あれは

24歳の頃



当時勤務していた職場に

いつもべったりな

5歳年上の先輩(女性)たちがいた



昼休みも一緒

仕事帰りも一緒


そして

休日まで一緒


ということは

ふたり揃って

シングルである



そんなふたりは

三十路手前なので


結婚願望が強い

印象があった



そう感じたのは

初めて会話をした時


「佳穏さんって

 彼氏いるの?」


真っ先に

その質問をしてきた



知り合ったばかりなので

いてもいなくても

「いない」と応えることに

していた

(みっちゃん似の彼がいた)



その次の質問は


「何歳くらいで

 結婚したいと思う?」



《ほら そうきた

 あなたたちが30間近だから

 具体的には

 言わない方がよさそう》



「あ、私

 結婚願望がないので…」


これは実際そうだったので

抵抗なく応えられた


「そうなんだ〜」


その時のふたりの

安心した表情から


結婚に焦り始めている

様子がわかる





窓口業務と

事務職をしていた私は


外部から来る

ビジネスマンから


よく食事に誘われることが

あったが


その場面をふたりに

目撃されたことがあり


その時の

ふたりの視線が

冷たかった



《私カレがいるから

 彼女たちを誘ったらどう?》


なんて

言えるわけもなく、、(苦笑)





彼女たちは

いつもいつも

べったりなので


男性が声をかけられる

隙がない


もしかしたら

お互いに


先を越されないように

しがみついているのかも

しれない



あぁ 恐ろしい



本気でカレが

欲しいなら


友人?同士?の距離を

離した方が

いいと思うけど




あの時

ふたりの冷たい目を見た時


結婚するなら

できるだけ早い方が

いいと思った



幸運なことに

その2年後に

夫と知り合い


トントン拍子で

結婚に至った





よかった


彼女たちの年齢より前に

結婚できて