私が大切にしている言葉たち⑦ | サクラバレエ 

サクラバレエ 

サクラバレエは岡山市にある“大人からはじめる本気のバレエ教室です。
ワガノワメソッドに基づいた大人向けカリキュラムで段階を踏んで上達
出来るよう1人1人丁寧に指導しています。未経験の方ぜひどうぞ!
※スケジュールや料金は“テーマ”から♪

毎週日曜日に連載中の『私が大切にしている言葉たち』シリーズキラキラ

 

私がこれまでに出会った恩師やダンサーの方たちの言葉の中から、大切にしているものを紹介していきます。

 

今回は、昔、所属していたバレエ教室にゲストティーチャーとして来日されていた、アメリカオーランドバレエ団バレエマスター(当時)O先生の言葉から。

 

『この中に、誰かにここに無理やり連れて来られた人はいる?・・いないね?OK!じゃあ、笑おう!

 

O先生のレッスンをはじめて受けた、第一声がこの言葉でした。

 

海外からの特別講師ということで、小学生から大人まで、発表会に出演する人を中心に30人ほどが集まり、いつもは広いスタジオを狭く感じながら、みんなで緊張してレッスンを受けていました。

 

レッスンがはじまってすぐのバーレッスン1曲目、プリエでの出来事です。

O先生は途中で曲を止めて、笑顔でそう言われました。

 

「今日はみんな、自分の意思でここに来てくれているんだよね?誰かに無理やり連れて来られた訳じゃないよね?お母さんとかさ。ちがうんだね。よかった。じゃあ、みんなはバレエが好きだからここに来てるんでしょう?!さっきは、みんなすごくつまらなさそうに見えたよ。大好きなバレエのレッスンなんだから、笑おう!!」

 

目からウロコでした。

(そんな考え方もあるんだ!)

 

O先生はさらに、いたずらっぽい笑顔を浮かべて、こう続けられました。

 

「さあ、じゃあ今から、誰が一番良い笑顔でレッスンしているのかを僕は見ているからね!この中で笑顔のチャンピオンを決めるから、みんな頑張ってね!」

そしてレッスン再開。

 

曲が終わると先生は、

「ワォ!みんな、素晴らしかったよ!全然ちがう、その調子だよ!だってみんなバレエが大好きなんだから、普段からそんな風にしようよ!」と嬉しそうでした。

 

そして、スタジオ全体を見渡して、

「今日のチャンピオンはこの人!」と生徒の中の1人を指さしました。

 

その人はヒップホップのためにバレエを習いはじめて3年ほどの大人クラスの方でした。

メンバーの中には主役・準主役を踊る上手な人たちもいたのですが、その方がチャンピオンでした。

彼女はとても嬉しそうでした。

 

普段からとても感じの良い人でしたが、どこかに都会的なクールさがある人だったので、意外でしたが、今考えると、ヒップホップを踊る中で、自分を解放して表現するということをいつもされていたのだと思います。

彼女は普段から「いや~、バレエは楽しいけど、やっぱりちょっと堅苦しいとこあるよね~」と言っており、内に強い情熱を秘めた女性でした。(今でもお元気ですよ)

 

そして、このO先生にはその後、レッスンや発表会の練習を何度も見ていただいたのですが、いつもとても楽しくて、ワクワクしながら教えていただきました。

 

(バレエって楽しいな音譜素敵だなキラキラ)と改めて夢中にさせてもらった経験でした。

 

その後、私はNYへ行くのですが、それはこの時に感じた、自由なアメリカの自由なバレエを体験してみたい、というのもありました。

 

ロシアとアメリカでは、レッスン中のルールもまったく違うんです。

日本は、どちらかというと厳格なロシア寄りだと思います。

アメリカは、センターレッスンのクロスフロア(フロアを斜めに横切りながら踊る練習)では、やりたい人は何回でもどうぞ!だし、遅刻・早退も自由です。

レッスン中に床に寝転がっていても、だれも何も言わないくらい自由です。

(その代わり、先生にはまったく相手にされませんが。自由には責任がつきものですから、上手にならないのも自由、ということです。)

とはいえ、アメリカでもロシア人の先生のクラスは厳しかったりもするので、場所や先生にもよると思いますが。

 

プロのバレエ団も、ロシアのバレエ団とアメリカのバレエ団、そしてヨーロッパのバレエ団では、雰囲気や大切にしていることがまったくちがいます。

 

ロシアバレエは厳格なバレエの規律を大切にしていて、バレリーナはダンサーというより、もはや職人の域。群舞がビシッと揃うことも魅力で、先生がたは、怖すぎて近づけない。

アメリカバレエは、それとは対照的に自由の国アメリカらしく、個性や表現を大切にするバレエ。テクニックはもちろんプロですからすごいですが、“揃える”ことよりも、“私を見て!”の気持ちが大切。

 

私はそのどちらもが好きで、どちらも大切だと思っています。

 

その両方の良いところを活かせないかと試行錯誤を重ねているのが、サクラバレエです。

 

どちらか片方じゃない、両方欲しい。

 

・・・でも、この対照的な2つのうち、どちらか1つ選べと言われたら?

優先順位をつけろと言われたら・・・?

 

意外や意外、私はアメリカスタイルが好きなんです。

 

“自分らしく”“好き”なことを“楽しむ”って本当に大切だと思います。

 

でも、基礎がないと、気合いだけで踊っても、まったく様にならないのが、バレエの手強いところ。

 

私は昔、演劇をしていたし、表現することが大好きだし、得意でした。

だから、ジャズダンスは100%の自分をさらけ出せば、それなりに踊れているように見せることができました。

 

だけど、私はどうしてもバレエが好き!

音楽も、優雅な動きも、バレエダンサーの美しい筋肉も、魂を揺さぶられました。

でも自分が踊るとなると、バレエは、ごまかしがきかない!

クラシックバレエは、気持ちと個性と表現力だけでは、どうにもなりませんでした。

踊っても、踊っても、思ったように踊れない。

出来ているつもりで、何も出来ていない。

くやしすぎて、思わず床をゴロゴロ転がってしまいたくなるくらい、気持ちだけでは、本当にどうにもならない。

バレエだけは、自分と向き合って、基礎をコツコツ積み重ねるしかない。

私は、自分に向いているジャズダンスではなく、憧れて、恋してやまないバレエを選びました。

自分のそんな経験や想いもあって、つい指導に熱が入るとロシアスタイルに傾きがちなんですけれどね。

 

それに、私たちはロシア人ではないので、100%のロシアバレエは踊れないし、踊る必要もない。

ただ、100年以上前から、アグリッピーナ・ワガノワ先生をはじめ、ロシアの先生方が試行錯誤して研究して編み出された『段階を踏んで生徒を上手にしていくバレエの法則』は生徒を上手にするためには欠かせない。

 

けれど、『人』が、『幸せ』でないと、バレエを踊る意味がないビックリマーク

“自分らしく”踊らないと楽しくない!!

 

楽しすぎて、思わずスキップ。

悲しくて、気がついたら下を向く。

怒りに身を任せて、激しく動く。

命をかけても良い!と思えるほどの情熱的な恋をしているから、自然と出てくる表情、しぐさ。

 

心が動くから、人は踊る。

それは、バレエだけではなく、すべてのダンスにとって大切なこと。

 

感じること。

楽しむこと。

自分を表現すること。

誰かとつながること。

 

バレエをとおして、私が本当にしたいこと。教えたいこと。みんなに伝えたいこと。

 

『型』がないとバレエじゃない。

だけど、『心』がなくてもバレエじゃない。

 

バレエを教えていると、出来ることを増やしてあげたくて、ついテクニック中心で教えたくなりますが、

そんな時に思い出して、初心を忘れないように、大切にしているのが、この言葉です。

 

この1年はロシア方向が強めだったので、4月からアメリカ方向にいきますよビックリマーク

 

こんな時だからこそ、みんなで楽しみましょう!!

 

バレエは、人と人をつなぐ架け橋ですからラブラブ

 

 

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