昨日大阪都構想を問う住民投票が行われ否決されました。賛成・反対の差はわずか0.8%ポイントという歴史的な僅差でした。
私は大阪市民でないので、どういう問題点があって議論されているのかわかりませんので、賛成も反対もありません。
ただ気になったのは、橋下大阪市長がこの結果を受けて政界から身を引くということです。
一体彼は何を目標としていたのでしょうか?
大阪を良くしたいという思いで構想を進めていたのでしょうか?
もし大阪を良くしたいという思いが根底にあるのなら、単に住民投票で否決されたとしても色々な意見を取り入れよりよい案を考えるべきでなないでしょうか。
私には単に自分の意見を通したかったとしか思えません。
自分の意見が通らなかったから負け、だから戦いの場から降りる、そうのように見えます。
政治家としては民衆不在という気がします。
自分の意見を通したかったからという仮説を立てると、彼のこれまでの強引な手法も納得がいきます。
他人の意見を聞き、是は是、非は非としてより良いものをつくりあげようという意図はなかったようですね。ただ自分の考え、アイデア、思いつきを通したいというだけのことにしか思えませんでした。
以前に「意見の異なる人とのコミュニケーション」(2014-05-01)で書いたように、ディスカッションとディベートの違いです。
同じようなことが安倍首相にも感じられます。
残念ながら自分の考えが100%正しいなどということはありません。
ですからいかに他の人の意見を取り入れてよりよいものを作り上げていくかということが重要です。
営業でもよくあります。
自分が提案することが最善だと思いこんで、お客様の意見を聞かない、あるいは取り込まない営業がよくいます。
私自身も営業1年目2年目はそうでした。
なぜこんな良い提案を理解してもらえないのか、と悩みました。
しかし、謙虚にお客様の声に耳を傾け、提案を修正することによって、より良い提案が生まれていきます。
営業にとって驕りは禁物です。
もちろん政治家もそうだと思いますが。