体に行きわたるのはほんの１分ほど。
１５分で確定するけど、早々に結果は分かります。
Ｔの表示辺りにラインが出てしまえば、”ふりだし”。
やっぱり・・
陽性でした。
結局、あと２日ガマンして、
隔離生活６日目の朝に再度、抗体検査。
やっと・・
試薬の上に、一本線。
Cの辺りだけにオレンジのラインが現れました。
晴れて”陰性”
KIKIとは、まるまる５日間、そばにいてあげられませんでした。
どんなに愛しくても、
うつしてしまって、苦しむのはKIKI。
重篤化せず、入院やＩＣＵで隔離されて治療、に至らず、
と幸運でした。
万が一そうなれば、長期間KIKIとママから引き離されてしまい、
一歩間違えばあり得るとしても、とても想像できません。
興奮してぴょんぴょん跳ねているKIKIを、
ぎゅううう
寂しくさせてごめんね
明日からは、KIKIのスクールへのドロップオフも再開。
パンデミックになった世界で暮らす家族、
今まで経験したことのない試練を受けます。
ロックダウンでＳｔａｙ ａｔ ｈｏｍｅ命令、
入国後の自主隔離に、
あろうことか強制隔離に、
濃厚接触者となっての自宅隔離に、
とうとう、感染してしまっての自宅療養。
KIKIファミリーも免れることはできず、
すべて経験済み。
でも、やっと解放されました。
これで終わりません。
今度は、また陽性での隔離期間が終わらないママをKIKIとパパでケアします。
玉突き式にお部屋を変える人類大移動。
ママはやっとベッドルームで寝られます。
ゴハン作って、ママにもっていってあげよう
週が明け、
何ごともなかったようにKIKIはスクールにまた通い始め、
ママも”陰性”になりました。
大学生のボランティア団体とのテレカンファレンスをスキップしてしまったり、
オウチに開きっぱなしの漏水事件の後始末の打合せをキャンセルしたり、
ルーティンのお仕事も、溜まりに溜まり、
リハビリ、なんてペースでは追い付かずバタバタし始めます。
いつもお騒がせのKIKIファミリーだけど、
今回は一番避けたかった事態。
見事に撃沈。
それにしても穏やかな時間に縁が薄いこと。
少々お疲れ気味だけど、
困難でへこたれていられないのは、
乗り越えないと、
女子たちとの楽しい時間がやってきません。
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