8年前の思い出・津波被災地陸前高田を半年後に再訪 | 柴犬さくらの旅日記

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yahooブログ終了によりこちらに引っ越しました。
九州から北海道まで全国を旅する柴犬のさくらです。
緑豊かな美しい日本の自然探訪と山歩きを中心に
旅で出会った皆さんとの触れあいを綴っています


石巻のサンファン館で東日本大震災による津波の被災者や復旧ボランティア
の方々と出会い、今更ながら沿岸各地の様子に思いが募って、半年振りに
被災地を訪ねてみた。

津波が直撃して壊滅的な被害に見舞われ、2千人近い岩手県最大の死者・
行方不明者を出した陸前高田へ向かう。
国道沿いの沿岸部低地集落には津波の襲来を予想して、津波浸水想定区
域の表示が何箇所も示されていた

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表示区域内は想定どおり甚大な被害が発生

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3月11日、大津波にのみこまれた陸前高田は、人口の10分の1近くを失い、
商業地域は壊滅、市の中心部は荒涼とした平地と化した。
半年以上経った今でも、町の様子は変わっていないようだ

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助手席で寝そべっていたさくらに、ちゃんと見ておくように声を掛ける

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相棒は窓から身を乗り出すようにして、荒れ果てた町の光景を眺め始めた

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そんな風景の中に点在するのは、市役所や病院などのコンクリートの建物
だけ

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鉄骨造りの建物にも、津波の無残な爪あとが残る

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道路には原形を留めない自動車が放置されたまま

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かっては商業地域の中心だった場所とは思えない光景が広がり、未だ
本格的な復興の兆しは、全く感じられない

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木切れや鉄骨、瓦礫を積み上げた山が幾つもできている。

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自動車の墓場が延々と続く

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あまりの悲惨な光景に疲れたのか、さくらは座席に伏せてしまった。
道路はまだまだ瓦礫が散乱し、相棒が裸足で歩くのは危険な状態。
ヤドカリ号のタイヤもいつパンクするか分からず、市街地から離れるまで
ヒヤヒヤものだった

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気仙沼へ向かう途中、奇妙な光景を見た。
陸前高田の企業のうちおよそ8割程度が壊滅し、住民の姿を見ることも
ほとんど無かったのに、
パチンコ店だけは繁盛しているらしく、平日の昼間だというのに駐車場は
満車だった。

他の被災した町で聞いた話だが、復旧作業の人手を募集したところ、
住民の応募者はほとんど無かった、と言う。
被災者生活が半年以上過ぎて、復旧はボランティア任せ、暮らしは援助
金頼りの人が増えつつあるという事実があるとすれば、情けなく哀しい。

明るいうちから賭博遊戯場のパチンコ店だけが賑わっている光景を目の
当たりにすると、
荒廃した町の姿と被災者の心の荒廃が重なり、復興がさらに遠のいて行
く気がしてならな

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