西馬音内盆踊り | 柴犬さくらの旅日記

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九州から北海道まで全国を旅する柴犬のさくらです。
緑豊かな美しい日本の自然探訪と山歩きを中心に
旅で出会った皆さんとの触れあいを綴っています

幻想、西馬音内盆踊り
=秋田県羽後町西馬音内(にしもない)地区に伝わる国指定無形重要文化財=

祖母から母へ、そして娘へと代々受け継がれてきた艶やか端縫の衣裳を身にまとい、鳴り響くお囃子の音色を聞きながら、女たちはどのような思いを胸に夏の夜を舞うのだろうか。
西馬音内盆踊りは、豊年祈願や盆供養のために始められたという700年余りの歴史を持つ伝統行事だ。
篝火に映し出された亡者を思わせるひこさ頭巾や深編み笠の踊り手たちが妍を競うように艶やかに舞う。
優雅で流れるような踊りとはまるで趣を異にする野生的なお囃子の音が不思議に調和し、さらに幻想的な雰囲気を醸し出すのである。



下の動画は西馬音内盆踊りの最終日のフィナーレの時のものです。笛や太鼓の一分間、賑やかです。お仕事中の方など音に気を付けて下さい。


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西馬音内盆踊りは8月16日から18日まで開催される。
一発目の歌詞は、賑やかな秋田音頭にあわせて
『時勢はどうでも 世間は何でも 踊り子踊たんせ 日本開闢 天の岩戸も 踊りで世が明けた』
で始まる。




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着物は4~5種類の絹生地を端縫った衣装で、帯は御殿女中風の結び方が特長だ。



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女性たちは端縫いの図柄や配色に工夫を重ねて自分だけの端縫い衣装を作り、美しさを競ったのだろう。



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白いうなじが汗に光る



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ゆるやかで流れるような動きは上方風の洗練された美しさがある。



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しなやかな手振りと反り返る指先、地を擦るような足捌きが加わる。



その頃さくらは隣町の湯沢の絵灯籠祭り会場に!
(いいえ、これは前の年の絵灯籠祭りの写真。西馬音内盆踊りより一週間ほど前に開催されていたものであるが、さくらの出番が無くて寂しいので参考まで)
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これも前年の盆踊り会場にて(こうして見るとさくらは夏痩せしていたようだが、この夏は北海道へ行かなかったからかなぁ)
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大正年間には風俗を乱すものとして当局から取締られたという。昔から祭りには多少の無礼講は付き物なんだが刺激が強すぎたのだろうか。


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゛お盆恋しや かがり火恋し まして踊子 なお恋し゛ 好きな歌詞のひとつである。


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何度行っても解せないことがひとつ有って、この集落は田んぼのど真ん中にあり、したがって周りには田んぼしかない。近くには秋田藩の城下町の湯沢があるが、こちらは中世から近世にかけては間違いなく辺鄙な田舎だったはずである。住民の方には申し訳ないが決して城下町や小京都と言われるような豊かで雅な町の佇まいなど何処捜しても出てこない。祭りが終われば観光地ですらない。
なのに、深編み笠から覗くうなじは白くてつややかだし、しゃんと伸びた指先も細くて長い。踊り子さんはみんな小野小町ばりの秋田美人ばっかしに思えてくる。事実踊りで鍛えられた身体は美しい。
おなじような祭りの風の盆で有名な八尾町などは富山藩の財政を一手に支えた裕福な町だったし、京・大坂にも近いから文化の興隆は納得できる。しかし、田んぼしかない西馬音内にこのような華麗で洗練された、今では日本三大盆踊りと言われるような祭りが深く根付き守られ伝えられてきたのだろう・・・なんでやろ??また今年行っても疑問は深まるだけだろうなぁ。


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笛、鐘、太鼓のにぎやかな秋田音頭に恐れをなしたさくらは離れた場所で留守番していて、出番なしでした。
祭りの3日間滞在していた五輪坂公園キャンプ場の花ハスの池を後にして鳥海山へ向かいました。

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