本日(7月13日)は、全米民主主義基金(NED: National Endowment for Democracy)のデーモン・ウィルソン理事長が来日したので、かつて桜井シュウが事務局長を務めた「インド太平洋普遍的価値推進議員連盟」において意見交換しました。桜井シュウも陪席しました。
全米民主主義基金は、レーガン大統領の政権のときの1983年に、世界に民主主義を広めることを目的として、超党派の賛同をえて設立。
アメリカは1776年の建国以来、人民が統治するのであって王様はいらないとしてきました。民主主義はアメリカの国の魂のようなところがあります。加えて、民主主義的な国同士は互いに戦争しない傾向にあるという国際政治学の経験則に基づいて、民主主義を広めることによって世界を平和にできる、ひいてはアメリカ国民の利益になる、という考え方があります。
今回の意見交換で興味深かった点をいくつか紹介します。以下、あくまで桜井シュウの受け止めです。
1.費用対効果
安全保障というと防衛費の増額が連想される昨今ではあります。アメリカの場合、1.5兆ドルもの国防予算に対してNEDの予算は3億ドルです。国防予算の1/500の予算で、潜在的な脅威の芽を摘むことができれば費用に対する効果が高いといえる、との指摘でした。
安全保障における同志国とは、民主主義や人権という価値観を共有する国同士ということです。同志となる国がなければ孤軍奮闘することになり、国防予算も多くなってしまいます。同志となる国を増やすことで、国の安全を確保するというアプローチも重要であると理解しました。
2.内政干渉との批判への反論
民主主義を広めるというと、他国への内政干渉ではないか、という批判があります。確かに、反体制活動家に多額の資金援助を行えば、内政干渉的ではあるでしょう。他国における政治的な活動は全て内政干渉と言われてしまえばそれまでですが、活動の種類は色々とあるので内政干渉的ではほとんどないものもあります。
例えば、汚職は、不公平を生み、行政効率を引き下げるので好ましくないといえます。汚職を抑制することはあらゆる政治体制において重要なことでしょう。したがって、政府の役人が汚職をしないように監視する団体を支援することについては、批判されるものはないと考えます。
要するに、内政干渉にあたるかどうかは活動の内容次第です。
3.人工知能(AI)と民主主義の相性
虚偽情報の拡散などAIによって民主主義が害されるリスクがあります。一方で、AIが政治についての国民理解を助けるように機能することもできます。要するに、AIは使い方次第で民主主義にとってプラスにもマイナスにもなります。マイナスを抑え、プラスを伸ばす制度にするのは人間の責務です。
