過敏性腸症候群(IBS)は、
何も異状がないのに腸に不快な自覚症状がある病態で、
機能性疾患に分類されます。
反対に炎症や腫瘍など、
原因となる異常がある病態を器質性疾患と言います。
私はこの機能性疾患『過敏性腸症候群』
というものを長年患ってきたわけですが、
発症した27年前は、
治療法も確立されていませんでした。
何も見つからない ⇒ 病気ではない
⇒ 気のせいもしくは、気にしすぎ
「とにかく、暫くゆっくり休みなさい」と言われ、
とりあえず、整腸剤を処方されました。
整腸剤を飲んでも
食事療法(糖質、生もの、揚げ物、肉類、
冷たいものを出来るだけ避ける)を試してみても
症状は一向に治まりません。
結局は保険の効かない漢方や民間療法などで、
仕事で得たお金は殆ど消えていきましたが、
症状は改善しませんでした。
医療機関がそうなのですから、
当然、周り(家族、会社、友達)も困惑するばかり
特に家族から言われた
「何も悪いところはないんでしょ?」
という言葉にはかなり凹みました。
この先、私はどうなるんだろう?
という強い不安で症状は悪化するばかり
何年もの間、迷走を続け、
かなり回り道をしましたが、
バランスが崩れた消化管の動きを良くするには、
食べて胃腸を動かすしかないということを学び、
正しい食事法を身に着ければ、
体は変わっていくんだということを実感できました。
ところでそんな私ですが、
昨年の7月、耳下腺腫瘍の手術を受けました。
今までの人生では、
圧倒的に機能性疾患が多かったので、
先生から手術について説明を受けている時、
器質性疾患にもなるんだな~と
他人事のように考えていました。
コロナ禍での手術⇒入院生活は大変でした。
機能性疾患も器質性疾患も
どちらも大きなストレスがあります。
医療機関はもちろん、
周りの理解と協力は本当に大切だと感じています。
余談ですが、
小さいお子さんが突然、
お腹が痛いから学校に行きたくないと言ったときは、
仮病だと思って叱らないでくださいね。
ストレスを感じると
脳が腸にストレスを与えるので、
本当にお腹が痛くなるんですよ。