毎週水曜日連載中の『教えて!サクラバレエ』シリーズ。
今週も、
大人の方からの『バレエ』に関する
素朴な疑問・質問にお答えする、Q&Aコーナー
です
今週は、先週のぺーすけさんへの回答の続きです。
先週の記事はこちら↓
Q.
お久しぶりです!以前、プリエについて質問させて頂きましたぺーすけです。
サクラ先生のブログ、毎回楽しく読んでいます。
サクラバレエの皆さん、どんどん素敵に・バレエも上達している事が、ブログにアップされたお写真でよく分かります!つま先・指先とか、顔や体の付け方とか!!
私の通っているスタジオでも発表会の開催が決定しました。
発表会の練習もスタートし、やる気に満ち溢れています!
しかし、配役や踊りの内容、立ち位置・衣装等、あまり目立つ所があまり無く、少し…ホントに少ーーし、凹んでしまいました。
技術は練習あるのみ!だと思います。先生からの注意を理解して、修正して、どれだけ踊りこめるか。 ただ、「あっ、あの1番後ろの人、楽しそうに踊ってるね。」「あの人、ついつい見ちゃうね。」というバレリーナになるためには、何が必要なんでしょうか?
初めての発表会は楽しくて仕方がなかったのですが、それから数年が経ち、練習しても出来ない悔しさや、他の人と比べたりする事を覚え(比べる事の原点は上手な人と出来てない自分との違い探しですので、ポジティブな比較です)、今回このようなマイナスな感情が出てきたんだと思っています。
御指導していただいている先生や、一緒に頑張っているチームメイトには相談が出来ず、質問を募集していたサクラ先生にこれ幸い!と相談してしまいました。
発表会の練習に対する心構えや、舞台での雰囲気の出し方、滅茶苦茶怒られっぱなしのレッスンの乗り切り方…など、サクラ先生流の御指導をよろしくお願い致します。
サクラバレエの皆さんも、発表会の練習頑張ってください!
ぺーすけさん
A.
前回は、『お客様が思わず見るのはこんな人』というお話しと、『発表会のキャスティング=先生からの評価ではないと思っていた方が良い』というお話しでした。
今回は、私がピンチの時に質問を送ってきてくれた、心優しいぺーすけさんに、なんとか元気になってもらうために、私がかつて自分で自分を励ましてきた発表会や舞台に対する考え方を、ご紹介したいと思います。
それは、一言で言うと、
『ファンに喜んでもらうために踊る』
ということです。
(・・いやいや、私、プロじゃないのに、ファンなんていませんよ・・)と思ったそこのアナタ!
NO!NO!いるんですよ~、アナタにも、ちゃーんとファンが
ご家族、お友達、誰か1人くらいは、本番の舞台を観に来てくれませんか?
その方が、あなたのファンです。
あなたを見たくて、わざわざ時間とエネルギーを使って、劇場まで来てくれるのです。
それを、ファンだと言わずして、何と言いましょう!
しかも、多くの人がバレエなんてものに、興味がないはずです。
でも、来てくれるのです。
・・なぜ?
あなたを、観たいからですよね?
大好きなことをして、夢だったチュチュを着て、スポットライトを浴びて踊るあなたを観るためですよね?
アイドルのコンサートみたいに、名前入りのうちわこそ持っていなくてお、間違いなく、あなたを、応援しに来てくれているんですよね?
だったら!それはもう、ファンですわ~。
その方たちに、どうやったら喜んでもらえるかな?って考えるんです。
彼たち、彼女たちは、あなたが後ろの方で踊っていても嬉しいんです。目で追っているはずです。
上手に踊っても、(わ~)
転びそうになっても、(きゃ~)
なんだかんだ、楽しんでくれているはずです。
なぜなら、彼たち、彼女たちは、あなたが、毎週毎週レッスンに通い、がんばっていることを知っているからです。
あなたが、発表会の舞台に立つ日を楽しみに、大切に思っていることを、わかっているからです。
だから、後ろの方の目立たないところで立っているだけでも、気は抜けませんよ。
いいところを見せないと!
もし、仮に、一瞬でもセンターに立つことがあるのなら、満面の笑みを浮かべるか、しっとりした曲ならシリアスでアンニュイな雰囲気をビシバシ出して、喜ばせてあげましょう。
嵐が『LOVE SO SWEET』を笑顔で歌って踊っても(キャー(≧∇≦)!)
嵐が『Monster』をクールでミステリアスに歌って踊っても(ウキャーΣ(゚∀゚ノ)ノ)となるのと同じです。
ご自分がアイドルになったつもりで、ファンを楽しませてあげましょう。
“与えること”
それこそが、“ステージに立つ”人の理想の姿だと私は思っています。
舞台に立つときは、“観に来てくれた人に、何を持って帰ってもらうのか”
HAPPYな気持ちなのか、ちょっとした驚きなのか、私は、いつも、そういったことを意識しています。
また、残念ながら、「私は知り合いは誰も観に来てくれません!」という方。
毎年発表会があると、ちょっと声をかけにくかったり、まわりがみんな忙しかったり、自信がなくてあまり誰も呼びたくないな・・なんてことも、あるかもしれません。
けれど、そんな人こそ、(自分のファンをつくろう!)という意識を持たれると、踊りそのものが変わるかもしれません。
どうすれば人に見せたくなるような踊りが出来るかしら。
どうすれば、観に来てくれた人が、「来年も来たいから、声かけてね!」と言ってくれるような舞台になるだろう。
自分の中で、ファンを喜ばせてあげられる強みって、何だろう。
考えてみてください。
バレエと、そして自分と向き合ってみるのです。
すると、普段のレッスンから、発表会の練習まで、自分の中の“意識”が変わります。
すると、自分の“踊り”が変わってきます。
よければ、トライしてみてください。
また、知り合いが誰も観に来ない方は、本物のファンをつくる絶好のチャンスです。
知り合いが来なくても、同じバレエ教室のお友達で、発表会に出ない人たちはいませんか?
その方たちのうちの、何人かは本番を客席で観ると思います。
・・・ファンにしてしまいましょう。
普段の自分とのギャップ萌えさせてしまいましょう。
自分に似合うメイクや表情の作り方などを、研究してみましょう。
鏡や、ビデオや、先生が味方になってくれるはずです。
いまひとつしっくりこなくて、本番後に誰もファンになった気配がなかった場合は、めげずに次の発表会の演目で、ファンづくりに励みましょう。
小柄な人、大柄な人、動きが繊細な人、ダイナミックな人、清楚な雰囲気の人、クールな雰囲気の人、似あう踊りや役、衣装、すべて違ってきます。
探ってみましょう。
心が折れそうになったら、世の中のアイドルを思い浮かべてみてください。
彼たち、彼女たちは、そんなことを毎日やっているのです。そして、毎日、結果が出てくるのです。
そうやって、強くなっていくのです。好きだから、トップになる夢をあきらめないで、がんばっているのです。
私は、『芸事(げいごと)』というのは、踊りの種類が違っても、古典と現代と言う風に時代が違っても、本質は同じだと思っています。
ファンを楽しませてナンボ、だと思っています。
ペースけさんにも、ぜひ、ファンづくりをがんばっていただければと思います。
それにね、同じお教室のお友達が誰一人観に来なくても、あなたには、ちゃーんとファンがいるのですよ。
それも、最強のファンが。
いつも、あなたを見守り、アツイ声援を送ってくれている人がいませんか?
何かあれば、すっ飛んでくる人が1人、教室にいませんか?
その人は、あなたが衣装を着て、晴れ舞台に立つのを、間違いなく楽しみにしてくれているはずです。
・・・もう、おわかりですね?
そう、それは『あなたの先生』です。
言葉にこそしませんが、間違いなく、あなたのファンです。
そのファンの人は本番の日、あなたを客席から応援することは出来ませんが、舞台袖から、楽屋から、応援しています。
もしかしたら本番前に、近所の神社にうまくいくように、お参りくらいしているかもしれません。
そのくらい、熱烈なファンです。
ぜひ、喜ばせてあげてください。
そして、もし、ですよ?
「よーし、バレエがんばって、先生をもっともっと、私のト・リ・コにしちゃうんだから」とモチベーション高くバレエを続けて、いつか先生があなたの踊りにメロメロの、大・大・大ファンになったとしませんか。
・・・すると、どうなると思います
・・・そう、主役も夢じゃない、ということです。
自分が良いと思わない踊りをしている人を主役にキャスティングする人はいませんからね。
まずは、自分の周りの人や、自分の知人友人からファンにしていき、ゆくゆくは、客席の人全員を自分のファンにする!先生も惚れ惚れするダンサーになる!
それくらいの心意気で、どうぞバレエライフを楽しんでみてください。
きっと、今の3倍くらいやりがいと楽しさがあるはずです。
実際に、私はこの心意気で舞台に立ってきました。
コールドなら、どうすれば、みんなが綺麗に揃うのか。
コメディなら、どうすれば、お客様がもっともっと楽しんでくれるのか。
そうやっているうちに、実際に先生にソリストに抜擢されたり、ゲストの芸術監督や男性ダンサーに認められて、「君、いいね!」なんて言われて、本番では急にセンターで踊ることになったこともありました。
もちろん、逆もあるかもしれません。もしかしたら、
「あなた、悪目立ちするから、もっと後ろで踊って」なんて言われるかもしれません。
でも、何事も経験ですし、そんなことでいちいち、ひるみません。
次の方法を考えるだけです。
せっかく、沢山のエネルギーを使って舞台に立つのです。
ぜひ、そのくらいの心意気で、うまくいってもいかなくても、楽しんでみていただければと思います。
次回は、“滅茶苦茶怒られっぱなしのレッスンの乗り切り方”について、お話ししたいと思います。
お楽しみに
つづく
こちらのブログでは、大人の方からの、『バレエ』に関する素朴な疑問・質問を大・大・大募集中です!
いつもブログ読んでいて、気になっていること、聞いてみたいこと。
「〇〇ってどんな意味?」「◇◇が上手く出来ないんです」など、みなさんからの質問を募集します。
下記をクリックしたら、フォームサイトになります。
掲載採用の際はお名前は表記しませんので、ご安心ください。
全てに答えられないかも知れませんが、出来る限りお答えしようと思います。
岡山より愛を込めて、ご質問、お待ちしています!
◇
大人が上手になることに全力のバレエ教室、サクラバレエ。
大人が一番近道をして上手になるための、
大人のためのカリキュラムがここにはあります。
ただ今、見学・体験レッスン受付中です!
興味のある方は、ぜひ一度、見学・体験レッスンにお越しください
◇
サクラバレエは大人からバレエをはじめる人のためのバレエ教室です。
クラシックバレエを大人向けに、1人1人にレベルを合わせたクラス設定によりきめ細かい対応を図り、1年間のカリキュラムを設定し、一貫したバレエ指導を行うことを目的としています。
先生のお手本を見よう見まねで練習するのではなく、言葉で説明することを、私たちはとても大切にしています。
「大人だって、バレエが好き!」
「大人だって、バレエが上手になりたい!」
大人でもベストをつくしてレッスンすることにより、成長する楽しさを感じることが出来ます。
あなたも、私たちと一緒にレッスンしませんか?
特に20代・30代のまだ若く、未来を切り拓く力を持つ人たちの力を、私たちは必要としています。
バレエ経験がまったくない方、大歓迎です!
大人からバレエをはじめても、きちんと丁寧にレッスンをすれば、必ず上達します。
私たちが大切にしていることです。
“大人だからこそ、きちんと言葉で説明してもらえること”
“大人も子供と同じように、細かいクラス設定で段階を踏んで学べること”
“教師の思い付きのレッスンではなく、全クラス同じカリキュラムのレッスンを受けることが出来ること”
“大人を出来るだけケガなく安全にバレエを踊らせてあげること”
“大人を上手にすること”に松岡修造さんばりに情熱を燃やす教師が、ここにいます
そう、一番大切なのは“情熱”です。
私も大人になってからバレエと出会いました。
そして、同じような気持ちを持つ、あなたに出会えるのを待っています
ぜひ、同じ景色を見ましょう!
◇
サクラバレエのホームページ
https://sakuraballet.amebaownd.com