大人がバレエを習うということ④ ~10年続ける覚悟はありますか? 前編~ | サクラバレエ 

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毎週火曜日連載中の『大人がバレエを習うこと』シリーズ

 

4回目となる今回のテーマは、

 

『10年続ける覚悟はありますか?~どんな芸術も一人前にになるには10年かかる~』


です。

 

 

なぜ、バレエを習うのに、10年続ける覚悟が必要なのか。

 

その理由について、3つの視点からお話させて頂きたいと思います。

 

長くなりそうなので、このテーマも前編と後編に分けて書かせてもらいますね。

 

 

まずは一つ目。

 

一般的に、バレエを習う時に、(よ~し、10年続けよう!)と思ってはじめる人はあまりいないと思います。

 

どちらかというと、(大丈夫かな?ちゃんと続けられるかな?)と思っている人の方が多いのではないでしょうか。

 

1ヶ月続くかどうかわからないのに、10年続けるつもりで、と言われてもピンとこないと思いますが、バレエを習いはじめる前にちょっとだけ想像してみて欲しいのです。

 

10年後もバレエを続けている自分の姿を。

 

・・・どうでしょう、想像出来たでしょうか?

 

ぼんやりと、だけど想像出来たのなら、バレエを習いはじめても大丈夫だと思います。

 

けれど、

 

(・・・今は学生だから、社会人になったら続けられるかどうかわからないなぁ。)

 

(・・・転職するかもしれないから、続けられるかどうかわからないなぁ。)

 

(・・・転勤があるから、どうなっているかわからないなぁ。)

 

(・・・彼氏が出来たら、続けられるかどうかわからないなぁ。)

 

この他にも、結婚したら・・・、出産したら・・・、親の介護がはじまったら・・・、自分が年をとったら・・・、など、バレエを10年続けられないかもしれない理由が沢山出て来た人。

 

その人は、もしかしたら、今はまだバレエをはじめる時ではないのかもしれません。

 

人は、自分が本当に好きなこと、やりたことには、実は『出来るかどうか』では悩まないものなのです。

 

『出来るかどうか』で悩むのではなく、『どうやったら出来るのか』で悩むものなのです。

 

また、前者は受け身な姿勢でバレエをはじめ、後者は積極的な姿勢でバレエをはじめることになります。

 

受け身の状態では、バレエは続きません。

 

受け身の姿勢は、そのまま、(誰かに何とかしてもらおう)、(先生に助けてもらおう)、(先生に上手にしてもらおう)、(先生に甘えちゃおう)という姿勢につながります。

 

バレエを習いはじめた最初の頃は、誰かに頼ったり、誰かの好意に甘えることも必用ですが、それが長く続くようですと、受け身の状態のままではあまり上達しませんし(上達することよりも、甘えることが目的になってしまったりします)、そうなると、舞台の上では何も出来ません。教師は甘やかすことがその人のためにならないと判断した時、あえて相手を突き放したり、言葉で指導することを一時的にストップしたりもします。

 

すると、(先生は私にはちっとも教えてくれない・・・)(先生は私にちっともかまってくれない・・・)という不満が重なり、結局やめてしまうのです。

 

・・・もったいない!

 

(バレエ教師から指導が入らない理由は、クラスの人数が多かったり、プロを育成することが目的のバレエ教室で、全員に目が行き届かないというケースもありますし、伸び伸び育てたいという理由であえて指導をしない時期をもうけることもあるなど、さまざまです。)

 

ですから、

 

バレエを習う時には、(10年続くかなぁ?)という受け身な姿勢ではなく、(10年続ける!)という自主的、積極的な姿勢が必要。

 

これが、バレエを習う時に10年続ける覚悟がいる、一つ目の理由です。

 

次に、二つ目。

 

これは、バレエに限らず、芸や芸術と言われるものすべてに共通することだと思いますが、バレエは芸術なので、表現する人の人間性がそのまま現れます。

 

つまり、身体的、技術的な成長はもちろんですが、心の成長、つまり人間的な成長が必要だからです。

 

例えば、引っ込み思案な人は、踊りにその部分が出ます。

奥ゆかしくて、可愛らしくて、ミステリアスで良いのですが、バレエで色々な役を踊りこなして、人の目にとまる、見た人に「素敵な踊りね」と感じてもらうためには、自分の気持ちを相手に届ける、というスキルがもう少し必要になります。

せっかく上手に踊っているのに、(あの子、上手なんだけど、なんだかあまり目立たないね。)となってしまいます。

 

・・・もったいない!

 

この場合は、バレエを通して、またはプライベートでのどちらかで、自分の気持ちを相手に届ける、つまり、はっきりと自己主張出来るようになる、つまり心が成長する、ということが必要になります。

 

また、これは1人で頑張って生きてきた、自立タイプの人に多いのですが、ついつい(自分が!自分が!)となってしまうタイプの人は、どんなに上手に踊っても、自分1人の世界で踊ってしまうので、音楽や一緒に踊る人やお客様の存在を感じられず、まるで宇宙空間を1人でさまよっているような踊りになってしまいます。この人がいると、全体の踊りが揃わない、という理由であまり良い役が頂けなかったりしてしまいます。

 

・・・もったいない!

 

この場合は、バレエを通して、またはプライベートでのどちらかで、誰かを助けたり、助けられたりしながら、一緒になって何かをする楽しさを経験したり、自分のことだけではなく、一緒に踊る人達や、観て下さるお客様や、助けてくれるスタッフ達のことを考えながら踊ってみる、ということが必要になります。

そして、自分1人で頑張るよりも、みんなで力をあわせて何かを成しえた方が、ずっとすごいことが出来る、ということに気がつくことです。つまり、これもその人自身やその人の心が成長する、ということが必要なのです。

 

バレエを踊る、ということは舞台の上で、出演者や音楽、観客やスタッフ達と、生(ライブ)でコミニケーションをとる、ということなのです。

 

これは実は、とても高いコミニケーション能力が必要なのです。

 

そう書くと、とても難しいことのように感じるかもしれませんが、

 

世の中に成長しない人はいません。

 

人はみんな、日々成長し続けているのです。

 

ただ、成長は、あっという間にするものと、長い時間がかかるものがあるのです。

 

バレエは小さな成長を積み重ねて、大きく成長していくもの。

 

だから、時間がかかるのです。

 

それは、熟成させていく楽しみのようなものでもあります。

 

バレエを習うことで、通常はあまり意識しない『心の成長』というものと向かい合い、挑戦していけるというのも、バレエの良さの一つだと思います。

 

踊りの向上のために、自分を超えること。

 

それが、クラシックバレエなのです。

 

10年かけて自分がどこまで成長出来るのかを見てみたい人は、ぜひバレエをはじめてみて下さい。

 

 

3つ目の理由は後編に続きます。

 

お楽しみに♪

 

 

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