本日(10月14日)は所用で東京に行ってきました。折角の機会なので、朝一番の伊丹発のフライトで羽田に飛び、午前中は横浜市長選の中谷一馬候補を応援しました。

 





 横浜市長選は、5年前に横浜市中区の山下埠頭にカジノ建設の構想が争点になりました。当時の林文子市長がカジノ誘致を表明しましたが、多くの市民が反発。カジノ反対の市民グループが応援する中山竹春候補がカジノ反対を公約に掲げて当選。当選後にカジノ誘致を撤回しました。1年前の中山市長2期目の市長選挙は圧勝したものの、その後に市役所職員に対するパワーハラスメントが発覚。中山市長が事実関係を認め、市長を辞任しましたので、今回の市長選挙となった訳です。

 ところが、パワーハラスメントで辞任した市長が立候補する一方で、自民党などが推薦する候補者は実は横浜に住んでいないこと(東京都在住)が発覚するなど、など混沌とした選挙になっています。

 

 桜井シュウは、東京で勤務していたときには神奈川県・東京都・千葉県と転々としましたが、横浜市(鶴見区・中区)に住んでいた時期があります。したがって、横浜市には馴染みとなつかしさがありますので、カジノを誘致するとかパワーハラスメントとかで話題になるのはとっても悲しいです。

 まっとうな街づくりを進めてもらいたいとの思いから、衆議院当選同期(2017年、2021年、2024年の当選3回)で政治的能力が高い中谷一馬さんに是非とも横浜市長になってもらって、横浜市をもっと素敵な街にしてもらいたいとの想いで応援してきました。

 

 中谷一馬さんが横浜市長になったらどのような政策を実施するのか?中谷一馬さんは、公式ウェブサイトに「6つのゼロ」「6つの改革」「6つの安心」と3テーマについてそれぞれ6項目の重点政策、つまり3×6=18項目の重点政策を掲げています。もちろん、その背景にある考え方も示しています。

 

6つのゼロ-子育て・介護・暮らしの壁を、ひとつずつゼロへ。

① 出産の不安をゼロへ(無痛分娩もサポート)

② 第2子以降の保育料をゼロへ(所得制限なし・きょうだいの年齢制限なし)

③ 給食費をゼロへ(安全であたたかくておいしい給食を)

④ 介護で仕事を諦める人をゼロへ(介護を、家族だけで抱え込まない)

⑤ カジノをゼロへ(横浜にバクチを誘致しない)

⑥ あらゆるハラスメントをゼロへ(市長も例外にしない)

 

6つの改革 〜人と時代を縛る仕組みをこえる〜(かえる。)

⑦ AIで横浜を、かえる。(あたたかいAXで構造改革)

⑧ 働き方を、かえる。(横浜発・働き方の再デザイン)

⑨ 政治と行政を、かえる。(政治も行政も、ガラス張りに)

⑩ 民主主義を、かえる。(横浜のことは、横浜市民が決める)

⑪ 横浜の経済を、かえる。(挑戦・成長するなら横浜)

⑫ まちのかたちを、かえる。(移動から、暮らしの近くをつなぎ直す)

 

6つの安心 〜命と暮らしを脅かす不安をこえる〜(まもる。)

⑬ 暮らしと家計を、まもる。(物価高に負けない暮らしへ)

⑭ 必要な医療を、まもる。(いつでも、安心して医療にかかれる横浜へ)

⑮ 子どもの命と尊厳を、まもる。(すべての子どものSOSを見逃さない)

⑯ つながりと居場所を、まもる。(誰一人取り残さない共生社会へ)

⑰ 安全と財産を、まもる。(街でもネットでも、安心できる横浜へ)

⑱ 災害から命と暮らしを、まもる。(避難から生活再建まで)

 

 選挙には、2種類の候補者がいます。市長などのポストに就くことが目的の候補者と、ポストに就くことはあくまで手段であって目的は政策実現である候補者とがいます。見分け方は、市長になって何をしたいかを、熱く語っているかどうか、です。実は、演説を注意深く聞くと、本心からの溢れる熱い想いで語っているのか、スピーチ・ライターに書いてもらった原稿を丸暗記しているだけなのかは分かります。また、そもそも政策について予習すらせず、政策を語らない語れない候補者もいたりします。そんな候補者が当選すると、ボス政治家の言いなりになってしまい、市民の税金が喰い物にされる利権政治が横行することになります。

 ですから、横浜市の有権者のみなさんは横浜市長にふさわしいのはどの候補者か注意深く選んでいただきたいです。

 

 

 昨日(10月11日)から川西市において市長選挙と市議会議員選挙がスタートしています。投票日は10月18日ですが、本日(10月12日)から期日前投票がスタートしています。川西市の今後4年間の方針を決める大事な選挙ですので、川西市の有権者は投票をするようにお願いします。

 

 昨日のブログでは、川西市長選挙に立候補した越田謙治郎候補をご紹介しました。本日は、市議会議員選挙の様子をお伝えします。

 

 川西市議会の定数24に対して、立候補者は37名。つまり、13名が落選する選挙です。改選前の現職24名のうち22名が立候補しています。現職は4年前に当選しているので、その得票を維持できれば当選可能性は十分にあるということですから、新人候補が入り込む余地は大きくはないということになります、つまり大激戦です。もちろん、新人が追い上げれば現職候補であっても、新人候補に追い落とされることは十分にあります。現職候補はこの4年間の働きぶりが問われることになります。

 男女別でみると、現職は男性議員17名、女性議員7名です(女性比率29%)。実はその前の2018年10月の選挙では当時の議員定数26名中女性候補の当選者は10名でした(女性比率38%)。ですから4年前に女性比率が低下しています。今回の候補者は、男性26名、女性11名ですが、どうなるでしょうか。ちなみに、2024年10月に岡留美議員が川西市議会初の女性議長に選出されました。ちなみに、近隣の伊丹市議会と宝塚市議会では女性が2回議長に選出されています(直近の女性議長:伊丹市議会では2015年5月~2017年5月の相崎佐和子議長、宝塚市議会では2017年5月~2019年5月の北野聡子議長)。

 

岡留美 市議候補の出発式で応援演説する越田謙治郎 市長候補

 

中井成郷 市議候補の出発式で応援演説する越田謙治郎 市長候補

 

川北将 市議候補を選挙事務所にて激励

 

ビリーケン•キッド 市議候補の出発式

 

 

 

川西市議選の公営掲示板(その1)

 

 

川西市議選の公営掲示板(その2)

 

 本日(10月11日)、地元の川西市において市長選挙と市議会議員選挙が告示されました。投票日は10月18日(日)ですが、明日(10月12日)から期日前投票が始まりますので、毎日が投票日のようなものです。川西市の今後4年間の方針を決める大事な選挙ですので、川西市の有権者の方々は是非とも投票していただきたくお願い申し上げます。


越田謙治郎 市長候補の出発式での演説


公営掲示板 川西市長選


 市長選挙には、現職で3期目をめざす越田謙治郎候補ともう1名が立候補しました。市議会議員選挙は定数24議席に37名が立候補しました。

 

 今朝は9時に川西能勢口駅近くで市長候補の越田謙治郎さんの出発式がありましたので、参加しました。今年3月に一足先に3期目の当選をはたした石井登志郎 西宮市長、川西市川辺郡選挙区選出の兵庫県議会議員の北上哲仁議員、麻田寿美議員など多くの方々が応援にかけつけていました。

 石井登志郎市長からは、越田謙治郎市長が川西市内はもちろんのこと市外でも実績を上げていることを紹介しました。市長としては、行政サービスを充実させようとすれば必要な財源を確保しなければならない、しかし現状の行政サービスはいずれも必要だから実施しているのであって簡単に削減できるものではない、行政を効率化する一つの手法として近隣市町との連携がある、兵庫県東部の阪神地域の8つ市と1つの町はお互い補完し合いながら行政サービスを維持しつつ効率化によるコスト削減を実施してきた、ということです。例えば、ゴミ処理については以前より川西市と猪名川町、豊能町、能勢町の1市3町で協力して実施してきましたが(一部事務組合)、消防・救急の連絡体制の広域連携や、インフルエンザ予防接種の地域連携など、他の行政サービスでも協力を広げるべく越田謙治郎市長がリーダーシップをとってくれている、とのこと。

 

 越田謙治郎候補の第一声では、2期8年の実績として、財政再建による行政サービスの充実をあげました。市長就任時には厳しい財政状況で約300ある事務事業を全て見直すところから始めたが、2024年度と2025年度には単年度黒字を実現、2018年に38億円だった基金残高は2025年には92億円まで引き上げた、8年間の行政改革で生み出した財源は65億円。この財源を活用して、子ども医療費の無料化、中学校給食の開始、不登校の子どもたちのための校内サポートルームの設置、保育所待機児童の解消、地域医療の充実として川西市立総合医療センターの断らない救急医療の実現、介護予防・健康ポイント事業「笑顔ミライちょきん」の制度導入、地域が主体となって進める高齢者の外出支援への財政支援など、少子化・高齢化の進展に伴う社会課題に取り組んできたことをあげました。

 財政再建の事務事業見直しでは、事業が削減・廃止となって残念に思われた方も少なくないと思うが、それでも理解し協力して下さった市民のみなさまの力で、これからの社会を支えるための行政サービスを実現できた、とのこと。こうした取り組みを更に進めるために、3期目を宜しくお願いします、とのことでした。

 

石井登志郎 西宮市長の応援演説


北上哲仁 兵庫県議会議員の応援演説


麻田寿美 兵庫県議会議員の応援演説

 

 今日(10月10日)は伊丹市立人権啓発センターで人権フェスティバルの講演会が開催されましたので、参加してきました。講師は、BURAKU HERITAGEの上川多実さん。「寝た子を起こすな」論やマジョリティ特権に関する問題など、興味深く学ぶことができました。

 

 「寝た子を起こすな」論とは、部落差別を知らない人が多いならば、同和教育などせずに放っておけば差別がなくなるという言説です。一見、もっともらしく思われるかもしれませんが、実際は差別を放置することになり、差別されている人に泣き寝入りせよという等しい不条理です。さらに、無知はさらなる差別を引き起こすかもしれないという問題があります。

 差別を知らない状態にしようするならば、過去にあった差別を全て消し去る必要があります。しかし、部落差別は少なくとも江戸時代からあったのですから、全ての記録を消し去ることなど不可能です。また、島崎藤村の「破戒」や、住井すゑの「橋のない川」などの小説も抹消することなどできません。多くの人々の記憶にあるのですから。結局のところ、何らかのキッカケで部落差別を知ることになります。

 同和教育がなく、部落差別問題について学習していなければ、分からないから怖い、だからリスク回避として避ける、それが差別につながります。例えば、2003年~2004年にかけて発生した連続大量差別ハガキ事件では、発送した犯人はもちろん悪質です。が、そのハガキを受け取った人も知らないから怖い、被差別部落出身者を集合住宅から追い出そうとするなど、差別が差別を引き起こす事態も発生しました。

 差別は現に存在する、そして無知はもっと酷い差別を引き起こすことがある、このことから「寝た子を起こすな」論はそもそも間違いである。本日の学びで、このことを明快に説明できるようになりました。

 

 マジョリティ特権とは、マジョリティ側にいることによって努力しなくても知らず知らずのうちに便益を得ていること。差別を解消するために、配慮が必要と言われます。が、中には「少数の人のために、なんでオレがわざわざ配慮せなあかんねん」と思われるかもしれません。マジョリティの側は、配慮されていないのではなく、既に言わなくても当然の如く配慮されています。当然のことだから、「配慮」すら言われない。対照的に、マイノリティへの配慮は特別なこととして可視化されます。そして、一部からは反発を受けます。ひとりの個人を見ても、マイノリティである部分もあれば、マジョリティの側にあることもあります。ですから、自分自身がマジョリティ側にあってもマイノリティの苦労に配慮することで、お互いさまで支え合うあたたかい社会をつくれます。

 なお、「マジョリティ:majority」は英語を直訳すれば「多数派」で、「マイノリティ:minority」は英語に直訳すると「少数派」です。ですが、単に数の問題ではなく、社会の権力構造の中で有利・不利を表します。例えば、政治分野において、日本では有権者人口は女性が約52%、男性が48%と女性の方が多数ですが、国会の議員数では男性が圧倒的に多いです。経済においても、賃金においても女性の平均賃金は男性の平均賃金よりも約3割も少ないという格差があります。

 

 以上は、桜井シュウの理解であって、講師の上川多実さんの講演内容そのものではありませんので、違っていればご容赦下さい。




 今夜(10月9日)は、川西市立北陵公民館において中井成郷 川西市議会議員の2期目を締めくくる市政報告会が開催されましたので、桜井シュウは出席して一言、ご挨拶申し上げました。また、越田謙治郎川西市長、北上哲仁兵庫県議会議員、川戸やすしさんも激励に来ていました。

 

 中井議員は、地元でPTA会長や北陵地域コミュニティ会長を務めるなどを通じて住民の意見を市政に反映させてきました。不登校支援については兵庫県内でも広がりつつあり、川西市内では全ての小学校(16校)と中学校(7校)に校内サポートルームが設置されています。川西市内の校内サポートルームを広げるキッカケになったのが中井議員です。学校に楽しく通ってほしいとは思うものの、様々な事情からクラスに通いにくい児童生徒もいるので、そうした児童生徒の居場所をつくることを推進してきました。

 川西市は中学校の給食の実施が遅れていましたが、調理師としての視点から学校給食を進めました。単に給食を提供するだけでなく、生徒が喜んで食べて栄養を付けられるような給食になっているかどうかの確認も現場目線で行ってきました。中学校給食がスタートしたときには、残飯が大量に発生していたそうです。生徒が喜んで食べるような給食にするべく、中井議員が提案をして残飯を減らすことができました。残飯が減るということは、食品ロスを減らすということだけでなく、生徒がしっかり食べて栄養にすることができたということです。

 一つ一つは、大きなことではないかもしれませんが、一つ一つの事業を丁寧に進めることで、少しずつ川西市の暮らしを良くしてきたのが中井成郷議員ということが良く分かる市政報告会でした。





 富山市が2025年の国勢調査の人口を2,000人以上水増しした疑いで統計法違反の容疑で富山県警が富山市役所に家宅捜索との報道がありました。

 国勢調査の人口統計は、地方交付税の配分や衆議院小選挙区の区割りにも用いられる極めて重要な統計です。それが水増しできてしまうのでは、心もとない気がします。富山市は、人口2,000人の水増しで地方交付税が約6,000万円多かったとの試算も出ています。鉛筆をナメて(=数値などを虚偽記載するという意味)地方交付税を毎年数千万円単位で増やせるのならば、地方自治体にとって人口統計の水増しの誘惑は小さくないでしょう。

 そもそも国勢調査は実態として全国民が必ずしも回答している訳ではない、未回答が2割弱ある中では、重要な統計であるとしても不正確な統計といわざるをえません。その不正確さに、つけ込むスキがあったのかもしれません。

 

 こうした不正の余地をなくすためには、地方交付税の算出の根拠に、国勢調査の人口統計ではなく、住民基本台帳に基づく住民人口を用いればよいと思います。

 住民基本台帳では、出生届・死亡届・転入届・転出届で管理されています。出生届がないのに住民が生まれたことにはできません。転出したのに転出していないことにもできません。なぜなら、転出先の自治体で転入届が提出されてデータが連携するからです。死亡したのに死亡していないことにもできません。死亡すると相続などの手続きをしますから、国税庁と住民基本台帳との不整合が生じます。

 衆議院の小選挙区の区割りも国勢調査の人口統計ではなく住民基本台帳に基づく住民人口に基づくべきと考えます。そもそも選挙の投票は住民基本台帳に登録の住所地で行うのですから。

 

 なお、今回の富山市の件は、現状は疑いということですので、真相解明はこれからです。また、仮に人口統計の水増しがあったとして、その動機は今のところ不明です。捜査の行方を注視します。


国勢調査の人口統計水増し疑惑のイメージをAIで作成

 ちょうど1ヶ月後の11月3日(火)にアメリカの中間選挙が執行されます。桜井シュウは日本人であってアメリカ人ではないので、アメリカ中間選挙で投票することはできません。ですが、アメリカ中間選挙の結果は、日本の選挙結果と同じぐらいに、日本の暮らし、そして世界の暮らしに影響を与えます。ですから、関心をもたざるをえません。

 例えば、エネルギーや食糧価格の高騰は、アメリカ・トランプ大統領とイスラエル・ネタニヤフ首相によるイラン攻撃による要因が大きいです。イラン攻撃がなかりせば、物価はここまでは高騰しなかったでしょう。トランプ大統領はイラン攻撃について当初4~5週間と言っていたので、早期に決着できると思っていたのでしょう。が、その目論見は大きく外れてしまい7ヶ月経っても終わりが全く見通せません。

 

 ちなみに、日本の物価は、今年度は高校授業料(私立)無償化の結果、0.15%程度押し下げられています。加えて、ガソリンと電気代への補助金でエネルギー価格も大幅に抑えられています。ガソリンは1ℓあたり170円程度になるように補助金が投入されています。10月上旬では1ℓあたり約50円になり、これまでのガソリン補助金は累積で9兆円を上回ることから、このような財政的負担をいつまで続けられるかは不明です。エネルギー補助金で財政が赤字になればその分、円安が進み、輸入物価が上昇してしまいます。いくら補助金で価格を抑えようとしても、円安でもとの値段が上がってしまっては抑えようがなくなるからです。

 アメリカではガソリン店頭価格が1ガロン(=約3.8ℓ)で全米平均4.5ドル程度ですから180~190円/ℓになります。世界最大の産油国のアメリカよりも、石油自給率が1%にも満たない日本の方がガソリン価格が安いというのは、価格形成として歪んだ状況にある、つまり持続可能ではないと考えます。

 

 こうした矛盾や歪みもアメリカ・トランプ大統領の政策が修正されれば、収束に向かうでしょう。そういう意味においても、アメリカの中間選挙は私たちの暮らしに深く関係します。桜井シュウは、アメリカの選挙に関与することはできませんが、動向に注目してまいります。


アメリカ中間選挙のイメージをAIで作成

 本日(9月24日)の債券市場では日本国債の長期金利が急騰しています。大阪取引所では、日本国債10年先物についてダイナミック・サーキット・ブレーカー(DCB)」が発動されました。DCBの発動というのは、頻繁にあることではないので、ビックリです。後からみて国債市場の崩壊の前兆ということにならないように、国債市場の安定のための取組みを進めるべきです。

 昨年のトランプ関税の発表のときには世界の金融市場に衝撃が走りましたが、このときにもDCBは発動しました。

 また、13年前のアベノミクスの開始時にもDCBが発動しました。ただし、このときは債券価格の急騰のブレーキをかけるものでした。今回は債券価格の暴落ですので、深刻さが正反対です。

 

 さらに、国債の金利の上昇は、日本の財政に対して利払い費増の負担がかかるだけでなく、民間の貸出金利の上昇につながります。例えば住宅ローンの金利にも直結します。近年はマンション価格の高騰など借入額が大きくなっています。過去の長引く低金利を踏まえて、変動金利で借りているケースが7割以上という統計がありますが、昨年10月の高市内閣の発足以降、長期金利が約1.6%→約3.1%へと倍増しています。金利上昇が住宅ローン負担に重くのしかかります。

 経済状況に応じて金利は上下するものではありますが、過度な変動は民間活動に悪影響を与えます。アベノミクスの「異次元の金融緩和」の反動が今、日本経済のアチコチに出てしまっています。

 サウジアラビアとイエメンの北西部を占有するフーシ派との戦闘が激しくなりつつあります。サウジアラビア国内の各地が攻撃されています。例えば、ペルシャ湾岸の油田で採掘した原油をアラビア半島を横断して紅海側のヤンブー港まで輸送する東西パイプラインが攻撃を受けて操業を停止しました。また、ヤンブーの石油関連施設も攻撃を受けているようです。どれがフーシ派によるものなのかは必ずしも明らかではありませんが、これらの被害によりサウジアラビアの原油輸出は停止しています。

 

 こうした事態を受けて、サウジアラビア政府はアメリカ政府に対してイエメンのフーシ派に攻撃するように要請した模様で、アメリカ軍はフーシ派の攻撃の準備はしたものの、最終段階でトランプ大統領から攻撃中止の指示があった模様です。トランプ大統領はいつも最後にヒヨるということでTACO(Trump Always Chickens Out)と揶揄されていますが、今回もタコったようです。

 踏みとどまってもらってよかったと思います。ホルムズ海峡だけでも大変なのに東西パイプライン~ヤンブー港~バブエルマンデブ海峡まで利用できなくなると、世界経済はエネルギー不足で追い込まれてしまいます。

 このニュース、日本ではあまり大きく取り上げられていないようですが、海外では取り上げられています。

 

 ペルシャ湾岸には、アメリカ軍の基地が多数あります。しかし、今回のアメリカのイラン攻撃に対する反撃として、ペルシャ湾岸のアメリカ軍基地が攻撃されて、大きなダメージを受けています。アメリカ軍はヨルダンなど後方に退避しているようです。そして、今回はアメリカ軍基地受け入れ国のサウジアラビアの要請にも拘わらず、イエメン・フーシ派に攻撃しませんでした。

 ペルシャ湾岸諸国にとってみれば、国土防衛のためにアメリカ軍基地を置いているはずが、アメリカ軍基地があることがイラクからの攻撃を受ける理由になってしまっています。そして、攻撃を受けたアメリカ軍は反撃するどころか後方に退避していしまう。これでは、ペルシャ湾岸諸国は何のためにアメリカ軍を受け入れてきたのか分かりません。むしろ、アメリカ軍がいなかった方がよかったということになりかねません。

 

 翻って、日本にとってはどのような教訓となるでしょうか。

 日本が攻撃されると、アメリカ軍は反撃せずにグアムやサイパンに退避するようなことになりはしないでしょうか。

 ホルムズ海峡危機におけるアメリカ軍の行動とサウジアラビアの要請の拒否を踏まえて、アメリカの同盟国は安全保障政策を考え直しはじめています。


イラスト:東西パイプラインの被害のイメージをAIで作成

 ディーゼル車の燃料である軽油の価格が高騰しています。航空機燃料も軽油と成分が似ているので、同様に価格は高騰しています。ディーゼル車はトラックやバス、農業用トラクターなどで多く使われることから、軽油価格高騰は生産・流通のコスト上昇につながり、さらには消費者物価の上昇をもたらします。

 原因は、ホルムズ海峡危機です。最近は、ホルムズ海峡に加えて、紅海とインド洋を接続するバブエルマンデブ海峡もイエメンのフーシ派がサウジアラビアに関連する船舶の通行を禁止する旨を通告しているので、世界の石油関連製品の価格が高騰しています。

 軽油については、ホルムズ海峡とバブエルマンデブ海峡に加えて、ロシアによるウクライナ侵略も関係しています。ロシアがウクライナの発電所などを攻撃してきましたが、これへの対抗としてウクライナはロシアの石油精製施設を攻撃して成果をあげるようになりました。ウクライナにとっては、ロシアにおいてガソリンと軽油を不足させることで、軍用車両等の使用を制限させようとの目論見です。これまでアメリカの経済制裁の網の目をすり抜けて、インドなどがロシアから軽油を輸入していました。ところが、ロシア国内で軽油が不足して、輸出どころか輸入するようになるとたちまち世界的に軽油が品薄になっています。

 

 ともかく、トランプ大統領がガソリンと軽油の値段を下げたいのであれば、イランを攻撃するべきではありませんでしたし、早々に停戦合意すべきです。もっとも、6月にベルサイユ宮殿でトランプ大統領が署名した14項目の覚書(Minutes of Memorandum)はアメリカの全面降伏のようなないようでした。それを破棄したために、イランからは更に水準があげられた要求を突き付けられています。今更、受け入れられないのでしょうが。

 

 

イラスト:ガソリン・軽油価格の高騰のイメージをAIで作成