所長の伊藤です。
※)当研究所の新型コロナウイルスに対する方針(5月26日現在)は、こちらをご覧ください。
かなり前のブログで、ウェアものを編むために必要な毛糸の量を見積もることについて考えました。
この記事の公開のあと、さまざまなご意見を頂戴しました。
結局は、やはりゲージを編んでその面積と重量と、編みたいものの製図から割り出した面積とで比例計算しないと、きちんとは見積もれないという意見がほとんどでした。
つまり、いきなり編み図を見せられ、その編み図で使用した糸とは異なる毛糸を出され、「何玉必要ですか?」と言われても、瞬時に必要量をズバリ言い当てるのは、不可能です。
一方で、ズバリは言えなくても、大体これぐらい、というのは経験から何となく言うことはできなくはないです。
もしかしたらはずしちゃうかもしれないけれど、大体これぐらい必要だろうから、念のためさらに1玉か2玉余分に買っておこう、というような大雑把な見積もりは、それぞれの経験から可能なようです。
それに関連して、とあるレース作家さんからこんな目安を教えてもらいました。
「レディースのシンプルなセーターなら、毛糸の使用量はだいたい1,000m」
へぇ、そうなの? と思いましたが、これを聞いてから2年半、ことあるごとにこの基準に照らし合わせてみると、あら不思議! 結構合ってるかも?
もちろん、糸の太さや形状にもよりますが、ウールのストレートヤーンで中細から並太あたりだったら、およそ1,000mぐらいになっていることが多いのです。
これをもとにして、たとえばチュニック丈にしたかったら何割増し、アラン模様にしたかったら何割増し、みたいなデータも各自の経験から導入すれば、糸量の大体の見積もりができるかもしれません。
でね、昨日の記事に出て来たシルク糸、8玉で640mあるわけですが、シルク糸なので上記の「糸長1,000mの法則」を単純に当てはめることは難しいのですが、長袖セーターの64%分は編めるわけです。
この記事で考察したとおり、長袖セーターの約4割は袖の分なので、この糸量だったらノースリーブは編めることになります。
さらに、ゲージを少し粗くして、縁編みをあっさりにすれば、半袖あるいは短いフレンチスリーブ分ぐらいは捻出できないかと考え、昨日のような調整をしてみたわけです。
結果として、できるかできないかのギリギリのところになりそうだという結論になったわけですが、糸長1,000mの法則をもとにして、ざっくりと見積もることができそうだということがわかりました。
もちろん、ちゃんと見積もるにはやはり実際にゲージを編んで製図面積と比較しなければなりませんが、見当を付けるだけだったら使えなくはないようです。
※)「糸長1,000mの法則」は、あくまでも大まかな目安としてご使用ください。
この見積もりを使用して糸が足りなかった場合の責任は負いかねます。
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