前回のブログでは産業経済費の質疑をご紹介しましたが、同じ2月22日は環境費の質疑の日でもありました。私は、空き家対策について質問しました。

練馬区は空き家といわゆるごみ屋敷状態となっている「不良居住建築物」についての条例を作り、また計画を作って対応をしています。

まず、空き家の活用というけれど、マッチングさえすればうまくいくケースがはたしてそんなにあるのだろうかということは気になっていたところです。やはり、これまでの取り組みで、耐震の問題や持ち主の税金の負担が重くなる問題などがあってなかなか進まない状況があるようです。結局、不動産流通に乗らない物件は、なにかしら課題を抱えていて簡単に活用はできないということでしょう。

それならば不動産流通には乗っているものの、なかなかマッチングしないものについてうまく連携を取れるほうが現実的なのではないかと考えて質問しました。

それから、いわゆるごみ屋敷状態にある家への支援については、今回の質疑は時間切れになってしまい、あまり質疑できませんでしたが、具体的に取り組む中でかなり時間や経費がかかった部分も大きかったようです。そのため、一律な補助制度を作るのではうまくいかない部分が出てくると判断したようです。

でも行政内の多部署が連携して解決を図るしくみがあることは望ましいことだと思いますし、良い形で行政とつながることができれば、そこに住んでいる方のその後の継続支援にもつながっていくと思います。今後も状況に応じた丁寧な対応を進めていただきたいと思います。

 

(かとうぎ桜子)

空き家等対策経費について伺います。

先日の常任委員会で、空き家等対策経費の案が示されました。その中からいくつか伺いたいと思います。

 

空き家活用については、耐震基準や税金の関係など、様々な課題があって、課題をクリアした条件のいい物件は、不動産流通市場で流通していることから、活用を希望する団体と比べて、協力してくださる所有者の数が少ないといった課題が示されています。

こうした空き家活用の課題は、どこの自治体も共通するのではないかと思うのですけれども、ほかの自治体の状況はどうかをお聞きしたいのが1点です。

 

また、逆に言えば、地域貢献的に物件を活用してもらっても構わないとか、あるいは、不動産流通に乗ってはいるけれどもなかなか借り手が見つかりづらいといった物件は、不動産流通している物件の中にもあるのではないかと思いますので、最適なマッチングをして空き家をなくして地域を活性化するという趣旨から言えば、空きがちな物件だとか、地域貢献の活用が可能な物件についての情報連携を、不動産事業者等と進めるなどの検討もするべきではないかと思いますけれども、その点についてお考えをお聞きします。

 

(環境課長)

まず、他自治体の取組です。都内区部ですけれども、本区のほかに8区がいわゆる空き家のマッチング事業に取り組んでいます。まだ取り組みを始めて1年という区が多くて、その中でも長く取り組んでいる世田谷区、大田区において、マッチング成立件数が多くなっています。それでも、年数を重ねてくると、適した物件を見つけることが難しくなってくる傾向があるということで、コンスタントに実績を出し続けるのはなかなか難しい事業と捉えています。

 

今後のマッチングを活性化するにはどうしていくかということで、来年度以降、空き家の所有者に対して、幅広い視点でその選択肢を提示できるようなワンストップサービスが可能な相談窓口を、民間事業者のノウハウを活用して強化したいと考えています。

 

そうした選択肢の中で、マッチングに適したものの情報発信ができればと考えていますけれども、今後、不動産事業者がどの程度の情報を持っているかを見極めてまいりたいと考えております。

 

(かとうぎ桜子)

様々な取組を進める中で、他機関と連携しながら、その先のまた新たな施策につなげられるような視点をもって取り組んでいただければと思います。

不良居住建築物についてですけれども、解決を図られたケースがある一方で、補助制度は見送るということですが、今後の支援について、方針をお聞きします。

 

(環境課長)

不良居住建築物については、なかなかケースによって異なるということで、一律の補助制度の導入は諦めました。代わりに、それぞれのケースに応じて、条例等に基づいて適切に対応していくと考えています。