antique Salon - Seven Days -5ページ目

小さな棺桶

本屋に行くことが趣味のように好きで、1日に2回行くこともあります。

何にが好きかというと1言では言い表せないのですが、整然と本が並んで来る光景でしょうか?

 

こんな店をやっているので『好きな本は何ですか?』と良く聞かれます。

『澁澤龍彦や稲垣足穂はもちろんお好きですよね?』のイメージのようなんですが、普段読んでいる本は全く違うジャンルの本なんです。

自分の本の趣味趣向についてはあまり語りたくないのですが、伊坂幸太郎氏の『殺し屋シリーズ』は好きで読んでいます。

殺し屋がテーマの作品で、過去に『グラスホッパー』 映画にもなった『マリアビート』 第3作『A X』 そして最近読み終えた第4作目が『777』です。

 

何が面白いかというといろんな特技を持った殺し屋が登場するところです。

例えば、4作全部に登場する自称運のない”天道虫”、肩の関節を外す2人組み、電車や横断歩道などで人を押す”押し屋”、吹き矢が武器の6人組、シーツを巻きつけて殺す若い女性の2人組”マクラとフトン”など、特技を持った殺し屋同士が対決する構図が漫画的でスリリングなんです。

もちろん私は殺し屋にはなれませんが、特殊な能力にはとても憧れます。

 

さて、画像は木製の小さな棺桶です。(売約済み)

木をくり抜いて造られたとても精巧なもので、蓋に動物の骨で造られた髑髏や年号などが付けられています。

中に何やら怪しいものが入れられているのですが、ガラスで封印されていてはっきりは確認できません。

小さな全身骨格でることはわかるのですが、白ではなく茶色で唯ならぬ雰囲気を醸し出しています。

 

 

年号に何か秘密があるのではないかと調べてみたんですが、”1873年”はドラキュラのモデルと言われているシェリダン・レ・ファニュの『カーミラ』が書かれた年が1872年で、登場する吸血鬼が棺桶に入れられ胸に杭を打たれるという光景ととても似ていることからカーミラに影響を受けた人が吸血鬼をイメージして造ったものでははないかと推測しています。

 

 

この棺桶を作った人物はいわば”吸血鬼ハンター”ですね。

吸血鬼ハンターは誰にでもできることではなく、特殊能力を持った一種の殺し屋のような存在です。

次回 伊坂幸太郎氏の殺し屋シリーズ第5作には吸血鬼ハンターのようなキャラクターが登場して欲しい。

 

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キュ ノワールの小さなピシェ

定期的に来るSNS疲れでXやインスタグラムなどが滞り気味になっています。

そんな時にいつも思うことは『やはり基本に戻ってブログだな!』なんです 笑

 

と言ってもいつまで続くかわかりませんが、オープン当初からやっていたことでもあるので、『毎日やらなくてはいけない』と言った決め事を作らずブログも更新していければと思います。

 

先回ブログを書いたのが2022.2.20なので1年9ヶ月ぶりで、ウクライナとロシアの戦争が始まる直前でしょうか?

世界の情勢は劇的に変わり、イスラエルとパレスチナでも戦争が始まりました。

コロナが明けたというのに気軽に世界に行けない状況になってしまいました。

戦争は長い歴史の中で宗教やら民族などが複雑に絡んだことであるので、軽率なことは言えませんが人が亡くなることは悲しいことです。

 

アンティークの仕入れも円安や物価高で難しい状況になりました。

私が店を始めた頃は超円高で円ユーロが100円だった頃で、今は1.6倍になってしまいました。

いつまでも続くとは思いませんが、弊店も新しい展開を考えていかないといけないと思っています。

来年くらい... まだ未定ですが新しいことにチャレンジしてみたいと思っています。

 

さて、表題の『キュノワールのピシェ』ですが、小ぶりでいいカタチをしています。

 

 

良い艶がありピンクかかった白に濃い茶色。

水を入れるというよりもミルクか何かでしょうか?

 

 

キュノワールは商売を始めた頃から好きで、素朴でどこか日本の陶器に通づるところがありますね。

食器の流行りの流れは早くて、白磁やら柄物やらを経てもう1度キュノワールの時代が来るような予感がします。

流行りに乗らず地道に好きなものをやって行くことが大切だと思います。

 

久しぶりの投稿、最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

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Masque de cérémonie

冬季オリンピックも今日で終わり。

このまま終わらせていいのか!?と言うような怪しいジャッジもありましたが、感動も貰えました。

次は夏のパリ、楽しみです。

 

画像の怪しげなマスク。

何の為のマスクか?おそらくわかる人はいないと思います。

 

 

実は秘密結社 Odd Fellows オッドフェローズ の冠婚葬祭の時に被るセレモニー・マスクなのです。

素材は細い金属製のメッシュで、鼻部分などに凹凸を持たせ、目・眉毛・口などがペイントされています。

 

 

実際に被ってみると被った人の視界は保ちつつ、他の人からは顔の判断がつきません。

冠婚葬祭用だと聞き、ずっと疑問ではあったのですが、ある時 実際に使用されている画像を見つけました。

下の画像は花嫁がマスクを装着した画像です。

秘密結社ということで匿名性があるかがでしょうか?

ホラーのような姿ですが、とても惹かれるものがあります。

 

 

世界には知らないことがまだまだいっぱいあり、骨董の世界にもまだ見ぬ知らないものがあることでしょう。

それに出会う為に旅をしているようなものです。

コロナの影響で長らく仕入れの旅に行けていませんが、次は何に出会うのかとても楽しみです。

 

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Pot d’archer

ここの所 体調不良で火曜日から店を休んでいました。

たまに発症する逆流性食道炎なんですが、朝になると胸が痛くて目が覚め、一日体調が悪くなります。

寒いのもあると思いますが、早く暖かくなって欲しいものです。

 

画像のマグカップのようなものは、19世紀にアーチェリーの競技会場で使用されていたアーテリー・ポットと呼ばれるカップです。

フランス北部のAisneのSincenyの窯で焼かれたもののようです。

 

 

番号が書いてありますが、競技難ではなく自分のポットを間違わなくするための番号のようです。

ワインを飲むポットのようで、デザインの特徴としてはワインを注ぐ為の目盛りのような装飾が側面と持ち手にあり、上部と下部にブルーの線が入れられています。

 

 

 

 

側面の目盛りと下部の線の数はまちまちのようで、フランスならではの素朴な造りです。

アーチェリーの勝者が一番上のメモリまで注がれたワインを飲むことができ、敗者は一番下のメモリまでした飲めないという習慣があったようです。
ちょっとした遊び心だったのでしょうか?

 

 

16世紀にスポーツとして普及したアーチェリーですが、当時 上流貴族のスポーツであったであろうアーチェリー競技場で、このポットでワインを飲む紳士を想像します。

 

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ノートルダムに想う

北京オリンピックが開催され熱戦が続いていますが、次回 東京に続く夏のオリンピックは2024年のパリです。

その頃にはコロナ禍も終息しているかと思いますが、私の気になっていることは火災にあったノートルバム大聖堂の修復であります。

 

パリ・オリンピックに向けて修復が行われる予定であったのだと思いますが、コロナ禍の影響で進行状況はどうなんでしょう?

ノートルダム大聖堂はパリのシンボルでもあり、商売を始めパリに仕入れに行き始めた頃から立ち寄っている大好きな場所です。

初めて行った時、帽子を被ったまま入場し脱ぐようにと注意され、色々とルールを教えてもらった場所でもあります。

 

セーヌ川沿いから見る大聖堂もとても素敵で、私のとっては右岸と左岸を繋ぐ中継点のような場所でもあります。

 

 

ノートルダム大聖堂というのは実はパリのあの大聖堂だけではありません。

パリの他に、シャルトルやルーアン、アミアン、ベルギーやルクセンブルクなどにもあります。

大聖堂以外にバジリカも含めるとさらに何箇所かあります。

 

ノートルダムとは直訳すると” 私たちの貴婦人 ”という意味で、聖母マリアの事だそうです。

下画像は2013年にルーアンに行った時のノートルバム大聖堂。

パリ・シャルトルと並んで3大大聖堂と呼ばれています。

 

 

生憎修復中で中には入れませんでしたが、いつか再訪して内部を見てみたいです。

 

2024年のパリ・オリンピックはコロナ禍やテロ、火災などから立ち直ったパリの、世界の復活のオリンピックになればと思います。

 

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