曽祢まさこ「夢の園のミア」 | 読後つれづれ

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読んだ本の感想など

ふとした機会に昔の少女マンガの画像と遭遇しました。

子供の頃、「なかよし」の単行本持っていたなぁ・・・と思い出して、他にもいろいろ検索しました。

いがらしゆみこ、原ちえこ、曽祢まさこ、志摩ようこ、あさぎり夕・・・。

残念ながらほとんど捨ててしまったのですが、曽祢まさこさんの作品がAmazon Kindleの読み放題で見られること知ったので登録して読んでみました。

 

曽祢まさこ短編集 夢の園のミア 完全版

 

逃げてしまった青い鳥をさがしに出たミアは、夕暮れせまるセントヘレンの町で、少年マリオンに出会う。たった一度の出会いなのに、なぜか忘れられず、いつしかミアは、夜ごと彼の夢を見るようになる。そして、夢の中にあらわれるマリオンに、感じ始めていたのです。愛を……。夢見る少女の胸にゆれるほのかな恋心をファンタスティックに描く愛の感動巨編。

 

このお話、子供の頃大好きで単行本も持っていました。

曽祢まさこさんのお話は怖い話も多いですが、これは不思議でロマンチックなお話です。

 

現実で会ったのは一度だけなのに、その後何度も夢の中で会って、互いに成長して行くマリオンとミア。

そして大人になったミアは、若いおばリンジーのハネムーン写真に偶然映りこんだマリオンを見つけます。

マリオンがいるローズマリィの学校へ入学することにしたミア。

夢の中で二人は噴水の前で会う約束をします。

しかし、その日マリオンは姿を見せることなく・・・。

 

なぜ夢の中でずっと会っていたのか理由はわからないままですが、最終的にはハッピーエンドで終わる読後感のいいお話です。(曽祢まさこさんのお話は、アンハッピーエンドも多いので・・・)

登場人物も感じがよく、ミアに好意を寄せるデイビスもマリオンとの再会に手助けをしてくれます。

曽祢まさこさんの妹の志摩ようこさんが時々アシスタントをしていたらしく、絵柄が時々志摩ようこさんだなぁ~と感じるところも懐かしいです。

 

この完全版にはあと二編の短編が収録されています。

こちらも過去に読んだことがある作品でした。

 

『少女たちは午後・・・』

小さないなか町の、裕福な家庭に育つ兄アルベールと妹のリセット。

兄は毎日、少年たちとつるんで腕白な遊びばかり。

妹は少女たちとお人形遊び。たびたび少年グループにいたずらされて泣かされたりしています。

ある日、秘密めいた集まりをする少女達に気づいたアルベールは、こっそりのぞき見をしますが・・・。

 

女は小さくても女であり、女は怖い、ってことですよね(^^;

でもこんな手段でしか女はうさをはらすことができない、というのは今の時代には理解されなさそう。

最後のリセットの「気をつけてね、おにいちゃま」は怖いです・・・。

 

『しあわせ日記』

何の取柄もないありふれた中学生の尚子の夢は「今度生まれてくる時はすてきな女の子になる」こと。

その夢を支えに普段の生活を過ごし、五歳のいとこのみっちゃんの子守をしている時が一番しあわせ。

ある日、人気者の親友静江が付き合っている彼の友達を尚子に紹介すると言い出して・・・。

 

うって変わって、びっくりするぐらい普通の環境のお話です。

そのため、子供の頃は読んでいて楽しくないし、たぶん中学生ぐらいで読んだら身近な内容すぎて気分が暗くなりそうです。

最後には尚子は自分の過ちに気付き、これからは自分を変えようと思うのですが、少女マンガらしいキラキラしたラストではありません。

曽祢まさこさんにはこういう作品もあったなぁ~、と思い出しました。

 

 

 

↓このお話も好きでした。暗いお話も多い曽祢まさこさんの作品の中では、かなり明るい作品。

 

 

↓リアルタイムで曽祢まさこさんの作品を読んだ最後のシリーズです。

こちらもかなり明るいお話で、全巻持っていました。

楽しく読んでいて好きなお話だったのですが、まさかのラストにびっくりΣ(・ω・ノ)ノ!