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クラシックバレエに“上品”“優雅”“美しい”というイメージを持っている人は多いと思います。
そもそもバレエは、動きそのものが、“上品”で“優雅”で“美しい”ものです。
『クラシックバレエは美を追求する芸術』だと言っても過言ではないでしょう。
そのことに反発して生まれたバレエ作品も数多くありますが、今回は一般的にイメージされるバレエのお話です。
クラシックバレエは、その昔、当時の王侯貴族によって愛され、保護されて、栄えてきました。
当時のバレエは王様や貴族など、身分の高い、ごく限られた人達にしか踊ることは許されませんでした。
当然、王侯貴族の世界と同じように、バレエの世界にも礼儀やマナーやしきたりが重んじられていたのです。
また、王侯貴族に愛されたバレエは、その舞台背景がお城の中だったり、登場人物が、王子様やお姫様、貴族であることもよくあります。
オーロラ姫、オデット姫、フロリナ姫・・・数え上げればキリがありません。
王侯貴族が主役ではない作品がはじめて上演される時に「平民のバレエ!斬新!」と言われたくらいですから、クラシックバレエのベースは高貴な方々なのです。
(このため、バレエのストーリーは王様やお姫様が観て、「わかるわ~、親が決めた相手と政略結婚とか、ほんとナイわ~。そりゃ湖に迷い込むわ~。」などと共感しやすいものだったりします)
その中でもとびきり秀逸な作品が、100年の時を経た現在でも古典バレエとして踊り継がれている訳です。
ですから、クラシックバレエを踊るためには、まるでお姫様か貴族の娘であるかのように振る舞えることが大切になってきます。
バレエに登場する女性は、上品で優雅で美しく、さらには鷹揚さや優しさや華やかさにプラスして、気品や知性や教養まで求められるのです。
つまり、クラシックバレエを踊るということは、テクニックだけではなく、そういった資質も求められるということなのです。
現代の日本では、王侯貴族はいませんから、こういった役を踊るためには多かれ少なかれ努力が必要です。
バレリーナはダンサーでもありますが、女優でもありますので、演技でもってこのように振る舞う必要があります。
では、その演技や立ち居振る舞いは一体どこで練習すれば良いのでしょうか。
バレエのためならと、24時間エレガントに振る舞えればそれに越したことはありませんが、自宅や職場では、なかなか難しいでしょう。
家族や同僚には、熱でもあるのかとかえって心配をかけてしまいかねません。
そうなると、一番スムーズなのがバレエのレッスン場です。
バレエのレッスン場では、礼儀正しくマナーを守り、上品に過ごしましょう。
お姫様達はワッハッハとは笑わないし、ドスドス歩いたりもしないのです。
ダラダラと過ごしたり、誰かの噂話で盛り上がったりするのも、エレガントではありません。
教室のドアを一歩外に出た、プライベートではどのように過ごしてもかまいません。
うひゃひゃと笑ってもかまいません。
けれども、バレエのレッスン場は美を磨く場所。
上品さや優雅さを育てるところ。
最低限、お教室の礼儀やマナー守って、気持ちよく過ごしましょう。
そして、いつでも姫や貴族や妖精が踊れるように、日頃から自分を磨いておきましょう。
つづく
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