先日この本のご紹介をしました。
『高くてもバカ売れ!なんで? 』
“インフレ時代でも売れる7の鉄則”というサブタイトル付き。
今は何が売れるのか?
各方面でのヒット商品を拾い出し、「売れている理由」を分析して共通点を見出し、ジャンル分け。
カテゴリー毎に潜んでいる法則をキーワードで言語化。
『アガる』、『プレゼント』、『自分メンテナンス』…、7つ挙げられていました。
これらのキーワードを盛り込む工夫すれば、今求められている魅力を発する商品になりますよっと説かれています。
読んでいて、とても懐かしい感覚があったのです。
先日紹介ブログを書いた後でもずっと余韻が尾を引いていて…。
なんでかなっと思ったら、化粧品開発時代のマーケティング合宿でした。
大学卒業後、理美容関連メーカーに就職してヘアケア商品の開発していました。
大企業ではないので製品づくりの風上から風下まで見渡せて、どこにでもそこそこに関わっていける風通しの良い職場でした。
数年に1度、マーケティング部と研究開発部合同で画期的新商品のためのマーケティング合宿がありました。
そこでやっていたことが上記のような作業だったのです。
上記手順は新規商品の開発に着手するまでの王道の企画立案手段。
毎日ビーカーを見つめて篭っている研究員は戦力にはならず…。
1泊2日缶詰になったところで、時間制限のなかでは満足な結論には至らず、結局マーケ担当者が持ち帰って練り直す。
そんな合宿でしたが、1年半後の新製品群の布石がそこで敷かれていたのは間違いなく。
懐かしさの理由はそういうことだったようです。
そう考えると、この本は全マーケティングスタッフとおまけの研究員が30名ほど集まって1泊2日知恵を絞った結果にも勝っているってことだなと。
合宿、要らんや〜ん。
合宿で導き出したかったものが既に本になってる。
この本から新商品開発がスタートできるってことなんだと気が付きました。
改めてこの本凄いと思った。
実際、イチゴが1粒1000円で売れている例も挙げられています。
100件以上の成功例とアイデアが紹介されているので、読み進めるうちに今風に頭が柔らかくなっていきます。
現役の元同僚に1冊渡して、マーケスタッフ全員1人1冊買うようにと推しておきました。
売れるモデルケースは移ろいでゆくものではあるけれど、ここ数年での変遷は“ひっくり返った”という表現がピッタリ。
そこまでやっちゃう?読んでいて何度もそう感じました。
いやぁ〜、今新商品開発を担当する子たちは大変だなぁ。
こうあるべきという枠がなくなっている。
前例に倣う安心感とか存在しない。
かたや楽しそうでもある。