人の心理は多面多層 終戦記念日に思うこと⑹ | 大阪高槻 神峰山の里 古民家ギャラリーねこ福 

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ここのところ連日、両親に対しての

あまり肯定的でない思いを綴っているので、

あまりいい気分ではありません。

 

悔しい、虚しい気持ちも確かです。

でも、きれい事でなく心底、

貴重な体験をさせてもらった、

性根を鍛えてもらったと、

今では、思っています。

 

経験を活かす道ができたからでしょうね。

 

 

 

何事も、負の遺産を活かすことができたら、

その出来事は輝き出します。

 

“今”のわたしたちがすべきことは、

良くなかったことを良いことの種にすり替える

発想の転換だと思うのです。

 

 

そのことは、またの機会があればということに。

 

 

 

 

 

 

お盆だし、終戦記念日だし、ということで、

兵隊さんだったねこ福じいちゃん(父)のことを振り返ってみようと思います。

 

わたしの両親は戦争経験者です。

父は1年だけれど兵役を勤めた人でした。

 

この点では、やっぱりわたしは両親に頭が上がらなかった。

 

同級生のご両親よりひと回りぐらい年配なのと、

思春期を戦時中に送ったということで、

友達のご両親とは価値観にだいぶ開きがあったように感じます。

 

親の支配欲、所有意識、依存性に対抗しようにも、

「戦争で苦労してきた人たち」という観念が

わたしを引き下がらせるのでした。

 

 

 

 

祖母曰く、

父は兵役から帰還して精神を患ったとのこと。

優秀で一流企業に就職し、前途有望だったのに、

生還したことを涙して喜んだのに、

あんなのになってしまった…と。

 

祖母は全くの無感情な人でした。

祖母自体も相当の絶望で暮らしてるんだろうなと

子供ながらに思っていました。

 

 

祖母の供述が公正だとすれば、

父も戦争犠牲者ということで同情せずにはいられません。

 

兵役中の話はほとんど聞いたことがありません。

晩年、ポツポツと年配のお客様に話していましたが、

兵舎での日常は相当に理不尽、狂気なことだったようです。

 

「訳もないことでしたわ…。」

と、からりととぼけて締めてましたが、

その境地に至るには70年が必要だったのでしょうね。

 

 

 

戦争は終わっていないというけれど、

その通りだと思います。

 

もしもわたしが、未だ父のトラウマに怯えていたとしたら、

それも戦争被害の末端ですよね。

亡くなったからこそ解消したとも言えないことはない…。

 

 

 

父もいつしか、

良くなかったことを良いことの種にすり替える発想の転換

を果たしていたように思います。

 

昨年書いたこと、毎年リブログしようと思ってます。

 

 

憎くもあり、

気の毒でもあり、

凄いものを見せてくれた感謝もあり、

誇らしくもあります。

 

人の心理は多面多層

 

一面だけを取り上げていては誤解になりますね。