ドンキホーテ 夢の場の振り写しが始まりました。
全幕物の作品は、まるでオーケストラの演奏のようです。
何種類もの楽器が、それぞれのパートを演奏して、そのハーモニーが素晴らしい音楽を奏でるように、
バレエも、それぞれの役が、それぞれのパートを踊って、トータルで見るととても美しく仕上がるのです。
ヴァイオリンやピアノのように、比較的出番の多い楽器もあれば、シンバルや打楽器のように、ここぞ!というところだけ演奏するものがあるように・・・
バレエも沢山踊る人がいたり、ずっと舞台の上に出ている人もいれば、時々やってきて踊って帰って行く人もいます。
オーケストラが、どの楽器が偉くて、どの楽器はなくてもいい、なんてことはないように、
バレエもどのパートが偉くて、どのパートはいなくてもいい、なんてことはありません。
それぞれに、必要だからそこにいるし、その振り付けなんです。
じっとしているシーンは、今、踊っている人を際立たせるためでもあり、
物語にコントラストを与えるためでもあり、
その後の自分達の踊りを際立たせるためでもあります。
静と動。
メリハリがあるから、感動を生むんですよね。
オーケストラの演奏だって、どんなに素晴らしい楽器で素晴らしい演奏家でも、ぜんぶを一斉に演奏しちゃうと、聞いている方は、お腹一杯になってしまいますからね。
じっとしているのは踊るのとはまた違う難しさがありますが、自分がとるポーズと、ポーズからポーズのつなぎが全て美しければ、その人は美しい人ですし、美しくポーズがとれて、はじめて次に美しく動くことが出来ます。
インナーマッスルも鍛えられますので、楽しみながら頑張りましょう