Holy card
久しぶりの投稿です。
2019年7月以来なので、2年半サボっていました。
この2年半の間に世界は激変しました。
ご存じのようにコロナウイルスによってです。
私の人生でも思い出に残る数年間になるでしょう。
色々経験したことのないことが起こり、政治家や専門家そして国民全員がそれぞれ持論で話し始め、少なからず分断や軋轢が生まれている現状。
身近な知り合いでさえワクチンの事、マスクの事など『こんな考えを持っていたんだ!』と、気持ち的にコロナ前の関係に戻れ無いかもしれません。
コロナ終息の時期や終息後の世界については誰にもわかりませんが、神様がいるのであれば教えてほしいです。
そして、分断や差別のない世界が来ることを願いたいです。
アンティークの世界では神様・宗教に関するものはとても多いです。
西洋アンティークで一番身近なものはHoly card ホーリー・カードではないでしょうか。
トランプサイズの紙に聖書の1場面が描かれたカードで、キリスト教の普及の為に今でも配られています。
最古のカードは1423年 聖クリストファーが描かれたものだと言われています。
古くは木版画でその後 銅版画で刷られるようにになり、19世紀後半にはではリトグラフで刷られるようになりました。
画像のようなレースの装飾を施したカードは” canivet カニヴェ ”と呼ばれとても人気があります。
カニヴェの名前は紙を切る為の小型ナイフ” canif カニフ ”が由来です。
17-18世紀にフランスで流行し、当時は” dévotesdentelles ”と呼ばれていたそうです。
19世紀に造られたこのカードは” Ste. catherine. 聖カタリナ ”が描かれています。
機械で切り取られた繊細なレース模様の紙の上にクロモスが貼られている” dentelles méchaniques ダンテル・メカニーク ”と呼ばれるものです。
聖カタリナは車輪造りの職人の守護聖人だそうです。
当時の皇帝からの弾圧で車輪にくくりつけて拷問される予定であったのが、車輪は彼女が触れると壊れたという逸話からだそうです。
閉塞感のある毎日、神様とは言いませんが、素晴らしいリーダーが現れてこの状態を劇的に変えてくれないものでしょうか?
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ラベルについて
下の画像は博物趣味の方ならば憧れの、今は無きパリの” Maison Tramond トラモン商会 ”の標本箱です。
上下2層の紙製の標本箱に中身は分解されたヒューマンスカルでありますが、その箱に貼られたラベルに注目したい。
楕円形のラベルに丈夫にお店の名前、下部に所在地、中央に”PARIS”の文字と簡単な説明文が描かれています。
空間を分ける飾り線もデザインされていて、さすがMaison Tramondという佇まいである。
博物理科趣味の蒐集をしている方なら、必ずこの”ラベル”を気にするのではないでしょうか。
標本や剥製など学術的なものに対するラベルは、まずラベルの内に枠を引き、場合によっては太い枠と細い枠の2枠を使用することも多いです。
そして内側に罫線を引いたり、罫線を引かずに学名や収集場所などを書いたりしているものが一般的です。
上の画像は1900年代初頭 研究者によって発掘されて巻貝の化石の標本に使用されていたラベルです。
もちろん1枚1枚使用する品目が違う為、手描きのことが多いです。
研究者の個性がラベルには出ると思いますが、枠と罫線と手描き文字のバランスと筆跡がラベルの良し悪しを左右すると思います。
あくまでも博物理科趣味の蒐集家の視点での話で、研究者の視点ではありません。
手描きであるならば流れるような筆記体、打ち込んだ書体であれば”Garamond”を使用したラベルが私好みであります。
下画像は19世紀の仮標本に付けられているラベルで、内側にも枠を設けています。
ラベルは標本店がオリジナルで出していることが多く、あのパリのデロールでもオリジナルラベルを出しています。
ラベルというと標本や剥製に限りません。
例えば薬や香水、お酒にもラベルは付き物です。
デザインは時代を反映します。
下画像はアールヌーボー時代の香水のラベルです。
下は薬屋さんのオリジナルラベルのデットストック品です。
香水も薬も標本や剥製とはかなりデザインが異なります。
最後に金子國義氏が昔 結構デザインしていたワインのラベル。
今となっては貴重品です。
日本酒のラベルもデザインしています。
皆様はどんなラベルがお好きでしょうか?
ラベルのセンスが研究物や商品のレベルではありませんが、ラベルはやはり気になります。
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涙の数だけ人は優しくなれる
古い話ですが、『涙は心の汗だ!』とい言った人がいました。
青春ドラマの一コマですが、純粋であった私は感動したものです 笑
涙は悲しい時に流れますが、嬉しい時にも流れ、玉ねぎを切った時にも流れます。
全て同じ涙な訳で、成分はたんぱく質やリン酸塩などが混じった弱アルカリ性の水分で3層構造になっているそうです。
悲しい時に流す涙と嬉しい時に流す涙では、味は違うのでしょうか?
とあるサイトによると、悲し涙は塩辛く、うれし涙は甘いのだそうです。
悲し涙より嬉し涙を流したいものですが、アンティークの世界にも何だにまつわる物があります。
古代ローマ時代から存在したと言われる『Tears bottle 涙壺』であります。
『Tears catcher』とも呼ばれます。
大切な人が亡くなって時 涙を貯める為のガラス製の壺で、細長いボディーに装飾が施されています。
溜まった涙が蒸発すると、悲しみが去る、喪が明けると言われています。
ハリーポッターにも涙を貯めるシーンが出てきますね。
古代の時代には溜まった涙が不老不死の薬として珍重されていたそうです。
何れにしても科学的ではありませんが、大切な人を思う気持ちから流す涙には時別な何かがあるのは間違えないでしょう。
嬉しい涙でも悲しい涙でも、流した涙の数だけ優しくなれると思います。
蛇足ですが、”なみだ”という漢字には”涙”と”泪”がありますが、両方とも同じ意味だそうですが、”泪”の方が私的に感じます。
ちなみにあしたのジョーの舞台となった橋の名前は”泪橋”でした。
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紫陽花
梅雨空が続いています。
来週には梅雨明けではないかということですが、いよいよ本格的な夏の到来です。
梅雨明けとともに紫陽花のシーズンも終わりを告げます。
紫陽花は金子國義氏も好きだった花。
先生は紫陽花のどこが好きだったのでしょう?
紫陽花を見ると日本的なものを感じますが、やはり原産地は日本です。
”日本的”という感覚はどこから来るのでしょう?
デザインなのか、色なのか、はたまた香りなのか?
日本人としてのDNAに刷り込まれたものなのでしょう。
紫陽花は土壌の酸性度によって様々な色に変わることから、『移り気』『浮気』という花言葉があるそうです。
紫陽花のイメージからすると意外です。
それぞれの色にも花言葉はあり、白い紫陽花の花言葉は『寛容』だそうです。
私も白い紫陽花を愛でて、もっと寛容にならなくては。
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ホイアン再訪
旅の最後は2年前にも訪れたホイアンを再訪しました。
ダナンからタクシーで40分くらいです。
ダナンとは違い観光地化された街。
古い街並みと川、そしてランタンが街を彩っていて、日本で言うと倉敷?違うかな?
13時くらいに一度街に出ましたが、バインミーを食べコーヒーを飲んで あまりの暑さで一度ホテルに戻りクールダウン。
名古屋も暑いですが、ホイアンも暑い。
夕方 再度繰り出しました。
夜になるとランタンが灯りエキゾチックですが、夕刻の街も凄い人出です。
マーケットをぶらぶらと歩くと日本ではお目にかかれないカエルの丸焼きや得体の知れないものも売っています 笑
ランタンが灯り出すと川をひっきりなしに観光船が行き来しています。
川に蝋燭を流せと蝋燭を売りに来たりもします。
灯篭の様なもので1個 50000ドン 約230円と少々高め。
売り来た少女がとてもキュートだったので買ってしまいました 笑
ランタンの灯る街並みを眺めて地元料理を食べ、楽しい滞在でした。